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花満ちる時に嫁入りします  作者: ゆりあ
芽吹きのお茶会
9/30

なんですか、母上?

「可愛い………」


「………えっ??」


「あ、いや、なんでもないよ」


ルーカス様が、何か言ったような気がしたのに小声で聞こえなかったわ。


そのルーカス様は、なぜか、温室のガラス窓の方を向いてしまいました。


どうなされたのでしょうか??





「あらあらあら!」


「………なんですか、母上?」


怪訝ながら、恥ずかしげな表情のルーカス様。


お母上であるエレーナ夫人は、ニコニコニコと持っている扇子で、ツンツンしております。


本当に、何があったのでしょうか?


「私達と、一緒に話しませんこと?」


「皆様と話したい気持ちはありますが…」


「あら、ルーカス?

これから、何かあるんですの?」


「実は、これから、スーゼン公爵家やマイゾール公爵家にも行く予定でして、いろんな方々に、早めに、お伝えしないといけませんから…」


「あら、ごめんなさいね、確かに、この情報は、早めに伝えないといけないわ、残念ね」


「また別の機会にお願いします、お祖母様」


「ええ、そうするわ」


確かに、国王陛下に、待望の孫息子誕生というお知らせは、郵送の手紙より、直接渡す手紙の方が早くて良いでしょうね。


ルーカス様は、なぜか、わたくしに向かって、ニコッとした後に、去って行きました。


なんだか、凄い場面に遭遇してしまったわ。


「うふふ、面白いものを見ましたわ!」


「まあ! ミリーエ夫人ったら、若い子達をからかわないように、お願いしますね?」


「ええ、もちろんですわ、イストレラ夫人!」


ミリーエ夫人とイストレラ夫人は、何をお話ししてらっしゃるのでしょう?


お二人は、本当に仲の良い方々なのですね。





「ファウスティーナさんは

婚約者は、いらっしゃいますの?」


「いいえ、今のところは、おりません。」


先程、噂話に出てきたルドヴィーコ様が婚約者候補でしたけれど………


それ以降、お見合いしていますが、なかなか、平凡な男爵令嬢を妻に迎えたい殿方は現れずにいますからね。


仕方がありません。10代、20代の殿方は、女性に夢を見るのでございましょう。


「あら、そうなのね」


「はい、エレーナ夫人!」


「次回からは、お手紙で招待状を送りますから、ぜひ、我が家のお茶会にいらして下さいな。」


「はい、ありがとうございます!」


なぜかは分かりませんが、再び、わたくしは、お茶会に呼ばれるようでございます。


公爵家のお茶会………

慣れることは出来るのでしょうか?

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