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一撃必殺



渦は絵文字に触れた瞬間、大爆発を起こした。とてつもない爆風、とんでもない熱量、凄まじい衝撃、それらが同時に襲った。


離れていてもサウナに入っている程の熱量、なんて威力だ、さすがに倒したか?


「……クソ…砂が舞い上がって見えないな…」

「…………」


そして舞い上がった土を警戒しながら見ていると、その中から影が見えた。嫌な予感がする……


「…これでも耐えるんだ……」


舞い上がった土の中から、絵文字が歩いてきた。クソ、これでもダメだったか!


「……再生が少し遅いな…もしかして惜しかったんじゃ…」

「…もう少し溜めて食らわせれば良かったな……」


絵文字の身体はボロボロになっており、再生も遅くなっている。だが、段々と再生するのが早くなっていき、完全に再生した。


「…よッ…と!」

「……なんだ…?」


すると痺れを切らしたのか、ミユキさんが立ち上がって俺達に言った。


「…そろそろ見るのも飽きたし…終わらせるか…!」

「……え?」


俺達はミユキさんの方を向いていた。するとその瞬間、ミユキさんが消えて、そよ風のようなものが俺達の間をすり抜けていった。


「……疾ッ…!?」


そして風がすり抜け、向かった先には絵文字が立っていた。しかし、まるで時でも止められたかのようにピクリとも動かなくなった。


「……【ロスタイム】…!」


その時、絵文字の首に一閃。その数秒後、絵文字の首は地面にゴトリと音を立てて落ちた。マジかよ…一体どんな攻撃をしたというんだ!?……俺達は首無しの絵文字を見て立ち尽くしていた。


「…ッ!?」

「……馬鹿な…」


絵文字の身体も地面に伏して、消えていった。絵文字の倒れていた場所には今まで見たこともない程の綺麗な魔素が落ちていた。


「……一太刀で事足りた…か…」

「………さすがと言ったところか…」

「…ちょッ…えぇ〜〜……」


ミユキさんは落ちている魔素を拾った、小鳥遊は若干引き気味で驚いている。


「………まぁ…倒せたし…いいんじゃない…?」

「…まぁ…そうだね…」

「……ギルドへ戻ろうか…」


俺達は重い足取りでギルドの中へ歩いていった、やっぱりレベルが違うな。



……



「ッたく…ギルド戦士がモンスターを前にして逃げては駄目だろ…」

「……面目無い…」

「…だが…スキルを持ってる若林さんがやられたらしいが……大丈夫なのか?」


ギルド内で一般の戦士達は構えていたが、スキル持ちのトラベラー達は落ち着いた様子で(くつろ)いでいた。


「………小鳥遊が出れば大丈夫だ…小鳥遊は俺達全員のスキルを持った……いわば[ギルドの最終兵器]だからな…」

「それにスキル持ちでないものの…トップランカーまで登りつめた[魔剣騎士]のアリスもいるんだ……倒せないという事はないだろ…」


すると、ギルドの入り口から足音が聞こえた。戦士達が武器を構えると、若林を担いだ小鳥遊(ギルドの最終兵器)十郎(斬葬殺し)ミユキ(死神)アリス(魔剣騎士)、そして梅岡と伍城が歩いてきた。


「…ほらな?」

「……あの怪物を…」


トラベラー達は安心したような表情で小鳥遊に近付いてきて、尋ねてきた。


「…今回はどうやって倒したんだ?」

「……いや…今回倒したのはミユキさんだよ」


小鳥遊は尋ねてくるトラベラー達に対して、ミユキさんをチラ見して答えた。


「お前が倒したんじゃないのか?」

「………ミユキさんが()()()()()に倒したよ…」

「えぇ!?…()()に…だと…?」

「……そこまで強いのか…ッ…!?」


トラベラー達は驚きながらミユキさんを見た、肝心のミユキさんはどうでもよさそうに頭を掻いている。


「…多分…僕よりも強いよ」

「……小鳥遊より強いって…王達や…あのエミリア(イカレ戦闘狂)と同レベルの強さということか…!?」

「…うん」


ルビに書かれてる戦闘狂のエミリアさんと一心同体…()()本人なのが目の前にいるミユキさんなんだよなぁ……小鳥遊がトラベラー達にそう答えると、ミユキさんさ遮るように言った。


「まぁまぁ…この話はもういいでしょ…僕達も疲れてるしさ…!」

「………ああ…そうだな…」

「……それじゃあ…休ませてもらうよ」


そう言ってミユキさんは十郎の手を引いて奥へ向かっていった、俺と伍城さんもついていった。しかし、これから修行が始まるのか?


秘技会得の為の修行など苦しく、(けわ)しく、難しく、厳しい修行に決まっている。俺はそんな苦しい修行をこれから行うんだ。覚悟を決めないとな。俺はそんな事を思いながら歩いた。


「…後で詳しく教えてくれないか?……モンスターの事と…ミユキがどうやって倒したのかを…」

「……言われなくても話すつもりさ」















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