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ミユキの先生




「…神が傷付ける事のできない人間を…人質兼兵隊にするつもりか…」

[……そしてオリジン…今戻ってくるなら……許してあげるよ?]


するとぬいぐるみから、オリジンが飛び出してきて、レインへ言った。


[ふふ…愚問を…………寝言は寝て言え]

[そうか……君は一応…僕達の身体の一部だし?……傷付けるような事はしたくなかったけど…]

[…こちらから尋ねるが…桜郎はどうした?]

「あ…そうだ……桜郎はどうした!?」


それを聞いて、レインは不敵な笑みを浮かべながら答えた。


[…元気だよ……とても…とってもね…]

[………………]


そう答えて、レインの立体映像は消えた。


「…3日後か……」

「……桜郎が気になるが…今はエラトマ兄弟を倒す事を考えるとしよう…」

「…だな」

「じゃあ…君達王様が…戦いの準備してる間に……僕が作戦を考えとくよ!」



……



「……相変わらず…王様達は仕事が早いねぇ…」

「アンタも一応…王様だけどな」


俺と十郎、ミユキさんはエラトマ兄弟のアジト方面へ向けられて築かれていく砦を見ていた。


「…十郎……」

「はい…?」


それを見ながら、俺は神斬りの刀を十郎へ差し出した。


「……これは…」

「…俺は元々……武器の心得はないからな……お前が使った方がいいだろ」


すると十郎は、笑っているのか笑っていないのか分からないような表情と声で、俺に言った。


「……分かりました…!」

「…その方がいいでしょ?…ミユキさん!」

「………うーん…まぁ……梅岡君よりも…武器の扱いを知ってる十郎君の方がいいかもしれないね…!」


そして少しすると、ミユキさんは何か思い出したかのようにハッとして、俺達へ言った。


「用事を思い出した!……何かあったらメールしてね!」

「お!?…お……おお…」


ミユキさんは移動魔法を展開して、どこかへ消えていった。


「…どこへ行ったんだ…?」

「……とりあえず…僕達も準備を手伝いましょうか……あまりしてなかったし…」

「…それもそうだな」



……



エリアル国にある、とある武器屋にて


「…どうも〜!」

「……らっしゃい」


ミユキが入ると、店の中には結構な客がいた。その中の数人の男がミユキを凝視していた。そんな中、ミユキは店主へワッペンを見せた。すると店主はワッペンを見たあとに、ミユキへ花に折られている、変わった柄の折り紙を手渡した。


「…絶対に無くすな」

「……分かってるよ…!」


そしてその折り紙を持って、ミユキは武器屋の外へ出た。外へ出た後は路地裏の方へと向かい、その路地裏にいるフードの男へ折り紙を手渡した。男は折り紙を貰うと、ミユキへ手紙を渡した。


「ありがとね…!」


ミユキは手紙を貰うと、路地を抜けて大きな屋敷まで来た。屋敷の前には、屈強な戦士が立っていた。


「……何か御用でしょうか」

「はい!…これ!」

「……………どうぞ」


手紙を渡すと、戦士は道を開けた。ミユキが屋敷の中へ入ると、執事のような人物が立っていた。


「…ミユキ様……本日はどのような要件で…」

「……ちょっと()()に話したい事があってね!」

「…分かりました……ご案内しましょう」


そして執事に案内され、ミユキは上の階にある部屋へと入った。部屋は壁一面本棚で、大きな窓がある。その中心に机と窓側に向いている椅子があった。


「……久しぶりだね…先生…」


すると椅子が、ミユキの方へ向いた。椅子には、ぬいぐるみが置いてあった。そしてそのぬいぐるみから、音声が流れてきた。


《………久しぶりだな…》

「……先生の事だから…僕が何を言いにきたか分かるよね?」

《ああ……悪神エラトマ討伐を手伝ってほしい…そうだよな?》

「うん」


少しの沈黙の後、ぬいぐるみはミユキへ言った。


《悪いが…それはできない》

「…そっかぁ……」

《……お前も分かってるだろう…………エラトマは…梅岡と十郎…あの二人の仇だ………外野の俺達が倒すよりも…あの二人が倒して方が後味がいいだろう……宇川も霧島も…同じ事を言うと思うぞ》

「……まぁ…そうだね………」


ミユキは時間を見て、ぬいぐるみへ言った。


「それじゃあ…帰るとするよ……ごめんね…お邪魔しちゃって……」


そして、ミユキが部屋から出ようとすると、ぬいぐるみが言った。


《…最後に一つ言っておこう……》

「……なに?」


ミユキがその場に立ち止まると、ぬいぐるみは続けて言った。


《……梅岡は…ユウトから手袋を貰っただろう?》

「あぁ…らしいね……本人も言ってたし…手袋も父さんのだったし……それがどうしたの?」

《あれは…ユウトが()()をしていた時に着けていたものだ……だから少しボロくなっているかもしれないと言っておいてくれ…》


それを聞いてミユキは、何かを察したのかその場で微笑した。


「…なるほどね……父さん…粋な事をするなぁ…」




















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