表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
281/457

人材募集




「……カイトはこのテオロンではなく…アースと呼ばれる別世界に潜んでいる……」

「…それで…見つけ出して…倒してくれと……ったく…人間に任せてばっかだな…」

「……エラトマみたいに…お前が動けない理由があるのか?」


するとホワイトは、少し小さな声で俺達に言った。


「……………僕でも…手こずるほどに強いから……君達に頼んだんだよ…」

「…え?……お前でも…倒せないかもしれない程に強いのか?」

「倒せない事は無いと思うけど……確実に倒せる…とは言えないから……それに…」


ホワイトはスマコを見ながら、俺達へ続けて言った。


「…エラトマやワーガナは僕達を引っ掻き回す囮だった……そして…ゴッドカンパニーの中にその3人を操ってた黒幕的な神がいる……だからそれを探さないといけないからさ…」

「……なるほどな…」


そんな時、ミユキさんがソファから飛び上がって、ホワイトへ言った。


「じゃあ…もう早速行くよ!」

「だな!!」

「…よし」


ヤタガラス達はソファから、次々と立ち上がった。するとホワイトが、そんなヤタガラス達へと言った。


「あ!…待って!」

「……まだ何かあんのか?」


ホワイトの方を向くヤタガラス達へ、ホワイトは言った。


「…カイトの他にも……天使や悪魔…そしてカイトの業の力で生み出された怪物が…世界には蔓延っている…」

「……天使や悪魔だと?」

「うん…いくらヤタガラスといえど……大量の天使や悪魔の相手をするのは骨でしょ?…だから……人数がいる……10人程……」


ヤタガラス達へホワイトがそう言うと、ユウトさんが頭を掻きながら言った。


「…まぁ……そうだな……全部相手にするのもめんどいしな……」

「だから…今の所は僕の部下を行かせようとしてるんだけど……」


俺と十郎は、そんなヤタガラスとホワイトの会話を見て、コソコソ話した後、ヤタガラスとホワイトへ言った。


「…ゴッドカンパニーは内部で…カイトの内通者を見つけなければならないんだろ?…部下を行かせたらその分…少なくなるじゃねぇか」

「……なので…僕達から提案があります」

「なになにー?」



……



「…という事で……僕達の代わりにアースへ行ってくれる人々を募ろうって事になったんだ……誰か…志願してくれる人…いる?」

「……アースねぇ…」


俺達はテオロンの、エミリアさんの城へトラベラー達や魔族達、ギルドの戦士達など、エラトマ撃破に携わった人々を呼んで、これまでの経緯を説明した。


「もちろん!…これは強制じゃないよ!」

「うーん……」


トラベラー達は悩んでいる、それを見て俺と十郎は、ホワイトへと尋ねた。


「残り何人いるんだ?」

「…えーっと……ユウト君…宇川君…川畑君…ミユキ君が行ってくれるから……あと6人だね」

「じゃあ俺達も行くわ」


そう言うと、ホワイトは驚いた後に、少し困惑した表情で尋ねた。


「え?…いいの?……また頼みを聞いてもらう事になっても…」

「ああ…十郎は?」

「…僕も構いませんよ」

「……君達には頭が上がらないよ…」


それを見た真風が苦笑いをしながら、俺達へ言った。


「…元気だな…お前ら……若いからか?」

「アンタ結構若いだろ!」

「いやいや…俺はもう結構年寄りだぜ?…精神年齢がな…」

「…精神年齢かよ……」

「……それじゃあ…残り4人だけど…他には?」


すると、奥の方から手を挙げる美形の青年がいた。その青年は立ち上がり、ホワイトの前まで歩いてきた。


「………俺も行こう」

「…君は…?」

「……キイチロー…」

「ええ!?」


俺は頭の中が一瞬、真っ白になった。樹一郎さんは老人だった筈だ。


「樹一郎さん…その身体…」

「ああ…元の年齢に戻してもらった」

「…そんなイケメンだったんすね…」


それに続くように、ミノルさんが早歩きでホワイトの元へ来た。


「……師匠が行くなら…俺も行く…!」

「…全く……お前という奴は…」

「鍛錬にもなるしな」


そして今度は、一番前の席に座るアザミさんが、立ち上がった。


「……それじゃあ…俺も行こうか…」

「アザミさん!」

「…ホワイトを除き…この中で一番の高齢は俺だ……若い者よりも…この老いぼれが行った方が…死んだ時に誰も悲しまん…」

「……アザミさん…」


すると、それを見ていたトラベラー達は一斉に手を挙げ、立ち上がった。


「じゃあ俺も行く!!」

「…僕も行かせてくれ!!」

「私も!!」


それを見て、ホワイトは苦笑いをして言った。


「…こ…困ったなぁ……そんな大勢で行くのは……」

「何で大勢だと駄目なんだ?」

「……実は…」



……



「………桜郎君と…オリジン君…かな?」

「…ああ」

《そうだよ》


テオロンに来る少し前、俺達は桜郎とオリジンの元へとやって来ていた。


「……単刀直入に言うけど…このままでは君達は死んでしまう…」




















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