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集団転送で異世界へ。 ~神の気まぐれによって?異世界生活~  作者: 武雅
本編

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防塁攻防戦1

254日目


昨日の夕方から夜通しサンダーウルフ達が、時には自分とラルが魔物の群れに突撃しては撤退を繰り返した事で、完全に魔物の群れは自分達を敵とみなし追ってきます。


現状では大型の魔物は1匹も仕留めていません。

むしろ大型の魔物は防塁近くで倒した方が魔物の群れも無駄に自分達を警戒しないと思うのでアルチ達サンダーウルフにも大型の魔物には手出しを禁止しています。


自分達を追いかける魔物の群れの速度がどんどん早くなり、砂漠にある小高い丘の上から群れを見ると丸く固まっていた群れが細長く伸びてきています。


うん、そろそろ空も白みだすし、防塁までは歩い1時間くらいの郷里まで来たから一旦攻撃を仕掛けて魔物の動きを止めてから一気に防塁まで走ろうかな。

そうすれば魔物の群れも防塁まで攻め込んで来るだろうし。


その後、サンダーウルフ達と共に魔物の群れに突撃し一旦魔物の足を止めた後一目散に防塁へ走ります。


「ダダルインさん、魔物の誘引成功しましたよ。 後は門を突破させて袋小路で殲滅するだけです」


そうダダルインさんに現状を報告しますが、どうやらダダルインさん達が予想していたよりも数も多く、また大型の魔物を目にした事でこの作戦が無謀だったのでは? と言う思いがよぎっているようです。


「マサト殿、魔物を誘引したのはいいが、あの大型はどうするんだ? あれが防塁に突っ込んで来たら簡単に突破されるぞ」

「大型の魔物に関しては、防塁の手前でカウア達ミノタウロスに対処させます。 それにサンダーウルフ達も居ますんで…」


自分がそう説明をしますが、さすがに4メートル近い大きさの魔物が複数押し寄せて来る状況はやはり危機感を覚えるようです。


そんな会話をしているうちに魔物の群れは防塁に設置してある門を目指し、大型で硬そうなふくらみのあるデカい頭部を持つスタンプビーストと勝手に名付けた魔物がを先頭に突っ込んできます。


防塁の上から門の左右に陣取るカウア達ミノタウロスに指示を出し、門を突破させる為の数匹を残し最優先でスタンプビーストを狩る様に指示を出し、門が突破されたら残りのスタンプビーストを殲滅し、その後、4メートルほどのトロールと名付けた魔物を狩るように指示を出します。


うん、門を突破させて袋小路に大型の魔物を入れてしまうとせっかく増設した袋小路の第二防塁も突破される可能性があるもんね…。


カウア達ミノタウロスに指示を出した後、アルチ達サンダーウルフにゾルス達ゴブリン軍団と合流し、指示を出したら魔物の群れに突撃をするように伝え、自分は門の近くから状況を眺めます。


門に向かって殺到する魔物の群れにカウア達ミノタウロスがバトルアックスを掲げ突っ込んでいきます。

両者が交差すると、ミノタウロス達が振るうバトルアックスに薙ぎ払われた魔物が宙を舞い、血飛沫が飛び散ります。


それでも魔物は怯むどころか、仲間の血を浴びて興奮したのか、更に足を速めます。

防塁の上からは、守備兵が弓を一斉に引き絞り、指揮官の合図で一斉に矢を放ちます。


千人近い兵士が放った矢は放物線を描き魔物の群れに吸い込まれますが、矢傷を負い速度の落ちたり、倒れた仲間をものともせず後続の魔物が踏みつけて矢の雨が降る中、魔物が門に取り付きます。


ドォォォン!!!


木で出来た頑丈な門に魔物が体当たりをした音が聞こえ、崩れるかと思う程の振動が防塁を振るわせます。


ドォォォン!!!


