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サラック無力化作戦




「…【業騎士】だ……レベルはⅥ…」

「……ふむ…」


業騎士は、俺達に気が付くとゆっくりと歩いてきた。


「まぁ…業人は動きが単調だから……レベルⅥの悪魔や天使が倒せるなら…余裕で倒せるぞ」


そう言って光Pが、業騎士へ向かって光Pのレジアルである、ライトソアーを構えた。ライトソアーは、銃口が大砲のような形状になっている。


「…銃か?…ソレ…」

「ああ…」


その瞬間、光Pのもつライトソアーの銃口から、無数の光の弾丸が射出された。


「……ッッ…」


業騎士はその場に倒れて消滅した、光Pのライトソアーの銃口からは煙が出ている。


「よし…先へ進もう……発生地はもう目と鼻の先だ!」

「…ああ」


そしてそこから少し歩くと、天までそびえ立つ黒いトゲがあった。。その周りには、ビルなどの残骸があった。


「……数年前に突然…このトゲが発生した……そしてこのトゲから…業が吹き出し…九州は業に呑まれた」

「…今もこのトゲは業を出し続けている……気を付けろよ!…心の奥底の暗い感情が高まれば業に感染して修羅になると言われているが……そんな感情が高まらなくとも…業に近付き過ぎたら業に冒されて修羅になるからな!」

「……斬仁ってこんな感じだったっけ?」


俺が尋ねると、七海が少しの沈黙のあとに答えた。


「…コイツは過去のトラウマで…二重人格になってしまったのだ……お前らが最初に見たのは元の人格で……今はトラウマによって作り出された暴力的な人格だな」

「俺は暴力的じゃないぜ!…紳士だからな!」


そして俺達は、トゲを見上げた。


「…このトゲと…周辺を調査するのか?」

「ああ…トゲのサンプルの採取……そして周辺区域にいるとされるサラックの捜索を行う」

「サンプルは業に対抗する為の研究に必要だからな!」

「そんで採取した後…サラックを捕まえてカイトの情報を聞き出すんだな!…そんじゃあ早速採取しようぜ!」

「…だな」


七海が採取キット的な物を持ち、ゆっくりとトゲへ近付いていった。俺達も、ゆっくりとついていく。


「……固いな…少し破壊して破片をサンプルとして持ち帰るか…」

「七海!」

「ッ!」


斬仁の声を聞いて、七海は刃を間一髪で躱した。


「お前は…」

「…こんな所でお前らと会うとはな……総特共!」

「……探す手間が省けた…」

「コイツがサラックだ」


七海へ斬りかかったサラックは、剣を握りながら言った。


「…アイツらの話してたトゲとやらを…見に来たつもりだったが……まさかお前らと出会すとはな…」

「……お前にとっては最悪だな…」

「最悪?…いやいや……最高だよ!…お前ら総特抵士官をブッ殺せるからな…!」


剣を構えたサラックは、七海達総特抵士官へ言った。


「おいおいおい!…総特抵士官だけじゃないぜ」

「…お前らは……」

「ホワイトが連れてきてくれた…異界の助っ人だよ…」

「ホワイトが?……あ!…お前らがアイツらの言ってた『厄介な奴等』か!」


するとサラックは、何かを思い出したかのように俺達へ言った。


「……お前らを殺せば…アイツらへ俺の力がどれだけのものか…それを証明する事ができる!」


そして、そう言うとサラックは剣を構えて、俺達へ斬りかかってきた。


「…うおっと!」

「総特共!…テメェらはあとだ!」


サラックは、自身の幻影を生み出した。幻影は、総特抵士官達へ襲いかかる。


「幻影か!」

「…コイツら…幻影のクセしてまぁまぁやるな!」

「お前ら!…本体(サラック)を頼む」

「オーケー…!」


幻影と戦う総特抵士官を背に、俺達は本体のサラックと向かい合った。


「すまんなお前ら!…怨むなら…アイツらに厄介者扱いされた(テメェ)を怨みな!」

「……殺すのは…駄目なんですよね?」

「ああ…情報を聞き出す為に必要だ」

「…それじゃあ……クール(冷静)にいくか………お前らは気を引いててくれ…」

「……?…分かった…」

「へへ…ブッ殺す!」


俺達が構えたその瞬間、サラックは笑みを浮かべながら、地面を蹴って突っ込んできた。


「うお!」

「…破壊力抜群!」

「オラァァ!!」


荒々しい、獣のような太刀筋で斬りかかってくる。


「……吸血鬼って…もっと美しく戦うものだと思ってた…」

「うひゃひゃひゃひゃ!!……お前らを殺せば…あのジジイ共も…俺の事を…!!」


サラックの斬撃を俺達は躱し、受け流し、防御した。サラックの攻撃は、全く止まらない。


「おいおい…体力無尽蔵かよ…」

「オラオラ!…どうした!?」

「……………………」

「攻撃か何かしてこいよ!」


俺達はサラックの挑発を無視して、攻撃を躱し続けた。


「あぁ!?…おい!……逃げてるだr」

「ご苦労」


その瞬間、ずっとサラックの背後にいた川畑が、サラックへハイキックを食らわせた。川畑のハイキックは、サラックの頭へ正確に命中した。


「…一撃かよ……」



















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