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午後5時40分のトラベラー



ミノルはトップランカー達の方を凝視して、トップランカーのトラベラー達に言った。


「……さっさとこいよ…でないと……ギルドと…この世界を……ぶっ壊すぞ?」

「…たかが新種のモンスター如きが……俺がやる…!」


そう言って、若林がミノルの前へ歩いていった。


「…粉々にしてやるぜ…!」

「やめとけ……」

「あ…?」


ミノルは歩みを止めた若林にハッキリと言った。


「お前では無理だ」

「……チィッ…!」


若林は怒りをあらわにして、ミノルへ殴りかかった。


「…ッ!?」

「なに…?」

「……マジかよ」


ミノルは、殴りかかった若林の拳を掴んでいた。スキル持ちのトラベラー達は驚いている。


「……ガフッ!?」

「…お前はトラベラーの中では…最弱だな…」

「コイツ…結構強いぞ…」

「小鳥遊…」


トラベラー達は小鳥遊の方を向いた、すると小鳥遊は静かに頷いた。


「…全員で畳み掛けよう」

「……フン…」


ミノルの周りに、スキル持ちのトラベラー達が囲むように立った。


神恵(かみめぐみ)


小鳥遊のスキル。スキルを持つ生物(神を除く)に触れるとその生物の持つスキルをコピーする事が可能。


神雷(しんらい)


阿笠のスキル。神雷を操る事ができる。神雷は全ての生物を焼き尽くす、武器に付与する事も可能。


神溜(かみだめ)


真風のスキル。自分を含む生物の攻撃を一部分に留め、放出する事が可能。


神脚(しんきゃく)


佐川のスキル。目に留まらない程の速度、神速で行動できる。


神影(しんえい)


三宅のスキル。影を操る事が可能で、影の中へ入る事もできる。


神眼(しんがん)


佐々木のスキル。その眼は全てを見通し、少し先の未来を視る事が可能。


しかし、ミノルは余裕そうだった。配置が終わると、小鳥遊はミノルへ言った。


「……お前は強い…恐らく…今までこのギルドに攻めてきたモンスターの誰よりもな……だが…」

「…この配置が完了した今…俺たちの勝利は確定した…」

「………動かんな」


トラベラー達を見回すと、ミノルは言った。


「…勝利が確定したのなら…早く攻撃をすればいいだろ…?」

「………ッ…」

「……まさか…勝利が確定したと言っておきながら………怖じけた…なんて事は無いよな…?」


その瞬間、ミノルの背後から何者かが斬りかかった。トラベラー達が不意打ちをした人物を見るとそれは、佐川だった。そして、神速の刃がミノルを襲った。


「……リャアッ!!」


だが、佐川の神速の刃はミノルに切り傷を与えただけだった。すると佐川に続くように、三宅が影の中から飛び出して、投げナイフをミノルへ向かって投げつけた。


「…………一掴みで…俺のナイフを…」


ミノルは飛んできた4本の投げナイフを全て掴んだ。三宅は一瞬、驚いたがすぐに影の中へ潜った。


「……勝利を確信した奴等の攻撃とは思えねぇな………こんな…ぬるい攻撃で俺を倒せるとでも…?」

「…………その…ぬるい攻撃で死ぬんだよ……オメーは…」

「…油断し過ぎで足元が見えていないよ?」


すると足元から緑色の刃を持った三宅が影から飛び出しその刃をミノルの喉へ突き立てた。


「ミヤケェ!!」

「……う…ぐ…!?」

「テメーがそういう風に攻撃してくるのは予想がついてたぜ!!」


ミノルは飛び出してきた三宅の首に手を回し、三宅を持ち上げた。


「…三宅!!……なんてな…」

「……!!」


掴んでいた三宅は淡く、影のように消えた。すると、ミノルの背後から三宅と佐川が一斉に斬りかかった。


「………………言ったろ?…俺たちの勝ちだとな…」

「…この配置で…お前はこの攻撃から逃げられない……そしてこの攻撃はお前を仕留めるだけの威力がある……終わりだ…!」


「…………【闇刃】…!

「…【マッハブレイズ】!」


二つの斬撃がミノルを襲った、そしてその衝撃で地面が揺れ、土の霧が辺りを包んだ。


「………ッ!?」

「なに…!?」


霧が晴れるとトラベラー達の囲む中心には、ミノルによって地面に叩きつけられた三宅と佐川の姿があった。


「…計算違いだったな……」

「……な………に…ッ…」


ミノルは二人から手を離すと、絶句するトラベラー達に言った。


「…………この二人の攻撃は…俺を仕留められる程の威力では無かった…」

「………」

「…それに……不意打ちをした影に気を取られている俺の背後を襲う……なんて事は予測済みだ……」


そしてトラベラー達へ、声高々に叫んだ。


「お前らのやる事なんて……裏の裏までお見通しなんだよ…!!」

「………くッ……」

「何度でも仕掛けてくるがいい…お前らのする事なんて……すぐに予測できるからな…!」


トラベラー達の脳内がほんの少し絶望に包まれた時、その絶望を消し去るように小鳥遊が叫んだ。


「みんな!!…俺達はこのモンスター討伐を専門…生業とするギルドの精鋭だ!……何を怖じける!!」

「……小鳥遊…」

「モンスターなんて…数えるのも嫌になる程仕留めてきただろう……少し強いだけで今回も一緒だ!!」

「あ…ああ……そうだよな…!」

「そうだ…いつものことだ…!」


ギルドのトップランカー達の目に、光が見え始めていた。


「よし!!…やるぞ!!」

「「「おお!!」」」

「フン…」













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