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集団転送で異世界へ。 ~神の気まぐれによって?異世界生活~  作者: 武雅
本編

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無茶振り

307日目


ゴブリン達の報告では、オダ帝国軍は今日も町を包囲したままで動きは無いようです。

そして、動きの無いオダ帝国と異なり、攻め込まれているノンザイル王国側はと言えば首都に兵が集まり始めているとの事です。


ノンザイル王国がどの程度の兵を集められるかは分かりませんが、恐らく1万~2万人程の兵力は集めるでしょう、場合によっては普通は戦争に参加したりしない農民を徴兵したり、侵略者に対し敵愾心を持った人なども加わったりするかもしれませんので数だけで言うとオダ帝国軍3万を超える兵力になる可能性もありますが、それでもオダ帝国軍は町を包囲したまま動きを見せません。


ゴブリンの報告では城壁を備えた町とは言え常駐している兵士は多くなさそうですし、住民が加わったとしても兵数は千人を少し超える程度だろうとの事です。


後方の憂いを取り除くなら攻め落とせば良いだけの事で、現状オダ帝国軍は簡単に攻め落とす事が出来る状況なのにあえて包囲をしている…。


まさかとは思ったけど、野戦でノンザイル王国軍を駆逐しその勢いで首都を攻略、その後に各地の占領といった流れを予定している可能性が高くなって来ました。


恐らく今日の所も、動きはなさそうなので、偵察のゴブリンに継続して監視を指示し、日本の対策室に、一応、確定事項ではないけど、オダ帝国の動きを報告する事にします。


うん、先に報告しておかないで後で結果を伝えると文句言われるし。

とは言え、事前に報告しても何で辞めさせないのかと言われるんだけど…。


うん、自分はただの一個人だよ。

何でもできたり、戦争を止めたりとかは出来ないんですよ。


そう思いながらゲートを開き声をかけると鈴木さんがゲートの前にやってきます。


「武内さん、外交に関する講習の件ですか? なにか不都合やトラブルでも?」


そう言う鈴木さんに、講師の方たちの講習は好評で特にトラブルも無い旨を伝え、出来れば他にも事前に講習をして地球の国家間の事を教え込んで欲しいと言うと、鈴木さんも返答に満足したのか少し笑顔で胸を張ります。

うん、鈴木さん意外と胸大きいよね…、でも行き遅れてる感じはするけど、そこは触れないようにしよう。

きっと仕事が恋人なキャリアウーマンって事にしとかないと、セクハラとか言われそうだし…。


そんな事を考えていると、鈴木さんは私の顔に何かついている? と言うような顔をしていますがあえて無視して本題に入ります。


「ご報告までになんですが、オダ帝国がノンザイル王国に侵攻したのはいいんですが、どうやら国民も国もあまり飢えや重税に喘いでいる様子じゃないようで近々全面的な戦争になりそうです」

「そうですか…。 全面的な戦争…。 って大問題じゃないですか!!!!」


「まあ問題っちゃ問題ですけど、今更どうする事も出来ませんし、オダ帝国もあまりノンザイル王国が疲弊していないのは織り込み済みだったぽいんで計画的な侵攻ですね」

「武内さん、なにを呑気に言ってるんですか!! 戦争ですよ! 人と人が殺し合うんですよ! すぐに戦争をやめさせてください!」


鈴木さんは凄い剣幕でゲートに顔を近づけて戦争をやめさせるように言いますが、さっき今更どうする事も出来ませんって言いましたよね?

一個人に戦争を止める力なんて無いんですよ?

地球上の国家だって、話し合いせずに戦争をしてる国もありますし、戦争をしないように外交交渉で折り合いをつける国の方が多いですが、言葉の力なんてたかが知れているんですよ?

