保護準備
お読み頂き誠にありがとうございます。
頑張って1日1話の短いスパンで投稿できるように頑張ります。
よろしくお願いいたします
54日目
今日は昨日滝山さんがチップにする候補の木を選んできたので、それを試しどれが最適か実験するそうです。
「えっ?武内さん、魔物の肉で燻製を作るんですか?」
そう言って驚く滝山さんですが、だってゴブリン用の保存食なのでと言うと渋々納得してくれました。
どうやら自分も試食がしたかったようです。
なのでアイテムBOXにあるショッピングモールの鮮魚売り場から戴いて来た魚を10匹程渡し滝山さんの試食用にしてもらいます。
それにしてもこの世界で不思議なのは魔物がうようよいるのに普通の動物もうようよいる事です。
普通魔物に食べ尽くされ普通の生き物は居なくなりそうな気がするんですがなぜなのでしょう?
これも今度ネレースに雑談がてら聞いてみたいと思います。
前回の経験上、ネレースに聞けることはあと2個ですが雑談は別口ですから。
そう思いながらホブゴブリン13匹に昨晩作った鎧というか当世具足というか南蛮具足というかなんと表現していいのか分からない鎧と、鉄と鋼で出来た剣に短剣そして槍を渡します。あと弓が得意なホブゴブリンには槍の替わりに金属と木を組み合わせバネの効いた弓を渡します。
うん、頭の良いホブゴブリンには槍の替わりに4色ボールペン10本と2穴式ファイル5個と穴あけパンチ、そしてA4のコピー用紙500枚入りを2個あげときます。
滝山さんが燻製の実験を始め他のゴブリン達もそれぞれの仕事に就いたのでカウア達を連れて川の本流に向かい魚を捕ることにします。
だって滝山さんの燻製実験で使う魚、日本で売られてる魚使っちゃうと在庫がすぐ無くなりそうなんで現地調達した魚を滝山さんの燻製実験に使用してもらう予定です。
川に付いたらカウア達には少し離れてもらい自分は水に手を入れ思いっきり雷魔法を放ちます。
放電したのが川の中の為かバチバチした音はしませんでしたが、しばらくすると魚が大量に浮かんできます。
「カウア、カウイ、カウウ、カウエ、カウオ、とりあえず水の中に入って浮かんだ魚、小さいのは要らないから大きいのから確保して」
そう言ってカウア達に魚の回収を任せ自分は陸から回収の様子を見守ります。
うん、雷魔法があれば川漁師出来そうだな・・・。
そう思いながら魚の回収を見守り、捕れた魚をアイテムBOXに収納し砦に戻ります。
「滝山さん、川で魚を捕ってきたからいくらでも実験に使って大丈夫ですよ」
そういうと滝山さんは嬉しそうに捕ってきた魚を見てこれはマス科だとかコイ科だとか言っています。
うん、喜んでもらえてよかった。
そして残りの時間、自分は通常のゴブリン用の鎧制作をします。
と言っても本格的な鎧ではなくタダの胴丸と草摺だけのあえて言うなら足軽装束です。
アイテムBOXから丸太と鉄を出し錬成術で胴丸と草摺を量産して行きます。
サイズに関してはゴブリンは大体同じよな体格なので統一規格で問題なさそうです。
胴丸の肩紐に使う革紐の装着は自分でするのが面倒なので一旦ホブゴブリンにレクチャーして後は自分が率いるゴブリン達に教えさせてやらせることにします。
黙々と作り続けているうちに夕方になってしまいましたが大体5、600位は出来たと思います。
槍とか短刀とかも量産しないと武器不足に陥りそうな気がしますので今度時間がある時に作成しようかと思います。
夕飯の際、滝山さんに燻製の状況を聞くと丁度チップに適した木があったとの事で、そのチップを使った燻製はゴブリンに試食させたところ好評だったとの事です。明日はその木をゴブリンに教える作業と出来れば砦周りに植樹すること、そして時間が余れば燻製の作り方を教え始めるとの事です。
ちなみに同行しているバルタの話では木を探して森に入っていた際、魔物が居たら自分から倒しに行っているようです。
さすが異世界に来てレベルを上げたい理由がキャンプをしたいからと言うだけあって趣味の分野はやることが早い。
そして本日増築した風呂に入って滝山さんは感動してました。
うん、プレモーネの町にお風呂無いもんね。
そのうち日本人宿舎にお風呂増築してあげましょう。
そして今晩はゾルス達とボブゴブリンを集め明後日砦を出発し、転移者が送られてきそうな場所に向かい周囲の魔物を一掃し転移者の安全を確保することを伝え、砦残留班と捜索班の2組にゴブリンを分けます。
砦残留班はロゼフと頭の良いゴブリン組と魔法が使えるゴブリン組、そして弓が使えるゴブリン組、あと燻製作りを学ぶゴブリン組、そして砦と滝山さんの護衛にゴブリン組を2組残し他のゴブリン達と共に出発することにします。
55日目
朝、朝食を済ませると今日は保存庫の増設と武器庫の増設を行い、その後に槍や短剣に斧や弓の量産、その後は今後ボブゴブリンになったゴブリン用の鎧、剣、短剣、槍の一式を作成し、ゴブリン用の胴丸と草刷を追加で作ります。
ゴブリン用の防具増産の理由はゴブリンが日に日に増えている気がするからです・・・。
うん、なんかじわじわとゴブリンが増えているようです。
恐らくゾルスの同族支配の影響でしょうか。
そして滝山さんは森に入り夕方近くに戻ってきてチップに使う木を砦の周りに挿し木してます。
うん、それ挿し木で根づくの?
