日本との接触
「お姉さん、お姉さん、そこの交番に居るお巡りさん呼んで来てもらえますか?」
「えっ?・・キャアァ~~!!」
自分に声をかけられたお姉さんは悲鳴を上げた後、後ずさりして逃げていきます。
その後、悲鳴を聞いて何があったのか見に来た中年のおじさんに声をかけましたが、君は何をやってい居るんだ!ていうかどうやってポストに入ったんだ!と説教が始まります。
「いや、お願いなのでまずはそこの交番からお巡りさんを連れてきてもらえます?」
「まったく、君は何を考えているんだ!いたずらでポストに入って出れなくなってから後悔しても遅いんだ!これだから最近の若者は、いやバカ者は・・・」
うん、どうやら魔力をセーブしてるせいでポストのハガキとかを入れる場所の部分にゲートが出来ていて、外から見たらポストのハガキを入れる場所から目が見えている感じなんだろうな・・・。
説教をしていたオッサンが居なくなってしばらくしてもお巡りさんが来ないので、あのオッサン説教をかましてそのまま居なくなりやがった感じでしょうか。
これだから最近のオッサンは・・。
その後数人に声をかけましたが、逃げるか写メを撮るかで全くお巡りさんを呼んでくれる気配がありません。
暫くしてやっと騒ぎを聞きつけたお巡りさんがやってきましたが、お巡りさんも自分を見るなり一瞬驚いた感じのあと呆れた感じで声をかけてきます。
「君、どうやってポストの中に入ったの?普通に考えたらそんな所に入ろうなんて思わないでしょ?とりあえず今、郵便局の人を呼んでくるから暫くそのままで我慢してね」
「いや、お巡りさん、ポストの中には入っていませんから、後ろのカギを開けて中を見ても人間は言っていませんから」
そう言うとお巡りさんは呆れたような感じです。
その後、お巡りさんが増援を要請したようでお巡りさん10人ぐらい集まってポストを囲みます。
「あの~。スイマセンが、ポストのカギを開けても人間は入って無いんで、とりあえず日本政府、まあ行政と連絡を取って貰えますか?自分は日本人3万人が集団失踪した件の被害者の一人なんですけど・・・。今は転移魔法でゲートを繋げて日本と異世界を繋いでいるんです」
「はぁ~、君ね、悪戯の次は今世間を騒がせている事件の被害者とか、異世界とか言ってそんなの目立ちたいのか?」
「いや、本当ですって、まあポストのカギを開けて中を確認してもらえれば間違いなく納得してくれるとは思いますが、郵便局の人はいつ来るんですか?」
「今呼んでいるけど、そう言ってただ早く出たいだけだろう?それにしてもどうやって中に入ったんだ?鍵が開いていたのか?」
うん、お巡りさんも自分のいう事を全く信用してくれない感じです。
その後、やっと郵便局員さんがやってきてポストのカギを開けましたが、当然ポストの中に人間なんて入っていませんし、それを確認したお巡りさん達も夢でも見ているのかと言った反応になります。
「そろそろ信じて貰えました?ていうか時間を使い過ぎて魔力消費が激しいんでそろそろゲートの維持が出来なくなるんで、明日の昼ぐらいに再度ゲート開きますから、それまでに日本政府の人か行政でまともに集団失踪の事話せる人を呼んでおいてください」
「君、ちょっとまって、今連絡をとるから・・」
「もう維持できません・・・明日の昼までにお願いします」
そう言ってゲートを閉じた後、自宅のソファーに寝転んで頭を抱えます。
うん、頑張ってゲートを繋ぐ際に魔力消費を抑えるために作った補助魔道具を使い日本へとゲートを繋げた結果がこれかよ・・・。
本当は補助魔道具を使用していたのと開いたゲートが小さかったのでそこまで深刻な魔力不足では無かったのですが、あのまま話していても多分無意味な時間な気がしたので、あす再度ゲートを開いてみて、政府の人とか今回の件でまともに話せる人が居なかったら、職場にゲートを開いて職場の人に頼んで政府とかに連絡を取ってもらいましょう。
ホントは職場にゲート開いて頼むと無駄な騒ぎになりそうだから嫌だったんですが・・・。
まあ明日のポスト前に来た人次第ですね。
その後はいつまでもポスト前で話をする訳にもいかないので、日本にゲートを繋ぐ際に目印になる魔道具を作成した後、一応月山部長に結果報告をしておきます。
