6月3日 警察署
《登場人物》
安田 将吾 大学生 20歳
鬼頭 美津音
河内 源 刑事 59歳
木村 賢介 刑事 24歳
――― 6月3日 黒光市 津町警察署 ―――
「くそ! これじゃねぇ」
刑事の河内源は、6日前に起きたひき逃げ事故について頭を悩ませていた。
「源さん。どうしたんですか? 浮かない顔して……」
河内は声のする方に顔を向けた。
向けた先には、新人巡査の木村賢介が何やら不思議そうにしながら立っていた。
「いや、ほら、6日前ひき逃げ事故がなんか妙でな。まさかこんなド田舎で起きるとはな。人生、なんだか分からんもんだな」
河内は右耳とこめかみの間に挟んでいた鉛筆を外して、書類の上に置いた。
「犯人は分からずじまい。その上、ひき逃げの被害者は、意識不明の重体。ほとんどお手上げですね」
木村は両手を軽く上げて、お手上げだと示した。
河内はため息をした後で、木村に訊いた。
「なぁ、そういや、事故現場の目撃証言はどうだったんだ?」
「被害者を轢いた車は4輪の軽自動車で最近、人気の車種のようですが、ナンバープレートの番号は見えなかったそうです」
「そうか。こりゃ、解決には時間がかかるだろうな」
河内はポケットから煙草を取り出し、口にくわえた。
木村は煙草を吸っている河内に呆れながら言った。
「あ! また~ここでもう! ここ禁煙ですよ。源さん。毎回、あの狸署長に言われてるでしょ。『ここで吸うのはやめろ』って」
河内は、そのことにちょっと顔を眉間にシワを寄せて、首を横に振った。
「いいんだよ。そんなこと。どうせ定年間際なんだから好きにさせろよ。なぁ、木村~」
「まったく! 僕は関係ないですよ! 怒られても知りませんからね!」と木村は、呆れて自分の机に戻る。
木村が諦めたのを鼻で軽く笑いながら河内は、煙を蒸す。ふと何か思ったのか、河内は事件のファイルを開き、ページをめくっていく。
事故現場の写真は生々しく、車の破片やタイヤ跡、被害者が残した血痕、被害者の私物が写っている。
「全く、分かんねぇな。ガイシャの意識が戻っていればな……」
河内はひき逃げの被害者のプロフィールを見て確認する。
《 大学生 20歳 》
「まだ若いのに、気の毒なこった」
河内はひき逃げ事故の現場をよく見て少し不思議に感じた。
「ん? どういう事だ? なぁ、木村」
「なんですか?」
「事故現場の目撃した奴、話聞いたんだっけ?」
「ええ、そうですけど……」
河内は何か思いついたのか。椅子から立ち上がり、机にかけていた《POLICE》と書いた上着を着て、外に出る準備をしながら木村に告げた。
「そうか。ちょっと現場に行くわ。こっから近いだろ?」
「ええ。近いですけど、どうしたんですか?」
「いや、ちょっくら行ってくるわ」
河内は、そう言って、刑事課の職場をあとにした。
「どうしたんだろう? 源さん……」
まずは遅れてしまった事を申し訳なく思っております。本当にすいませんでした。
今回は展開が違って、別のキャラクターが登場しました。今後もどんな形で関わってくるのか楽しみですね。
話は続きます。
ヘタクソが書いています。超展開、稚拙な文章はご了承くださいませ。