それが異世界で文明レベルが中世程度ならなおさらです。


そんな事を鈴木さんに説きますが全く納得してくれる様子はなく、戦争駄目だの一点張りです。


「武内さん、よく考えてください。 オダ帝国の侵攻理由は融合の前に国土を拡大したいって事ですよね? そんな考えで戦争をしてるなんて隣国に広まったら戦争が連鎖的に発生する可能性があるんじゃないですか? そうなったらどうするんですか!」

「確かに、オダ帝国は国土が狭いので貨幣の製造と商業の中心として栄えている分、食料の自給率が低いので融合後に最悪食料を自給できるようにするのが目的でしょうけど、戦争が連鎖しますか?」


「しますよ! 融合後には領土拡大が出来ないうえ地球と言う異世界に土地ごと飛ばされるんですから、1つの国が侵略戦争をして国土拡張を始めたら、自分達も今のうちにと考えるのが普通じゃないですか!」


鈴木さんはそう言って力説をしますが、戦争なんて連鎖的に発生するもんなのかな?

そんな事を思いながらも、じゃあどうやって戦争を止める? って考えますが、ゴブリン達は引っ越しの真っ最中だし、そもそも他国の戦争にゴブリン軍団が首を突っ込むのもおかしな話だし、かといってオダ帝国の軍を指揮してそうな山下さん達に戦争を止めろと言っても効く耳持たないだろうし…。

むしろ現時点までのオダ帝国の動きを見ると大規模な戦争に発展する事も予想済みでノンザイル王国に侵攻してる可能性が高いから間違いなく何を言っても無駄だよね…。

かと言って戦争を止める為にノンザイル王国に領土を割譲しろって言っても聞き入れられるわけ無いし。


「うん、鈴木さん、無理!! 戦争止められない。 更に言うと戦争が連鎖したとしても、それも含めて止められない! ゴブリン軍団を動員して介入も出来ない…」

「何でですか! 武内さんがゴブリン軍団率いて介入して停戦を仲介すれば戦争を止められるんじゃないですか? 第三勢力が現れたら外交交渉のテーブルに着くかもしれないじゃないですか!」


「まあ何も知らない国同士ならそう簡単に行くかもしれないけど、多分オダ帝国の動向が明らかにおかしいから介入したらノンザイル王国とゴブリン軍団、対オダ帝国になると思う。 そうなったら死者が増えるだけの結果になって、オダ帝国の領土拡張は阻止できるかもしれないけど…」

「領土拡張の阻止はどうでもいいんです! 戦争で人が死ぬのを止めて欲しいんです!」


「たから、それが無理なんですって、普通なら侵攻する側は敵の領土全部占領するなら、兵站の拠点となる場所を確保しつつ一気に首都を陥落させてから各地を占領していくのが最善なのに、オダ帝国軍はわざわざ簡単に陥落させられる町を無駄に包囲してノンザイル王国軍が集結するのを待っている感じなんですから、明らかに決戦をする気満々です。 そんな状態のオダ帝国が話を聞くとは思えませんし」


そう説明をすると、納得して無い顔の鈴木さんが、対策室に待機している防衛省関係者に何やら質問を始めています。


いやまあ、他の人に質問したりするのはいいんだけどさ、部屋の隅に連れて行ってヒソヒソと話さなくてもよくない?

どうせ防衛省の人は後で質問してくるんだし、ヒソヒソ話されると結構気になるんだよね…。








どなたかレビューを書いてくださる猛者は居ませんでしょうか?

と思う今日この頃…。 自分でもこの物語のレビューをうまく書ける自信がありません。


そんな中でも読んで頂き、ブックマーク・評価、また、感想を頂き誠にありがとうござます。

拙い文章・誤字脱字が多く読みづらく申し訳ございません。

あと、図々しいお願いではございますが、評価頂ければなお幸いでございます。


また、誤字、気になる点のご指摘等誠にありがとうございます。


※9/1~新作の投降を開始した。

よろしければこちらもお読み頂ければ幸いです。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 鈴木さんが異世界の価値観を理解せず主人公に無茶ぶりしてるところ 自分達は主人公に自衛隊装備とか渡さなかったのに脳内御花畑で戦争がーっ戦争がーって言ってるのはちょっとモヤモヤしますね […
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