「そうか、ほぼ相手にされなかったか・・・」
「ええ、とりあえずポストを開いた後、中に人が入って居ないのを確認してから態度が変わりましたけど、どうせまともに話が出来る状況にはならないだろうと思って明日の昼にもう一回ゲートを繋ぐと言ってきました」
「まあ明日の出方次第だな・・・。それでだめだった場合はどうするんだ?」
「そうですね、あまりやりたくは無いんですが、会社にゲートを繋いで会社の人に依頼をしようと思います。とは言え騒ぎになるのであまりやりたくは無いんですけど」
「そうだな、間違いなく武内君とわかるし、武内君の名前がSNSなどで広まる恐れもあるからな・・」
「そうなんですよ、出来れば自分の身元が分かっても口外しない人と話したいんですけどね」
そういい苦笑いをしながらコーヒーを飲んでから、相談所を後にして自宅に戻ります。
とりあえずゲートを維持する補助魔道具の強化と、ゲートのサイズを大きくする為の補助魔道具の強化をしておきましょう。
それにしても、あれだけあった魔石がいつの間にか枯渇しかけてる。
うん、ゴブリン達の強化の為に大判振舞いし過ぎた・・・・。
181日目
午前中はいつものルーティンをこなした後、再度K〇TTE博多前にあるハート型のポストにゲートを繋げます。
「もしも~し!誰かいますか~!」
とりあえず声をかけながら周りを見渡すと何かテントの中のような感じです。
あれ?ゲート開く場所間違えた?
そう思っていると、ふと声がかけられます。
「あなたが集団失踪事件の被害者で異世界から転移魔法で話をしているという方ですか?」
そう言って声をかけて来たのは、うんスーツを着た40代後半?ぐらいの女性です。
その後ろにもスーツの人が数人居るのでお巡りさんではなさそうです。
「とりあえず、どちら様ですか?」
「はい、私は内閣府に職員で鈴木美雪と申します。こちらは同じく内閣府の田畑に影山です」
「そうですか、普通に昨日のお巡りさんの反応だとまともな人が来なさそうな気がしていたので助かりました」
「それは良かったです。とは言え私達も2時間ぐらい前に福岡についたので、午前中にと言われていたら間に合いませんでした」
「じゃあとりあえず、ここで毎回話をするのも大変ですし、大まかな概要だけ話して言いですか?」
そう言って鈴木さんが了承をしたので、ネレースに転移させられてから今までの事を大まかに話しました。
「それでは武内さんのいう事が事実であるならば、既に百人以上は死亡しているうえ、かなり広大な範囲に3万人が転移をさせられている状況であると」
「はい、日本との時間軸もずれていたので日本では6日ですが、向こうでは180日経過していますし、自分の周りで把握できている日本人は300人居るか居ないかです」
「そうですか、では、この場で武内さんの言う転移魔法のゲートを繋ぐ際の目印となる魔道具をお預かりしてもよろしいですか?」
「はい、ただ分解はしないでくださいね、魔法を使った特殊な技術で作られていますのでバラしたら確実に日本の技術でも元に戻りませんから」
そう言ってとりあえずゲートの範囲を広げ目印用の魔道具を鈴木さんに渡します。
手袋をはめてから受け取た鈴木さんは、後ろに控える影山さんの持つアタッシュケースにしまい、今後の話をします。
「ではこれから私たちは東京に戻り、今後の転移ゲートを開いていただく場所を検討し用意いたしますので、お手数ではございますが、明日の夕方、いえ、明後日の午前中にゲートを開いていただけますか?」
「わかりました、ただ先ほども話したように、魔力の活発化でいつ魔物の大発生が起きるかも分からない状況なので有事の際はゲートを開けませんので、あとできれば、仮に渡した魔道具を目印にしてゲートを開けない場合を考えてここにも職員さんを配置しておいてください」
その後、一応ゲートを開く際に目印となる魔道具の置き方を伝えゲートを閉じます。
うん、前と後ろしかないから間違えないとは思うけど、ゲートを開いたら人が待機している方と逆で壁だったとか笑えないからね・・・。
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