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集団転送で異世界へ。 ~神の気まぐれによって?異世界生活~  作者: 武雅
本編

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開戦

お読み頂き誠にありがとうございます。

頑張って1日1話の短いスパンで投稿できるように頑張ります。


お読み頂いた皆様、ブックマーク・ご評価を頂いた皆様、誠にありがとうございます。

「マサト!おまえな~~、相手に喧嘩を吹っ掛けるってどういう了見だ~?」


そう言ってグランバルさんはこちらを見ますが怒っている様子もなくむしろ目が笑っています。


「まあ相手があれですから頭悪そうですし、軍使を送ってきて時間をくれたおかげて仕込みをする時間もありましたし。あとは奴らの追跡を任せたイルチからの報告を待って仕掛けるだけですね」


「それで、ドグレニム領とバイルエ王国で交易と言う話は何処までが本気だ?」

「そうですね、向こうが不可侵を約束するなら全体的に本気です。それに質問をしてきたお付きの年配兵士さん、あの人が本命でしょう」

そう言うとグランバルさんは少し思案をしています。


「じゃあ不可侵を結んで道を作ったとして奴らが道を作った途端に一方的に不可侵を破棄して攻め込んで来た際はどうするんだ?」

「そこはグランバルさんの交渉能力でしょう。ドグレニム領側だけ道の出口に砦を作ることを認めさせるとか、人質を取るとか、そこはグランバルさんが考えてくださいよ」


「そこは人任せか」

「砦を建設する際はこちらで外壁は請け負います。それに、バイルエ王国側には自分が最重要なうえ特別でそれ以外は普通との印象を与えたつもりです。狙うなら自分でしょう」


「まあレベル258のマサトを狙うバカは居ないか・・・」

「そういう事です。後はこの戦いで痛い目を見せて無駄に血を流すより交易したほうが国益になると思わせる事が重要ですね」


「出来るか?」

「はい、プレモーネには一人も到達させませんよ」


「どの程度兵が必要だ?」

「要りません、自分と今いる眷属で十分です。グランバルさんには戦いが終わった後近隣諸国にバイルエ王国が5千もの大軍で異世界人を求めてドグレニム領に攻込んだが、ドグレニム領に居る1人の異世界人とその配下数人によって、兵の大半を失って敗走したという噂を大々的に流してもらえれば十分です」


「わかった、噂を流すのはすぐに手配する、ただし、信用していないわけではないが、念のため森とプレモーネの中間辺りには兵を配置させてもらうぞ」

「どうぞ」


そう言って自分は戦闘準備のために領主館を後にして森を通る道の入り口に向かいます。

そう言えばこの道に名前って無いのかな?


森の入り口に着くとカウア達にと合流し状況確認とこれからの説明を始めます。

恐らく今日の夜遅くか明日の朝ぐらいにあの土田達は本体と合流してその後進軍となると思います。


カウア達に周辺警戒を任せアイテムBOXから野営用の家を出してあとはバイルエ王国側に動きがあるまでのんびりさせてもらいます。


67日目は何の動きもなく暇な一日になりました。

一日中、ネレースからもらった特殊フォルダーに入れる木箱の中身を検討し、ついでにネレースからの特典で、あと1か所物資の仕入れに連れて行ってもらえる場所を決めます。


うん、これでだいたいOKだな、この戦争が終わったらネレースに言ってあそこに連れて行ってもらおう。


68日目は朝から昨日思いついた日本で売っている物資を木のコンテナに詰め込んでいきます。

とはいえサイズも大きくなり長さ15メートル、高さ3と横幅共に6メートルくらいのコンテナなのでそう簡単に一杯にはなりません。


やばい、欲張り過ぎた・・・。

そう思いながら作業を続けていると、イルチが戻ってきました。


「マサト様、本日の早朝、夜が明ける前にバイルエ王国軍が進軍を開始いたしました」

「進軍開始したんだ。で、どのくらいでここまで来そう?」


「それについては現在カルチがバイルエ王国軍を監視しておりますので森の中間くらいに到着したら報告に来る予定です」

「了解!、ここんところ働かせてばっかりで悪いけど、イルチはアルチ達に合流して魔物の追い込みの手配を手伝って。カルチが報告に来たら今度はカルチをに伝令を任せるから」


