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集団転送で異世界へ。 ~神の気まぐれによって?異世界生活~  作者: 武雅
本編

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集落巡りと遺跡

261日目


昨日はムオイさんの家に泊めてもらいましたが、鉄を大量にあげたのが効いたのか、昨晩は集落総出で祭りのような歓迎の宴が催されました。

まあ酒に関しては、あまり酒造技術が発達していないのかお世辞にも美味しいとは言えませんでしたので、日本酒やウイスキー、ワイン、それにスナック菓子などのつまみになりそうな物を振舞ったら更に喜ばれ宴が更にヒートアップし、この中から夜のお相手をお選びくださいとか言う話も出てきました。


うん、丁重にお断りしましたよ。

だってまだ人生の墓場に入りたくないですし、なにより酔って寝入っている旅人を襲って食べるとかテンプレですから…。

ホントだよ、女の子選んで無いよ!


まあそんな事も杞憂で何事も無く朝を迎えたのですが、ムオイさんいわく、森にブドウっぽい実のなる果実があるって事なので、うろ覚えですがワインの作り方を教えてみたら、数人の男衆が籠を持って森に向かって行きました。


そんなに酒に飢えてたのかな?

米や麦、芋も育ててるみたいだから他の酒の作り方も知ってたら教えたんだけど、残念ながらワインの作り方は何となく昔テレビで見て知ってたけど、他の酒は知らんのよね。


そんな事を思いながら、ムオイさんに近隣の集落への紹介状を書いてもらい、ラルに乗って集落を目指します。


途中、魔物除けの効果範囲外に出たのでしょう、何回か魔物と遭遇をしましたが、4匹ほどのオークだったり、大型の猿みたいな魔物程度で、すれ違いう瞬間に剣で斬り、ラルがふみ潰すので戦闘という戦闘も無く、紹介された集落に到着します。


うん、ラルの足で3~4時間か…。

歩いたら大体2日から3日って所かな。


集落に入り、紹介状を見せると、長をしている人が出てきて、家に案内をしてくれます。

最初の集落と同様に、鉄を出して、この大地の調査拠点にさせて欲しいと依頼すると、快く快諾してくれます。

本当に鉄が貴重品なんだな…。

これなら金属製の日用品を持って来たらもう最上級の客人扱いだろうな。


その後、この近くにある集落を教えてもらい、紹介状を貰ってから、次の集落も目指します。

昨日はゆっくりとしたけど、今日は行ける所まで行っておきたいしね。

まあワインの作り方だけは教えたので、明日にでも男衆が籠を背負ってブドウっぽい果実を採りに行くだろうけど…。


3つ目の集落に着いた時には、もうすぐ日が沈みだす時間となっていました。

集落に入り紹介状を見せ、集落の長の家で鉄を出して他の集落でしたような交渉をし快諾を得ると、その後はまた集落をあげて歓迎の宴になります。


うん、この辺の集落の人は宴会が大好きなのかな?

あまり外から人が来ないから客人が珍しいからか、なんか前の集落も宴会したそうだったし、今晩泊まる集落も宴会する気満々だったし…。


でもやっぱり用意される酒はお世辞にも美味しい物じゃないね。

アイテムBOXから出した日本酒や焼酎、ウイスキーやワインが大人気だ!


262日目


昨晩は盛大に宴を開き、夜遅くまで騒いでいたので、集落の皆さん顔が青白く、明らかに二日酔いと言った表情です。

そんな中でも男衆が籠をもってブドウっぽい果実を採集に向かって行きます。

そんなにワイン作りたいの?

ていうか皆さん、実はお酒あんまり美味しくないって認識してる?