56日目
朝食を済ませるとアイテムBOXから採石場で討伐した獣型の魔物を大量に出して解体をし素材と肉を分け燻製作りを滝山さんから学ぶよう伝えます。
数日間の滝山さん用の食事分としてレトルト食品やカップ麺、インスタント麺、などを用意しておきます。
文句言われるかな~と思っていたら、本人は日本の食材な上自然の中で食べるインスタント食品が最高なんですよとの事で大喜びでした。
うん、キャンプ好きの人って皆こうなのかな?
そう思いながらもゾルス率いる捜索組ゴブリンと眷属達で前回野営した場所を目指します。
とりあえず森の中以外では俺に乗れとラルがうるさいのでラルの背に乗り見渡すと整然と並んで進むゴブリン軍団とそれに合わせて進む槍の穂先が何か勇壮に感じました。
昔の戦国武将も出陣の際はこんな気分だったんでしょうか?
57日目は何事もなく当初の目的地まで半分の所で野営をします。
そして58日目には予定通り前回の野営地に到着しました。
59日目
恐らく明日60日目に3回目の転移があるはずなので今日は朝からサンダーウルフ達、そしてゴブリン軍団で周辺の魔物を一掃します。
内側からはゴブリン軍団、外側からはアルチ達サンダーウルフ、そして遊撃でカウア達ミノタウロス、そして野営地にはゾルスとバルタ、アルチ、そしてラルが居ます。
本陣みたいな感じになった野営地ですが、することがありません。
アルチとラルはあくびをしながら寝転がり、ゾルスとバルタはショッピングモールに入っていた本屋さんから頂いて来た料理のレシピ本をみて、これが美味しそうだのこれは作るの難しそうだの言ってます。
うん、転移者保護に来たのに何か緊張感ないな~、そう思いながら日向ぼっこをしながら自分も昼寝でもすることにします。
うん、暇暇だ。
60日目
朝起きるとゾルスとバルタがエプロンを付けて朝食を作っています。
うん、久々に見たけど違和感が半端ないよ。
だって筋骨隆々のゴブリン2匹が花柄でフリルの付いたエプロン着てキッチンで料理作ってんだもん。
そう思いながらゾルスとバルタが作ってくれた朝食を食べます。
因みにゾルスとバルタだけならともかくアルチもラルも普通に食べてますが何かこの光景おかしくない?
そう思いながら朝食を済ませると野営用の家をアイテムBOXに収納しいつ転移が始まってもいいように待機をします。
恐らく昼頃に転移されてくる可能性が高いのですが確実ではないので朝から待機状態です。
転移の際に感じる一瞬視界がチカッとしたらゾルスとアルチにそのことを伝え、ゾルスは咆哮を、アルチは遠吠えで伝達をするようです。
うん、他に伝達手段無いとはいえそれって転移者を怯えさせるだけだからね?
まあ他に方法無いから仕方ないけど・・・。
そう思いながら石に腰掛け転移を待ちます。
これでこの辺りに転移無かったら笑いものだよね・・・。
そう思いながら待ち続け昼を過ぎた頃、一瞬視界がチカッとしました。
「ゾルス、アルチ、転移者が来たみたい」
そういうとゾルスとアルチは大きく息を吸い込み咆哮と遠吠えを上げます。
「ヴオォォォォォォォォォ!!!!」
「ワァォォォォ~~~~~ン!!!」
肌がビリビリとするような感覚がするくらいの大音量の咆哮と遠吠えです。
恐らく相当遠くまで聞こえる事でしょう。
「きぁ~~!!」
「いやぁ~~!!」
なんか遠くで悲鳴が聞こえた気がします。
うん、多分転移者だね。
そう思いながら立ち上がり声のした方向に向かいます。
うん、アルチいわく自分が行こうとしていた反対側から声が聞こえて来たそうです・・。
お読み頂きありがとうございます。
またブックマーク・評価を頂きありがとうございます。
拙い文章・誤字脱字が多く読みづらいかと思いますがお読み頂ければ幸いでございます。
あと、図々しいお願いではございますが、評価頂ければなお幸いでございます。
また、気になる点のご指摘等誠にありがとうございます。
誤字のご指摘ありがとうございます。
出来るだけ1日1話を目指しますが仕事の関係で2日に1話になる日もあるかもしれませんがこれからも頑張って書いていきます!!!




