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思いの詰まる不死鳥




「……それじゃあ決めるか?…九州と北海道のチーム分け…」

「そうだな」


俺達はくじ引きで分かれる事にした、七海がスマホを起動した。


「…このくじ引きアプリで決めよう」

「よし!…それじゃあ最初は俺だ!!」


宇川が、七海のスマホをタッチしてくじ引きをした、結果は北海道だった。


「北海道か!」

「…よし…次は俺だ…」


そして引いた結果はこのようになった。


【九州】

ナオト

川畑

十郎

ミノル

アザミ

光P

斬仁

七海


【北海道】

宇川

ミユキ

樹一郎

梅岡

ジーク

乖理

八鳥

勇兎


「……よし…分かれたな…」

「んじゃあ行こうぜ!」

「スマコとやらでワープできるのだろう?」

「ああ!」


俺がスマコを開こうとするも、反応が無い。とても嫌な予感がする。


「おいおいおい……嘘だろ…!!」

「……みんな!」


その時、丁度ホワイトがやって来た。


「おいホワイト!…どういう事だ!?」

「…スマコでしょ?…実は……回線を何者かに邪魔されて使えないんだ…」

「マジで!?」


これはマズイな…ワープが使えないなんて……


「……テオロンの魔法はジーク君以外…別世界のアースじゃ使えないから…魔法のワープも出来ないしね…」

「ジーク…ワープ系の魔法は…」

「ワープ系の魔法は使えないんだ…」


ホワイト、少し焦った様子で戻って行った。


「それを伝えに来たんだけど…ごめん!……こっちもカイトの事を調べないといけないから…すぐに戻らないと…」


すると七海が、どうしようかと考える俺達へ言った。


「……それなら大丈夫だ」

「…え?」

「俺達SdSには…アダマスコンで作った最新鋭のジェット機がある……それで行こう」

「燃料もいらないし…南極にも数時間で行けるから…ここから北海道と九州なら…5分で行けるんだ!」


凄いな…最新の技術ってやつは……


「スゲェ…」

「それじゃあ早速それで行くか!」


そうして俺達は、ジェット機のある場所へと、向かっていった。



……



「おお!!」

「マジで凄いな…SdS……」


案内された場所には、近未来的なジェット機があった。このジェットの模型欲しいな。


「…名前は『PhoeniX(フェニックス)』……どんな場所へもひとっ飛びだ!」

「ワープいらないなコレ…」

「よし!それじゃあ乗ろうぜ!」


そして俺達は北海道と、九州へ行くチームに分かれた。


「……それでは…お互い……命を優先しよう」

「ああ…分かってる」

「…何か分かったら…連絡をくれ」

「……ああ」


するとミユキが、PhoeniXに乗る前に俺へ言った。


「………数年前の僕だったら…『父さんと一緒が良い!』…って駄々をこねてただろうけど…今の僕はしないよ……」

「………………………」

「……だって…これから俺達の行く場所に…強い奴等が沢山いるって思うと……寂しさも紛れるしさぁ…!………だから…お互い愉しもうぜ…戦いを…!」

「…俺は愉しまねぇよ……」


俺がそう言うと、ミユキとの間に少しの沈黙が訪れた。そして数秒後に、その沈黙を破るようにして涙目のミユキが言った。


「何で『俺はお前がいなくて寂しい』とか…『俺にはお前が必要だ』とか言わないの!?…言うの待ってたのに!」

「は?…え?」

「オラ!…ミユキ!……変な事してねぇで行くぞ!」

「父さん!…すぐ調査を終わらせて父さんの所へ行くからね!」


痺れを切らした宇川が、無理矢理ミユキを連れてPhoeniXへ乗っていった。


「…ミユキはいつもああなのか?」

「まぁな……」

「……大変だな…お前も…」


俺は共に九州へ行く仲間に、同情の視線を向けられながら、PhoeniXへ乗った。


「おぉ!!…中もスゲーッ!!」

「…すぐ着くから…堪能する事はできねぇだろうがな!」


中は飛行機のファーストクラスのように、高級感があった。


「……お前ら…毎回コレに乗ってんのか?」

「…まぁな……だが正直…遅くても数時間で着くから…中が豪華でも堪能する時間があまり無いから…そこまで意味が無いんだ……」

「………じゃあ何で…ここまでしたんだ?」

「…光Pが……どうしてもとな…」


俺達は光Pの方を見た、すると光Pは少し恥ずかしそうに言った。


「コレに乗るのは…死と隣り合わせの抵士官達なんだ……少しでもいい思いをしてほしいな…と思って…!」

「へぇ…」

「だからこの内装を作る際に…払った代金はアイドル事務所で稼いだ俺の自腹だ!」

「……凄いな…お前……」


そして七海が、光Pを見ながら言った。


「…こういう事をしてくれるから……SdSの上層部は…光Pに総特抵士官じゃなく…スポンサーになってくれと頼んでいるんだ…」

「スポンサー…」

「俺は自分の手で人々を守りたいんだ!…スポンサーだと人々を守れないだろ!」


すると光Pが、そう叫んだ。


「……本人はそう言って…頼みを断っているがな…」

「…お前……カッコいいな…」

「おい…もうこの話はいいだろう……行こうぜ…!」


光Pは、少し照れている様子でそう言って、席へと着いた。


「…じゃあ……行くか……」

「……だな…話過ぎたし……」




















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