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レッドゾーンにある館



「長時間ゲームしてたからか…なんか調子が悪いなぁ……熱っぽいし…」


エミリアは襲いかかってきた男達の剣をさばきながら欠伸をした。しかし、身体には切り傷が少しずつ増えていく。


「…ふむ……体調が悪いからか…無駄な動きが多いな…」


すると白執事はため息をつき、エミリアを挑発するように言った。


「……まさかこの程度とは…拍子抜けだな……俺が出るまでもなかったようだ……ヤバそうなら伍城という男に助けを求めたらどうだ?」

「アハハッ!……そうしようかな…!」


エミリアは笑いながら言った、そして男達から距離を取ると白執事を見て言った。


「舐めんなよ、殺すぞ」

「…ッ!」


白執事はその言葉を聞いて思わず息を飲んだ。その瞬間、エミリアは男達と白執事の前から姿を消した。


「……消えッ…!?」


エミリアはいつのまにか一人の男の真後ろへ立っており、ナイフをしまってその男の首に手を回した。


「…ッ!?…いつのまに…!?」

「う…くく…」

「動かない方が良いよー…」


その時、エミリアは男の首筋に噛み付き、血を啜った。


「なッ……何を…!?」

「……ッ…」


そして、吸血された男は枯れ木のようになり、皮膚が垂れ下がっていた。


それを見て他の男達と白執事は絶句した。エミリアは吸血した男を離して、背伸びをした。


「………よし…身体のだるさがだいぶ無くなった…!」

「……な…何をした……吸血…?……コイツは人間の筈だろ…!?…何故…吸血鬼の…」

「し…知るかよ!」


男達は焦りながら白執事に尋ねた。白執事の頬を一筋の汗が流れた。


「血を吸っただけだよ!…その人も死んでは無いよ……輸血すれば大丈夫なんじゃないかなぁ…?」

「……お前…モンスターだったのか…?」

「…違うよ……昔からそういう体質だっただけさ…!」


そして、エミリアは男達の目に留まらぬ程の速さで間合いを詰めて、男達の間を通っていった。


「…あ…かッ…」

「……う…ぐ…」

「ぐ…がか…」


すると、男達は次々と倒れていった。立っていたのは白執事だけだった。


「………ああ…殺してはいないよ…伍城さんがうるさいからね…いわゆる峰打ちってヤツさ……君達を倒すのに【反殺】を使うまでもない…!」

「……………クソ…これは非常にマズイ…無事に帰る事はできないかもな…」


エミリアは白執事の方へ向くと、白執事に尋ねた。


「………君が僕を殺そうとするアサシンなのは分かったけど…()()の執事君は?」

「………お前の少し後ろにいる…もう動かないだろうがな」

「……………あー…なるほど…」


本物の白執事は後ろで倒れていた。そして、アサシンは後ろへ振り返ったエミリアに斬りかかった。


「ウぐッ!?」


エミリアはアサシンの高速の刃を見切り、指でつまんでいた。


「……未熟だね…君…」

「…ッ!!」

「そして…次は炎の魔法を使う…か…」


アサシンは左手から火球を生み出し、エミリアに押し付けようとした。


「……うん…駄目だったね」

「…くッ…」


エミリアはアサシンの火球よりも、もっと大きな闇の渦を生み出して取り込み、無効化した。


「さぁ…次は何を見せてくれるの…?」

『………クソ…なんてピンチ力だ…』


アサシンは剣をエミリアの手から離そうと引っ張るが、ビクともしなかった。


「……もしかして僕の手から剣を離そうとしてる?」

「……………ッ…」

「なら…離してあげる!」


エミリアは剣を指から離した、アサシンはその場でしりもちをついた。


「…エミリア……!」

「……君…()()だよね?…魔族が僕に何の用かな…?」

「…!!」


アサシンは少し驚いた表情を見せたが、すぐにポーカーフェイスへと戻った。


「……………」

「…言ってくれないかぁ……まぁ…君が言わないなら今度…魔王に聞くよ…」


そしてエミリアは、跪いているアサシンの目の前で屈んだ。


「………君は…そうだな…………血を吸い尽くして…身体はレッドゾーンの狼にでもあげようか…!」

「…!!」


その瞬間、アサシンは懐からピンポンボールのような物を取り出した。


「……うわッ!!」

『…エミリアの行き先は分かっている…その時にスキを狙って殺せばいいだけだ…!』


煙が吹き出し、辺りを包み込んだ。少しして煙が無くなると、アサシンの姿は無かった。


「…………逃げた…?……まぁいいや」


エミリアは頭を掻きながら後ろへ振り向いて、本物の白執事の近くへ歩いていった。白執事の胸には大きな切り傷があり、血が流れている。


『……まぁまぁ深いね………けど…【グランドヒール】で治せるか…』


切り傷に手を当てて、エミリアは【グランドヒール】を発動した。すると白執事の身体の傷はだんだんと塞がっていった。


「ぅ…ぁ……」

『あとは……血か……』


白執事は大量出血しており、肌は白く、地面に血溜まりができていた。それを見てエミリアは、白執事の首に指を突き刺した。


『……少し血を流し込めば…大丈夫か…』


すると、ゆっくりだが白執事の肌の色が元に戻ってきていた。エミリアはそれを確認して指を抜いたが、痕はできていなかった。


『…まぁ…こんなところか…』
















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