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超短編ストーリー10本

石油チケット

作者: 鳥羽風来

地下鉄に乗ると、次のようなアナウンスを耳にするようになった。

「皆様、咳エチケットへのご協力をお願い致します」

ごもっともだ。マスク無しで周りの人に咳の飛沫を飛ばしたら、トラブルの元。

みんな、しっかりエチケット守らなきゃ。

しかし時々、違う言葉がアナウンスされている気がする。

「皆様、石油チケットへのご協力をお願い致します」

改札の出口で、石油チケットが売ってあったので、聞いてみた。

「これ買うと、石油がもらえるのですか?」

「いえ、地下鉄の動力として使います。外出自粛で地下鉄の収入が減ったので、その分の応援をするチケットです」

「なるほど、しかし地下鉄は石油ではなく、電気で動くのでは?」

「ギク!」

緩んだ顔をした、いかにも私腹を肥やしていそうな駅員は、事務所の奥の部屋へ逃げるように消えて行った。


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