表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
274/457

隠されていた真相




「…… 全ての世界を調べたけど…エラトマの反応は無かった……そして…神は…ゴッドカンパニーの中にある機械を使わないと人間になれない……だけどエラトマが侵入した事に気付かない程…ウチの会社は馬鹿じゃないから……エラトマもそれを分かってると思うから…人間になるのは諦めてるんじゃないかなぁ…」

「…そうか」

「そもそも…天界でエラトマの反応があるから…天界の何処かにいる筈なんだ…」


ホワイトは、少し考え込むようにして、机に膝を乗せた。


「……神の居場所が正確に分かる装置を作らないとな」

「…そうだね……今は大まかな場所しか特定できないからなぁ…」

「じゃあ……俺達も捜索を手伝うよ」


王とホワイトが話していると、腰にタオルを巻いている梅岡と十郎が立っていた。


「天界旅行ついでにな…!」

「……お前ら…そんな格好で歩いてきたのか?」

「ああ!」



……



「うぉぉ…」

「…凄いですね」


俺と十郎は、天界へと来ていた。天界には近未来的なものから古代の建物があり、多種多様な形や色だった。


「……ここには神や…天使…悪魔が暮らしてるよ!」

「へぇ……」

「その他にも…人間の作った二次元のキャラクターとか」

「マジ!?」


それを聞いた俺は、辺りを見回した。すると、ホワイトが少し笑いながら言った。


「嘘だよ…半分はね」

「……んだよぉ………って…半分?」


俺の頭に?が浮かぶと、ホワイトが地図を渡して言った。


「うん!…このエリアじゃなくて……違うエリアにはいるよ」

「マジで?」

「マジで」


天界には、四つのエリアがあった。そのうちの一つのエリアに、二次元のキャラクターがいるらしい。


「……行ってくる」

「エラトマを見つけてからでも…遅くないのでは?」

「…それもそうだな……」


そして俺達は、エラトマ探しを始めた。異世界でエラトマを探した次は、天界でエラトマ探しか。


「……なんか…神探しばっかだな…」


まずは、歩いている悪魔や天使、神に聞き込みをする事にした。


「見てないな」

「エラトマ……知らんな…」

「まぁ…でしょうね」


いくら聞き込みをしても、誰もエラトマらしき人物は見ていないと言った。


「…ん?」


そんな時、ホワイトがメールを見た。そして、目を丸くすると俺達へ言った。


「……エラトマが見つかったって」

「え!?」


俺達はホワイトへとついて行った。



……



「あれ?…梅岡君と十郎君じゃーん!」

「ミユキさん!」


人気の無い廃ビルの中へ入ると、そこには縄で手と足を縛られているエラトマ兄弟とミユキさんがいた。


「ミユキさん…消えたと思ったら……天界に行ってたんか…」

「うん!……ゴッドカンパニーのパソコンへ…エラトマ兄弟がウイルスを感染させたみたいでね…僕が対処してたんだ」

「…ミユキ君はゴッドカンパニーのどの社員よりも…パソコンに強いからね」


すると、エラトマ兄弟が不敵な笑みを浮かべながら、俺達へ言った。


「………馬鹿が…お前らの負けだ…」

「え?」

「……ホワイト…お前らが管理している世界の数は何個だ…?」

「57個だけど?」


ホワイトが答えると、エラトマ兄弟は馬鹿にするように、続けて言った。


「…数えてみろよ」

「えぇ?……1…2………ッ!?」


その時、ホワイトの顔色が変わった。


「……56個しかない!?」

「…へへ……」

「……何をした…?」


ホワイトが尋ねると、エラトマ兄弟は笑いながら答えた。


「お前らに俺らの真の計画を暴露しよう!」

「…僕達の目的はね……ゴッドカンパニーを破壊する事でも…世界を支配する事でもないのさ……僕達の目的は…源の業の復活さ…!」

「……なに?」


そして、エラトマ兄弟は真の目的を説明し始めた。


「僕達がテオロンに手を出したのが…確か数百年前……あの時から計画は始まっていた……」

「…俺達はテオロンで人間や魔族を敵対させ…わざと目立つ行動をし……お前らの注意を俺達へ向けさせた…」

「そして…君達の管理する世界のうちの一つをゴッドカンパニーのデータから消し…隠した……その世界で源の業を復活させる為に…」

「それがバレないように…俺達はお前らを引っ掻き回した……まぁ…ミノルに負け…俺達の力の破片からモンスターが生まれたのは…予想外だったがな…」


エラトマ兄弟は、俺達を嘲笑いながら言った。


「俺達はピエロに過ぎないのさ!」

「…君達が僕達を倒そうと…必死になっていたおかげで……源の業の復活もできたし!!」

「……やられたね…」

「…ッ……」


すると十郎が刀を抜き、赤黒い瘴気を纏った刃を、エラトマ兄弟の前へ突きつけた。


「……ミユキさん…エラトマ兄弟を見つけてくれてありがとうございます」

「…殺るの?」


十郎は、無言でエラトマ兄弟をジッと見ている。


「……十郎」

「……………」

「十郎!!……やめろ…」

「…!」


俺が叫ぶと、十郎はハッとした様子で、刀を鞘へ戻した。


「…………ここで殺せば…真の計画の詳しい事が分からなくなる……」


そして、エラトマ兄弟はゴッドカンパニーの社員へ連れていかれた。どうやら、俺達はエラトマ兄弟に踊らされていたようだ。


「……僕達が管理している世界の一つで…源の業を復活させる……その為に…その世界を隠し…僕達の気を自分達へ移動させた……まんまと踊らされたよ…」

「…まぁ……過ぎた事は仕方がない…!」

「…………………」

「……十郎…」





















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