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戦場に落ちた雫




「…く……」

「……そういえば…」


そして、ミノルをジッと見ると思い切り蹴り飛ばした。


「ミノル…()()()……お前も殺せと言われていたな…!」

「ぐあッ!!」


“ミノル?”

“ああ、王と一緒にこの人間も殺せ”

“分かったが、何故だ?”

“お前の実験の事を知っているからな”


カタストロフィは、ミノルの元へ歩いていった。ミノルはゆっくりと起き上がった。


「…俺が実験を見た事…バレてたのかな…」

「……まぁ…死ねや…」


そして、カタストロフィが起き上がったミノルへ殴りかかった。しかし、ミノルはカタストロフィの拳を止めた。


「…これでも…よぉ……神を殺した男だぜ…俺は……」

「あ?」

「……こんな所で死ねるかよ!!」


ミノルはカタストロフィを思い切り殴った。するとカタストロフィは、少しフラついた。


「…くッ……」

「お前を…魔王の操り人形にはさせねぇ…!」


そして、続けてカタストロフィに向かってハイキックを食らわせた。


「ッ…!」

『……ここに来ていきなり…攻撃が重くなりやがった…』

「オラァ!!」


ミノルはカタストロフィを、連続で殴り飛ばした。カタストロフィは少し仰け反り、後退りした。


「…舐めんじゃねぇぞテメェ!!」

「ぐッ!?」


カタストロフィは地面を蹴ってミノルへタックルした。そしてミノルを持ち上げると、思い切り地面に叩きつけた。


「……ぐあッ!!」

「…オルァァア!!」


そのままカタストロフィは、馬乗りになりミノルの顔面を何度も殴った。


「このまま顔面グチャグチャにしてやるよ…!」

「……うらぁ!」

「グベッ!?」


ミノルは何度も殴るカタストロフィに向かって頭突きした。そして力が抜けたカタストロフィがフラフラと立つと、思い切り蹴飛ばした。


「…チィッ!」

「うおおお!!」


そしてミノルは、蹴飛ばしたカタストロフィの元へ走ると逆に馬乗りになった。


「悪いな…少し気絶しててもらおう…」

「……くッ!」


ミノルが拳を振り上げた瞬間、カタストロフィは掌をミノルの目の前に出した。カタストロフィの掌は太陽のように光っていた。


「…ッ!?」

「へッ……(コレ)でも食らってな…!」


光がより強く光ったその瞬間、ミノルはカタストロフィの手首を掴んで別の方向へ向けた。すると光は凄まじい勢いで飛んでゆき、空を覆う雲に大きな穴を空けた。


「クッッソが!!」

「……当たってたら即死だな…」

「マジで…大人しく死んでろよ…!」


カタストロフィは身体から雷を放射した、ミノルは歯を食いしばり、耐えている。


「…ぜ…ッ……全然効か…ねぇよ…!」

「何なんだよお前!…何で倒れねぇんだよ!」


ミノルは雷を放射するカタストロフィを、思い切りブン殴った。


「倒れるわけには…いかねぇんだ…」

「ぐおあッ!!」


そして雷が止まると、カタストロフィの首に注射器を刺そうとした。しかし、カタストロフィはミノルの胸に向かって掌底打ちをした。


「ぐぅぅ!!」


ミノルは吹き飛び、カタストロフィは起き上がった。カタストロフィは倒れて苦しむミノルに掌を向けた掌には雷が轟いている。


「……やっとお前を殺せる…」

「…ゴホッ……ゲホッ…」

「死ね」


その瞬間倒れているミノルは、巨大な落雷に打たれた、王達はそれを見て目を丸くした。ミノルは服がボロボロになっている。


「ミノル!!」

「…ア……アハハハ!…残念だったな!…ミノルは死んだぞ!!」


すると、カタストロフィの目から涙が流れて出してきた、カタストロフィは目をこすった。


「ア…アレ……何だこれ…」

「……………」

「何で俺…目から……涙が…」


その時、目の前にミノルの姿が無い事に気付いたカタストロフィは、ハッとして上を向いた。すると上空には、雷を宿した拳を握るミノルの姿があった。


「なッ!?……な…なな…何で!?」

「……【逆境返し】…ッ!!」


そしてカタストロフィを、思い切りブン殴った。【逆境返し】を食らったカタストロフィは、大きく仰け反り倒れた。


「ガ…ガラ…ガ……」

「………………」

「……痛い………とても痛い…」


リコは胸を押さえ、涙を流しながら呟いた。


「……痛いよ………助けて……ミノル…」


するとミノルは、リコに負けないほどの涙を流しながら、リコの肩をゆっくりと持った。


「…そうだよなぁ…痛いよなぁ…………リコ…ごめんな………あの時…お前を助けてやれなくて……」

「……ぅ…うぅぅ…」

「ごめんな……ごめんな……」

「………ミノル……」


不思議と、ミノルとリコに攻撃する者はいなかった。そして、ミノルはリコを衛生兵の元へ運んだ。


「…リコを……頼む…」

「………ああ…!」


リコは衛生兵達によって、ストレッチャーに乗せられた、その時だった。













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