君の僕
貴方にだったら踊らされても構わない
美しい
欲しい
漆黒の髪が風に流れて
憂いを帯びた目元は少し赤く
目は誰よりも深い水面を映している
軟い身体が羽根のように浮き上がり
漆黒に消えていこうとする時に
私は身体中であなたを呼んだ
あなたの肌に刺さる小さな咎になって
棘の如く血流にのり
紅い心臓の少しでも近くに
私は願う
その瞳が一瞬でも私を認め
笑む事を
私が消えた時に
少しばかりの爪痕が
その白い手の上に刻まれる事を
それでも尚
あなたが他の誰より自由で美しく
唯独り
終りの淵まで歩んで行く事を