「あとアルチに伝えて、もし相手が野営をするようなら、夜遅くに近くで定期的に吠えて、見張りの兵士を数人襲って、あと篝火みたいなものがあったら倒すなりして一晩中騒ぎを起こすようにって」

「かしこまりました」


そう言うとイルチは森に向かい走っていきます。

さて、行軍速度が気になるけど3千5百人も居るとそんなに早くはなさそうだから開戦は明日の昼頃にかな?


そう指示を出して日本で売っている物資を木のコンテナに詰め込む作業を再開します。


69日目

昨晩、カルチからの報告によるとやはり行軍速度の問題と開戦場所を想定してか森の中程よりドグレニム領寄りの所にて野営をしているそうです。


「カルチ、アルチに伝令をお願い、戦闘が始まったら追い込みを開始しするように伝えて」

そう言うとカルチは森の中に消えていきます。



自分は空が白む前に森の中を通る道の前にカウア達と共に陣取りアウトドアチェアに座りバイルエ王国軍を待ち構えます。


空が白み朝日が昇り出した頃、バイルエ王国軍の偵察らしき兵士の一団が現れこちらの様子を伺い戻っていきます。


「全員準備して、そろそろ来るよ」

そう言って自分も椅子から立ち上がり刀を抜きます。


暫くすると地面が少し振動をする感じがし徐々に振動が強くなってきます。


「来た!!」


そう言うとほぼ同時ぐらいにバイルエ王国軍の先頭を走る騎馬が向かって来ます。


うん、先陣は騎馬隊か・・・普通こういう場合って歩兵を先頭にするのがセオリーじゃない?