そんな事を思いながら集落の長に、この近隣にある集落の場所を聞きますが、どうやらもうこの辺りに集落は無く、その代わりに1日程歩いた場所に遺跡があるだけとの事です。


遺跡がどんなものか興味もあるので、今日は遺跡に向かう事に決め、ラルに乗って教えられた遺跡に向かうことにします。

集落の長は準備をしっかりしてからの方が良いとか引き止めていましたが、影の中にはサンダーウルフ達にミノタウロスが控えていますし、多少の魔物が出ても物の数ではありません。


長には大丈夫と伝え、遺跡を目指してラルを走らせます。

今回もラルを中心にサンダーウルフ達が輪形陣を組み進んでいきますので、進行方向上に居る魔物はほぼサンダーウルフ達に駆逐されて自分の目に入るのは無残に肉体を噛み千切られた魔物の死骸だけです。


ラルの背に揺られること2時間程で遺跡が見えてきます。

う~ん、ドグレニム領にあった遺跡とはなんか違うな…。

なんというのか、遺跡と言うより朽ちた石造りの廃墟が複数あるし、昔の町か村だった場所かな?


遺跡の入り口でラルから降り、刀を抜いて遺跡に足を踏み入れます。

アルチ達サンダーウルフは周囲に散って周辺警戒を始めましたので、自分の護衛はカウア達ミノタウロス10匹です。

いや~、普通にオークやオーガの群れが住みついて居てもカウア達ミノタウロスが居たら過剰戦力だよね。


そんな事を思いながら遺跡を進むとやはり遠目から見て予想した通り、昔あった町か村のようです。

朽ちた建物の中にはかすかにかつてここで生活していただろう形跡が残されています。


うん、なんだろう、この場所を放棄したと言うより何かが原因である日突然、全滅したって感じかな。

所々に朽ち果てた人骨らしきものがあるし、放棄したというには何か生活感が残ってるんだよね。


そんな遺跡を歩きながら調べますが、魔物が巣食っている事も無く、居るのは小鳥などの小動物のみです。


「マサト様、中心付近にあるあの大きな建物を調べますか?」


そう自分の横で護衛に当たるカウアが声をかけてきますが、まあ遺跡に来て何の収穫も無く帰るとなるとただの観光になってしまいますのでカウアの提案通り、遺跡の中心にある朽ちた建物を調査します。


元は3階建てぐらいだったのでしょうか、今は長年の歳月風雨にさらされ、2階、3階部分は崩れ落ち、かすかに骨組みと壁が残っているぐらいです。

う~ん、ドグレニム領にあった遺跡は地下室があったからこの建物にも地下室とか無いかな…。


そう思い錬成術で崩れ落ち瓦礫と化した石を固め移動させて一階部分を露出させます。

やはり、有力者の屋敷だったのでしょうか、瓦礫のしたからは、瓦礫に埋もれていたおかげで風化を若干免れた絨毯のようなものが出てきます。


見る限り、かなり上等な物だったのでしょう、色あせてはいますが、軽く摘まんで引っ張ってみても崩れる事も無く編み込みもしっかりとされています。


「さて、あとは地下室を探す感じだけど、とりあえずここからはカウアも手分けして地下室を探して、軽く床を叩いて地下に空洞がありそうな場所があったら教えて」


そうカウアに指示を出し、自分は朽ち果てた屋敷の周りを見て周ります。


やっぱり有力者の屋敷だったのかな、今は雑草や木が生い茂っているけど、どう見ても元は花壇、いや花園と言うような場所もあるし、崩れかけた噴水もある、集落の長が遺跡はそこら中に点在しているって言ってたけど、遺跡は昔の町や村なのかな…。

だとしたら中心部の方にある大きな遺跡は王都とか?


だとしても見る限り栄えていた国が生活感を残したまま滅びるって、ネレースの言っていた1500年程前に栄えたと言うクルセルという国家だったのかな。

魔力が暴走して多くの国が滅びたっていうし、何となく辻褄が合いそうだよな…。


なんか、自業自得の結果とは言えこう廃墟を眺めていると何か切なくなるよね。






どなたかレビューを書いてくださる猛者は居ませんでしょうか?

と思う今日この頃…。 自分でもこの物語のレビューをうまく書ける自信がありません。


そんな中でも読んで頂き、ブックマーク・評価、また、感想を頂き誠にありがとうござます。

拙い文章・誤字脱字が多く読みづらく申し訳ございません。

あと、図々しいお願いではございますが、評価頂ければなお幸いでございます。


また、誤字、気になる点のご指摘等誠にありがとうございます。

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