2回目の音が聞こえた後、ミシミシ、バキバキと門が悲鳴を上げ、3度目の突進で門が砕け散ります。


「門が破られたぞ!!!! 総員は配置につけ!」

ダダルインさんが大声で指示を出すと、第二防塁に配置した兵士や冒険者が矢を番え、魔法を放つ準備をし、魔物が防塁の中に雪崩れ込んで来るのを待ち構えます。


門を突破した魔物は濁流のように雪崩れ込み続けます。


まずは第一段階完了だな。

次はゾルス達だ、そう思いながらゾルスに指示を出し、ゴブリン軍団の出撃を命じます。


先頭は先ほどゾルス達に合流をさせたアルチ達サンダーウルフが走り、その後、バルタ率いる騎馬ゴブリンが続き、後続としてゾルスがゴブリン達を率いて飛び出していきます。


アルチ達サンダーウルフは魔物の群れのやや後方に突撃し、バルタ率いる騎馬ゴブリンは魔物の群れに後ろに回り込む様に大きく迂回をします。

そしてゾルス率いるゴブリンは群れの真ん中辺りに向けて突っ込んでいきます。


群れのやや後方に突撃したアルチ達サンダーウルフは名前の通り、雷を纏い魔物の群れを縫うように走り抜け、手当たり次第に爪で切り裂き、牙で肉を食いちぎり、群れの後続に混乱をもたらします。


やや後方で起きた混乱は、前方を進む魔物達には波及せず、突破した門の中に濁流のように雪崩れ込み続け、門の周りは魔物が犇めく状況となります。


ある魔物は防塁をよじ登ろうとし、ある魔物は防塁に向け石や手近にある魔物の死骸を投げつけ、中には魔法を防塁を守る兵士目掛けて放ちます。

防塁の上では、弓兵や魔物に向け矢の雨を降らし、防塁をよじ登って来る魔物を槍で突き刺し応戦をしています。


防塁の下は阿鼻叫喚の様相を呈していますが、それでも何かに取り憑かれたように前進を続ける魔物の足は止まらず続々と防塁に集まっていますが、ゾルス達ゴブリンが魔物の群れの真ん中辺りに突撃をかけると、群れが徐々に分断され防塁に群がる魔物と後続で足止めをされる魔物の二つの群れになります。


「ダダルインさん、防塁の方はお任せします。 自分は分断した後続に攻撃を仕掛けますんで」


そうダダルインさんに伝え、自分はラルに乗り、防塁から魔物の群れが犇めく大地に飛び込みます。

うん、ラルは気にしないだろうけど、乗ってる自分は安全ベルトの無いジェットコースターに乗ってる気分だよ。

4~5メートルある防塁から飛ぶんだから重力に牽かれてすごい勢いで急降下だよ…。


ラルが地面に降り立つと、群がる魔物を踏みつぶしながら流れに逆らい、後続で分断された群れに向かいます。


それにしても、防塁に群がっている魔物は追ってこないんだな。

そう思ったのも当然で、流れに逆らいラルが走りますが、通り過ぎた後、魔物達はラルや自分を気にした風も無く防塁に向かって前進を続けています。


これは防塁を攻めろと指示は出てるけど、その後の指示が無いからも最初の命令を実行し続けてるのかな?

だとしたら分断した後続に指示を出している魔物が居るはずだけど。


それにしても、大型の魔物、トロールと名付けた奴は全部後続に居るのは好都合だな。


あんなのが防塁に取り付いたら大惨事だもんな…。


どなたかレビューを書いてくださる猛者は居ませんでしょうか?

と思う今日この頃…。 自分でもこの物語のレビューをうまく書ける自信がありません。


そんな中でも読んで頂き、ブックマーク・評価、また、感想を頂き誠にありがとうござます。

拙い文章・誤字脱字が多く読みづらく申し訳ございません。

あと、図々しいお願いではございますが、評価頂ければなお幸いでございます。


また、誤字、気になる点のご指摘等誠にありがとうございます。

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