それを相手の戦力も確認せずにいきなり乗り崩しをかけるなんて、残念過ぎる。


「カウア、カウイ、カウウ、カウエ、カウオ、行け!!」

そう言うとカウア達はバトルアックスを掲げた後、騎馬に向かって駆け出します。


騎馬隊とカウア達がぶつかり合い騎馬兵が宙に跳ね飛ばされて行きます。

「怯むな~囲んで殺せ!!!」


騎馬隊の指揮官の声でしょうか、カウア達に押される騎馬隊の中で叫び続けていますが押し出すどころかカウア達に押されています。


「カウア、カウイ、カウウ、カウエ、カウオ、押し込めすぎないで、押しては引いてを繰り返して消耗をさせて。」


そう言て念話で指示を送り相手に出血を強いる戦いをします。


バイルエ王国軍は騎馬が3頭並んで走れるぐらいの道を騎馬隊を先頭にして攻めて来た為、先頭がカウア達によって堰き止められると後続も足が止まり突進力が失われます。


「ブゥモォォォーー!!!」

カウア達がバトルアックスを振るう度に人や馬が肉片に替わり、宙を舞います。


いつの間にか先ほどまで叫んでいた指揮官の声も聞こえなくなっています。


「よし、下がって敵を引き付けて再度押し出して!」


そう指示をするとカウア達は巧みに戦いながらジリジリと後退をします。


恐らく騎馬の一隊の後ろは歩兵なのでしょう、木々をかき分けて歩兵が出てきます。


「カウア、カウイ、カウウ、は道を進んで来る騎馬隊を叩いて、カウエ、カウオは左右の森から出て来る歩兵を攻撃して!」


そう言うとカウア達が指示通りに動き敵軍を抑え込みます。


とはいえ騎兵はともかく木々をかき分けて出てくる歩兵が徐々に増えカウエ、カウオの2人では全てを打ち取る事も出来ず、2人をすり抜けた兵が自分目掛けて殺到して来ます。


「まあこれも想定内なんだけどね・・」

そう呟いて魔力を刀に流し歩兵に向かって駆け出します。


「ザッシュ!!」

そんな音と共に胴を真っ二つにされた歩兵が倒れ、それを見ていた歩兵が驚愕の顔を浮かべますが次の瞬間にはその顔のまま物言わぬ屍になります。

「ピロリ〜ン♪」「【戦争に参加  2位 1666時間24分38秒】【ステータスポイント50、スキルポイント50付与】

うん、どうやら今回は2位かてことは土田が1位かな?そう思いながら敵軍に目をやると、


「我らには創造神ネレース様の加護があるぞ!!進め~!!押しつぶせ~!!」

指揮官らしき男が声を枯らして兵を叱咤し、そのたびに兵は喊声をあげて突撃して来てはカウア達に押し返されるの繰り返し、カウア達を抜けた兵を自分が仕留めていきます。


いつの間にか道を進んで来ていた騎兵は居なくなり歩兵とカウア達が戦っています。


どうやらこの世界の戦争は陣形や作戦とかはあまり立てず両軍が正面からぶつかるだけのようです。


「カウイ、カウウ、は森を抜けて出てくる歩兵を叩いているカウエ、カウオの方に回って、道を進む兵は自分とカウアで受け持つ」


そう指示を出し道を進んで来る歩兵に向かって駆け出し切り捨てていきます。

血糊で刀の切れ味が鈍るとアイテムBOXから大剣を出しそれで歩兵を切り裂きます。


先ほどから聞こえてくる強気の叱咤も歩兵の士気を高めるだけの虚勢に聞こえて来ます。


戦闘開始から1時間ぐらいが経過したのでしょうか、バイルエ王国の圧力が鈍くなります。


「ワァォォォォ~~~~~ン!!!」

アルチ達の遠吠えと共にバイルエ王国軍の後続の方が騒がしくなります。


恐らくアルチ達が追い込んだ森の魔物がバイルエ王国軍と接触し戦闘が始まったものと思われます。

「カウア、カウイ、カウウ、カウエ、カウオ、一気にこのまま押し込むよ!!」


そう言って敵兵を切り捨て薙ぎ払いながらながら敵軍の中を逆流するように進んでいきます。


このころバイルエ王国軍の後尾に位置する土田が控える本陣が混乱の坩堝状態に陥ってます。

進軍が急に止まり、土田のもとに来る報告は部隊の損害に関するものばかりなうえ、先ほどからは道で停滞している部隊に魔物が襲い掛かってきたと言う報告も重なり本来各部隊に指示を出すべき土田でさえ怒鳴り散らすだけで解決策が無い状態です。


「全軍一気に進め~~!!、魔物など放っておけばいい、森の道を抜ければ数で押し包んで俺たちの勝ちだ!!進め!!!!」


そう声を枯らして怒鳴り散らしている土田ですが、周囲に居る指揮官達は困惑をし、土田に撤退を促しています。

「ふざけるなぁ!!!たかだか相手は5、6人だろう!!こちは3千5百の兵が居るんだぞ!!撤退なんかあり得るか!!!」


そう言って撤退を進言した指揮官を怒鳴りつけます。

「ツチダ殿、先陣を切った騎兵は壊滅、その後続いた歩兵も甚大な被害が出ております。その上魔物の襲撃で、行軍で伸び切り身動きの取れないわが軍の被害はどんどん増えております」


