第47回GMF決勝戦
「こんな感じで…氣力を波動にして放出する事もできる」
「簡単に言えば【か◯はめ波】だ!」
「もっとヤバイって所を見せたいが……世界をぶっ壊してしまったらヤバイからな…」
そして俺は、Aに尋ねた。
「3試合目は何だ?…どちらがゲーム上手いかとか?」
「…3試合目も4試合目も音楽の勝負だ」
「……音楽…?」
「ああ…3試合目はラップバトル……4試合目はどちらがより良い演奏をできるかだ……先に聞いておくが…誰が出る…?」
それを聞いて、俺達はお互いの顔を見ると即決した。
「…ラップバトルは『MAD HOP』のZ-規制……演奏の勝負は『The Crazy Rock』だ!」
……
とある会場にて。
「ラップバトルを行い…勝利すれば続けて第4試合の演奏勝負を行う…」
「……異界に来てラップバトルする事になるとは…」
「面白くなってきたな!…Z-規制!…頑張れよ!」
「…頑張るよ」
Z-規制は俺達の話を聞いて準備をし始めた。そしてZ-規制は準備を終えて、舞台へ立った。その舞台を、沢山の人々が歓声を上げて見ていた。
「…準備OK…いつでもできます…」
「こちらも…」
DJ関沢がスクラッチをすると、仮面を付けた奴がZ-規制の前に立った。
「名はデスタル…俺がお前のバトルの相手だ…」
「あっ…よろしくお願いします…」
「…準備はいいか?……それじゃあ DJ関沢…ビートを」
Aがそう言うと、DJ関沢はバトルビートを流した。Z-規制とデスタルは、静かに聴いている。そしてビートを止めると、Aが二人へ言った。
「……先攻後攻決めるじゃんけんを」
Z-規制とデスタルがジャンケンをすると、勝ったのはZ-規制だった。
「……後攻で」
「よし……バトルは8小節4本………それでは…レッツファイトッ…!」
バトルが始まると、ミユキがバトルを見ながら言った。
「……Z-規制って確か…日本で一番規模の大きいラップバトルの大会『GMF』を優勝してたよね……それも…バトルの猛者が一番多かった第47回目で…!」
「ああ…あの時はヤバかったな…」
……
「…それでは……第47回GMF…Grand MC Fight…決勝戦を始めます!……先攻はT-JACK…後攻はZ-規制……レディ…ファイトッ!!」
「よぉ久しぶりZ-規制…お前が相手なら俺は死に物狂い…コイツのピリオドここでプスリ…前みたいには取らせねぇぜ勝利…正直お前は強い…だけど勝つぜ!…Zここで解体…しとけよ敗退…つまり今日は弔い…お前の葬式…ッ!」
「勝利?…葬式?…そんなライムなら俺の竹ボウキで大掃除…お前じゃ俺に勝つなんて無理…なのに本気で言ってるお前はマジで妄想癖…俺にピリオドプスリ?…ならそのピリオドポッキリ…折ってやるぜ…つまり俺に終わりはねぇ…勝利もお前なんかには渡さねぇ…!」
「相変わらず自分のスキルを…過信しすぎだぜZ-規制…だからお前のラップはいつまでも二流…まるで井の中の蛙…そんな風に俺を甘く見てっと…足元すくわれ即死亡…焚いてやるよすぐにお線香…お前を切り裂く伝家の宝刀…!」
「炊く線香…伝家の宝刀…俺はお前にライムで対抗…そして口頭でアンサー返して応答…抵抗するぜ…俺は過信してなんかねぇ…そんな事も分からんお前には押せねぇ太鼓判…スキルは俺の下位互換…狂わせてやる大混乱…!」
「大混乱しねぇで俺はお前を撃破…はい論破していくぜ…お前に送る菊の花…俺が相手でお前の優勝も水の泡…になっちまうぜZ-規制…お前と同様俺の道もエンドレス…俺とお前は陰と陽…まぁ…お前が陰で俺がみんな照らす陽だけど…!」
「確かにそうだなお前が陽…俺は童貞陰キャ…だけども韻…ライムを踏む韻キャでもあるんだぜ…昔は積んでた韻の経験値…今ではなったぜ音の戦闘員…そんな俺の鋼鉄のライムが貧弱なT-JACKを打ち砕く…!」
「どこが鋼鉄?…どこが戦闘員?…俺はそんなつまらんリリックには興味が無い…もっと死ぬ気でラップやれ…もっと燃えて熱くなれ…バトルは熱が大事…そんな冷めたラップじゃすぐに廃棄されちまうぞ…なぁ…もっと…熱くなろうぜZ-規制…!」
「燃えて燃えて燃えカスになってんじゃねぇか?…つまりはオーバーヒート…俺が巻き起こすバイオハザード…燃え尽きたお前に送るバッドエンド…熱くなる前にラップのスキルを磨きなT-JACK…そのままじゃ評価は△…会場の熱気はさながら大乱闘…!……俺は無敵のタイラント…」
「終了…ッ!……………それでは聞きます…先攻……T-JACKが良かった人!!」
「「ワァァァ!!」」
「……後攻…Z-規制が良かった人!!」
「「「ワァァァァアッ!!」」」
「………………第47回GMF…Grand MC Fight…優勝は……Z-規制ッ!!」
「「ワァァァ!!」」




