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集団転送で異世界へ。 ~神の気まぐれによって?異世界生活~  作者: 武雅
本編

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本の納品

246日目


昨日まではパルン王国へ風呂を設置し、ワンダムさんに首謀者の情報や拠点情報を伝え、その後は首都ブテナを観光してましたが、今日は日本政府が用意してくれた本を受け取りワンダムさんに渡す日ですのでまずは日本の対策室に転移魔法でゲートを開きます。


「こんにちは~、鈴木さん、本を受け取りに来ました」

「武内さん、本の用意は出来ていますが対策室に入りきらないので現在廊下に積み上げていますから、対策室に運び込んだら収納して行ってください」


そう言って鈴木さんは対策室にいる人達に声をかけると、対策室に居る男性陣が廊下にある段ボールをどんどん運んできてゲートの前に置いて行きます。


うん、男性陣の皆さん、ご苦労様です。

そしてその光景を見ても涼しい顔をして席に座ったままお茶を飲んでる女性陣の皆さん、肉体労働を手伝えとは言わないですけどもう少し男性陣をサポートしてあげれば?

男性陣は皆さん汗だくですよ?


そんな事を思いながらも延々と運び込まれる段ボールをアイテムBOXに収納し続けていると、やっと最後の一箱になりました。


「武内さん、あと残りの20万冊ですが次回は倉庫に保管して、ゲートを倉庫に開いて頂きたいのですが大丈夫ですか?」

「大丈夫です。 むしろそうしてあげてください。 男性陣の皆さんが可哀そうになってきましたんで」


そう言って汗だくの男性陣と涼しい顔でお茶を飲む女性陣を交互に眺めた後、パルン王国の反乱の件を鈴木さんに伝えます。


「では、そのパルン王国で社会主義思想を広めて反乱を起こしているのは武内さんの会社の上司の人なんですか?」

「そのようでした、自分の上司で月山部長の部下で野田一雄、役職は課長でしね。 プレモーネに居る日本人にも同様の思想を吹き込もうとして失敗した後に他国に引き抜かれて行ったんですけど」


「はぁ~、武内さんのせいとは言いませんが、出来ればこんな大事になるのでしたら武内さん達の所で監視していてほしかったですね」


鈴木さんはそう言って深いため息をつきます。


「それで野田課長とその仲間を捕縛したら日本の法律で裁きますか?」

「それは無理です。 実際に反乱を起こしたのは日本国外ですので日本の法律では裁けません」


「じゃあ捕縛したらパルン王国の法律で裁くという事で?」

「武内さん、そのパルン王国の法律で裁くとなるとどのような刑罰になるんですか?」


「まあ軽くて一生幽閉、普通に考えたら死刑でしょうね。 まあ国を根底から崩壊させようとしたんですから当然といえば当然でしょうね」

「普通で死刑ですか…。 そこをなんとか交渉して日本へ最優先で戻すとかは出来ませんか?」


「戻してどうするんですか? あの人は自分勝手に喚き散らすだけの人ですから、日本に戻ったらマスコミとかに接触してある事ない事をベラベラ喋りますよ?」

「そ、それは困りますが、日本人が現地で問題を、それも国家転覆罪で処刑されたなんて国際問題ですよ」


「う~ん、まあまだ拘束はされていませんから何とも言えませんけど、一応パルン王国の上層部には幽閉して後日身柄を引き取って帰還の目途が立ったら強制送還させるという事で交渉はしておきます。 ただ拘束をする際に抵抗した場合はその場で殺されるかもしれませんが、その際は自業自得だったとして諦めてください」

「自業自得ですか…。 世間が何ていうか。 頭の痛い問題ですね」


「まあその辺も、隠さず今のうちから公表してしまっておくしかないでしょうね。 既に野田課長が起こした反乱のせいで死傷者が出ているんですし」

「そうですか、その辺の判断は政治家の先生方のご判断になりますので報告をしておきます」


鈴木さん的にはあまり納得はしていないような感じですが、現状どうする事も出来ないと判断したのか、今回の件は上に報告して指示を仰ぐようです。


自分は要件が済んだので軽く挨拶を交わしゲートを閉じで、王城に向かいます。


王城でワンダムさんに8万冊の本を預け、首謀者に関する話をします。


流石にワンダムさんも最初は難しい顔をしていましたが、今回自分が本を無償で提供した事や独自に情報屋を雇って情報を提供した事などを考慮してくれたのか一応処刑はせず、幽閉してその後、身柄については再度話し合いをする事で納得はしてくれました。


とは言え予想通りでしたが拘束の際に抵抗した場合は命の保証は無いとワンダムさんは釘をさしてきましたが、そこは想定内の為、その辺はワンダムさんに了承した旨を伝えます。


「ちなみにワンダムさん、本をばら撒く具体的な方法は決まったんですか?」

「ああ、大きな商家を主と話し合いをして国中の町や村へ一斉に商隊を送り出す予定だ」


「すべての村や町へ一斉に? そんなに人であるんですか?」

「その辺は商家の主達が話し合って小さい商家の人間を雇うらしい。 それに商隊には生活必需品に紛れ込ませて本を運ばせるから変な邪魔は入りにくいだろう」


ワンダムさんはそう言って本をばら撒く手はずは万全だと言わんばかりに胸を張っています。

まあ本をばら撒くだけだからワンダムさん達が考えたばら撒き方法で大丈夫でしょう。


ワンダムさんと少し雑談をした後、王城を後にして、自分はプレモーネに戻り、月山部長に反乱を首謀した人間が判明したことを報告しておきます。


流石に月山部長も驚いてはいましたが、どうやらプレモーネに居た時からの言動からある程度予測はついてたようで、関心事項はもっぱら捕縛された後の事でした。


自分がワンダムさんと話した内容を伝えると納得はしていませんが、即刻処刑されるよりはましだろうという事で、何とか受け入れようとしている感じです。


うん、一応交渉をした自分に対して労いの言葉をくれてもいいんですよ。


何故だろう。

なんか最近皆さん自分が働いて何とかしてくれるって雰囲気出てません?


おかしいな~、異世界に行ったらのんびりスローライフかハーレムが基本なのに、全くその要素が無いんだけど。


まあ自分から首を突っ込んでるから仕方ないけど、それじゃあそろそろフェインド王国に行って死の砂漠の様子でも見に行こうかな。


今日の所は二ホン砦に顔を出していつでも戦闘に向かえるよう臨戦態勢を指示しておいて、現地には明日の朝行こう!


うん、のんびりする事も大切だもんね。


どなたかレビューを書いてくださる猛者は居ませんでしょうか?

と思う今日この頃…。 自分でもこの物語のレビューをうまく書ける自信がありません。


そんな中でも読んで頂き、ブックマーク・評価、また、感想を頂き誠にありがとうござます。

拙い文章・誤字脱字が多く読みづらく申し訳ございません。

あと、図々しいお願いではございますが、評価頂ければなお幸いでございます。


また、誤字、気になる点のご指摘等誠にありがとうございます。

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