そう進言をされても撤退の指示をあくまで出さずに徹底抗戦を指示します。

「ツチダ様、敵が押し出してきて、わが軍が押し戻されています」


そう言って何とか本陣に辿り着いた伝令は途中魔物に襲われたのか肩から血を流しています。

「なんで俺たちが押されるんだ!!!押し返せ!!!」


もはやバイルエ王国軍はまともな指揮のもと組織戦が不能の状態に陥っても土田だけは徹底抗戦を口にしますが森の中では立て直しが不可能です。


そんな敵本陣の混乱を知る由もなく自分とカウア達は敵軍を切り、薙ぎ払いながら進みます。

「そこの男!!俺はバイルエ王国軍でも名の知れたドランパだ!!!一騎打ちを申し込む!!」


そういってドランパと名乗った40代くらいの兵士が槍を構えてこちらに向かって来ます。


自分とドランパが交差する瞬間、自分の大剣が風切音を残して横に一閃しドランパの首筋を狙った一撃をかすかに体を後方にずらしドランパは自分の一撃を辛うじて避けると同時に槍先を自分に向け突きかかってきます。体制を入れ替える感覚で体を横にずらし大剣をドランパの頭部を目掛け振り下ろします。

ガッキッ!!


金属と金属がぶつかる音と共にドランパの槍が折れ曲がり頭部を粉砕されたドランパが倒れ伏します。

うん、この戦いで初めて戦いと言えるような戦いをした気がする。


そう思いながら再度大剣を握りなおし敵軍に向かって押し出します。


戦いが始まり2時間ぐらいが経過したころ敵軍に動きがあり歩兵が後退を始めています。

「マサト様、敵が引いております!!」


そう言ってカウアが伝えてきます。

「まあ今回は出来るだけ相手に痛手を負わせるのが目的だから出来るだけ追撃して敵を叩いて」


そう言うと再度カウア達と共に後退を始めた敵を追撃します。


戦闘の初めからそうでしたが後退する敵を叩くとなると更に一方的な殺戮のような勢いです。

何かをわめきながら押し合って逃げる敵兵を後ろから切り裂き追い立てます。


「おい!!武内!!!!俺と一騎打ちしろ!!!」


追撃をしているとそんな声が聞こえたので一旦動きを止めて声の主を探します。

「あ~~無能な指揮で多くの兵の命を無駄にした指揮官の土田君か~~、まだ逃げてなかったの?」

そう言うと土田は怒りの形相で顔を真っ赤にして何かわめいています。


一旦、大剣をアイテムBOXに収納し、ミスリル製の日本刀を出して水魔法で血糊を流し布で刀身を拭き油を取ります。


「俺と一騎打ちしろ!!」

そう言って土田は周りが静止するのも聞かず馬を降り駆け出しこちらに向かって来ます。


ガキン!!

二人が交差した瞬間、剣と刀がぶつかり合う音がし、自分も土田もほぼ同時に振り向きお互いに斬撃を右に左にと繰り出すとレベル差が関係したかすぐに土田の剣が押されはじめかろうじて防ぐのが精一杯という感じになりますが、自分は手を抜いて遊んでいる感覚です。


「口だけで実際はこの程度?自分はかなり余裕があるんだけど・・・」

そう言って土田を挑発すると剣を振り回すように向かって来ますが頭に血が上りただ剣を振り回すだけなので簡単にあしらえます。


「ほらほら~」

そう言って明らかに頭上を狙った攻撃とわかるように大きく刀を振りかぶって刀を振り下ろすとかろうじて一撃を防いだ土田の体が一撃の重みに体が沈み体勢が崩れます。


土田が1歩、2歩下がるのに合わせこちらは1歩、2歩と進み追い込もうとした瞬間

「ツチダ殿!!!」

そう言って一人の騎兵が槍を自分に向かって投擲をし、槍の穂先が自分目掛けて飛んできます。


身体をずらして槍をよけると、その瞬間に土田は自分に背を向け走り出しています。


「逃げたか~、まあいい判断だね・・・」

お読み頂きありがとうございます。


またブックマーク・評価を頂きありがとうございます。

拙い文章・誤字脱字が多く読みづらいかと思いますがお読み頂ければ幸いでございます。

あと、図々しいお願いではございますが、評価頂ければなお幸いでございます。


また、気になる点のご指摘等誠にありがとうございます。

誤字のご指摘ありがとうございます。


出来るだけ1日1話を目指しますが仕事の関係で2日に1話になる日もあるかもしれませんがこれからも頑張って書いていきます!!!

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