悩みの種
299日目
朝からプレモーネの領主館でしかめっ面のグランバルさんと対面をしていますが、流石に無条件で喜んではくれないようです。
それどころかとても嫌そうな、というか何を考えているんだコイツ的な顔で自分を見てきます。
昨晩、夜遅くまで自宅で考えた結果、自分が与えられた土地、クルセルをグランバルさんのドグレニム領とくっつけた状態で地球と融合させその上でクルセルもグランバルの治める領土という事にしてしまえば面倒事はすべてグランバルさんに押し付けられると結論に至ったのですが、流石にグランバルさんも色よい返事はしてくれません。
「マサト、その土地の住人は精々1000人、他は手つかずの森や草原、魔物も相当数が居るんだろ? そこを俺に治めろと?」
「まあそうですね、とは言え未開拓地域として手を着けないでおいてもいいですし、徐々に開拓していけばよくないですか? まあ王城もありますからそこを首都にして最初から全力で開拓するのもありですし」
そう言ってグランバルさんを丸め込もうと甘い言葉で誘惑をしますが、グランバルさん的には甘い言葉とは思っていないようでますます疑念の表情を浮かべています。
「マサト、そこにお前のゴブリンを住まわせてゴブリンの国にしたらいいんじゃないか? お前のとこのゴブリンは統率も取れてるし、文化的な生活も営んでる、だったらゴブリンの国があってもいいだろう」
「ゴブリンの国ですか? まあそれでもいいんですけど、そうなると自分が影の国王になるんで色々と面倒そうなんですよね」
そう言って融合後に起きうるであろう地球の国家間との外交という名の戦争を説明すると、若干納得はしますが、だったらなおさらゴブリンの国にした方が良いと言い出します。
グランバルさんの見立てでは、恐らくヌスターロス大陸の国家はそれぞれが融合後に近隣の国と外交を行うだろうとの事ですが、ゴブリンが治める国となると恐らくどの国もしり込みをするだろうし、そうなれば自分が交渉をしたい国と堂々と交渉をしても他国から干渉を受けにくいし受けたとしても、しり込みをして外交の場に出遅れた方が悪いと言う流れになるだろうとの事です。
まあ確かにその考えは無かったですが、ゴブリンの国を作ると何処まで数が増えるかが問題なんですよね…。
度重なる戦闘で数を減らしても暫くすると更に増えてるゴブリン達、人間よりも増えるスピードが速いような気がするので土地を与えて国を作らせるとどれだけ数が増えるのか想像がつきません。
一応グランバルさんには、グランバルさんが治める事を前向きに検討してもらいたい旨を伝え、領主館を後にして二ホン砦に移動します。
二ホン砦に移動をしたら、ゾルス、バルタ、ロゼフ、ハンゾウを呼んでゴブリンの生態に関して質問をします。
質問の結果知りえた情報としては、魔力の活発化で生まれない限りは大体人間の2倍ぐらいのスピードで増えるとの事です。
そして二ホン砦のゴブリンが増えたのは主に魔力の活発化によって生まれたゴブリンが多く集まって来た結果だそうですが、それでも人間の2倍の速度で増え、生まれて1年もせずに普通のゴブリンと同等に活動をしだすそうなので、それが安定した生活かであれば、恐らく2倍どころの速さで増える考えてると気づいたら膨大な数になってそうです。
「マサト様、ゴブリンの数に関してはあまり問題視しなくても大丈夫ですぞ」
そうロゼフが口を開きますが、何故に? との疑問が沸き上がります。
ロゼフいわく、現在の所、魔力の活発化で増えはしたものの、ホブゴブリン以下のゴブリンは生殖能力が無く、また、現在の所、魔力の活発化も収まっているので自然発生するゴブリンも少ないとの事です。
とは言えね~、ゴブリンの国って一番の懸念事項が数なんだよね。
ゴブリンが増えすぎるのも問題だし、野良ゴブリンと一緒にされても困るし、野良ゴブリンが何かしたらこっちのせいにされる感じもするしね。
頭が痛い…。
まあとりあえずは、二ホン砦のゴブリンをクルセルの王都に住まわせて…。
いやそれだとグランバルさんがじゃあ俺が治めなくてもいいなとか言い出しそうだし。
どうしよう…。
どなたかレビューを書いてくださる猛者は居ませんでしょうか?
と思う今日この頃…。 自分でもこの物語のレビューをうまく書ける自信がありません。
そんな中でも読んで頂き、ブックマーク・評価、また、感想を頂き誠にありがとうござます。
拙い文章・誤字脱字が多く読みづらく申し訳ございません。
あと、図々しいお願いではございますが、評価頂ければなお幸いでございます。
また、誤字、気になる点のご指摘等誠にありがとうございます。




