ゴブリン軍団の増殖
話も終わりバイルエ王国に転移魔法で土田を送り返した後に領主館へ向かいグランバルさん一応ウェース聖教国の件を話しておきます。
「話は分かったが、何故に領主や国王を通り越してウェース聖教国を解体してドグレニム領とバイルエ王国で分割する話が確定事項のようになっているんだ?ていうか、それよりも驚きなのは公衆浴場にバイルエ王国の国王が普通に来ている事だが・・」
「まあウェース聖教国の解体と分割統治は今後の可能性というか今後の計画的な話で・・。公衆浴場にバイルエ王国の国王が来たのは自分でも良く分からないんですよね、プレオープンの話を土田にしたらついて来た的な?」
「まあ隣国の王と話が出来てどんな人物かが分かったのは収穫だったが、来るなら来ると先に教えてもらわんとな」
「ですよね~、まあ次回以降は極力、可能なら先に声をかけるようにします。多分無理ですけど・・」
「次回ってまた同じような事をするつもりか?」
そう言ってグランバルさんはコイツに何を言っても無駄だって感じで呆れています。
「それはそうと、マサト、お前ギルドでスケルトンの魔石を大量購入したらしいな?」
「ええ、購入しましたけど何か?」
「いや、ドグレニム領の兵士が回収した魔石を買い取って貰えないかと思ってな、ギルドに買い取らせるにしても過剰在庫のようだしこのままでは魔石の値崩れが起きて冒険者達が商売あがったりになる可能性があるんだよ」
「まあお金は余ってるんで買い取りますけどどの位あるんですか?」
「大体7千程だが大丈夫か?」
「ええ、魔石を融合させて大きい魔石にする方法を発見したんで大丈夫ですよ。むしろウエルカムです」
「魔石を融合させて大きくするだと?それはどうい事だ?どうやって融合させるんだ?」
「まあ城壁を作った方法の応用的な?だから基本的には教えても真似できないですよ」
そう言うとグランバルさんは急に興味を失ったようで魔石の受け渡しや価格などの書類を作り出します。
「そう言えばマサト、ギルドでもスケルトンの魔石が有り余ってると言っていたが買ってやらないのか?」
「いや、何か自分が買いに行くと職員さんの仕事が増えて残業になるらしいんで・・・向こうから売りに来るの待とうかな~って」
「そうか、まあその辺はマサトの自由だから俺が口を出す事じゃないな」
「いや口に出して貰っていいですよ?ギルドに売りに行けば買ってくれるよとか言って頂いていいんですよ」
そう言うと何かグランバルさんはまた呆れているようです。
うん、何故に呆れられるんだろう・・・。
その後、お金を渡し魔石を受け取った後に二ホン砦に向かいます。
「ロゼフ、バルタ、ハンゾウ、何か変わりはあった?」
「これと言ってございませんが、ゴブリンの数が増えました、恐らく魔力の活発化が影響していると思いますが・・・」
そう言ってロゼフが口を開きますが、それって思いっきり変わりがあったって事だよね?
「それでどの位増えたの?」
「そうですな、大体800程増えました、とは言えまだ教育と訓練をしておりますので実戦に出すまでには今しばらく時間がかかるかと」
「そう、まあ魔力の活発化で具現化したゴブリンでもしっかりと管理下に置いて支配できるならどうでもいいや。とりあえず訓練と教育をしっかりとしといてね」
「かしこまりました。それとバルタが訓練中の騎馬ですが、それについてはバルタからご報告を」
ロゼフの振りでバルタが騎馬隊の訓練状況を報告します。
「グリンフォースは現在350匹程確保し調教が済んでいるのは約200匹で、騎乗しての戦闘訓練を現在行っている状態です」
「てことは騎馬隊が現在200騎居るって事?結構順調じゃない?騎馬隊が居ればかなり戦術の幅広がるし」
「ありがとうございます。今後も騎馬隊の増員に励みます」
そう言ってバルタは頭をさげますが、むしろ胸を張っていいと思うよ?
「ハンゾウの方はどう?偵察とかに特化したゴブリンは育ってる?」
「はい、現在50匹程訓練に励んでおりますが、なかなか適性のあるゴブリンが少ないため数がなかなか揃わないのが悩みどころです」
そう言ってハンゾウは少し申し訳なさそうな感じですが、偵察などに特化したゴブリンなんて早々沢山居るわけでもなさそうなのでいなの所は今訓練中のゴブリンの技術向上を指示します。
「ロゼフ、因みにゾルスが率いている1000匹と砦に居るゴブリンを合わせると2400匹ぐらい?」
「左様でございます。早急に戦力になる様に致します。」
「うん、あとホブゴブリンだけで編成した部隊と騎馬隊に弓隊、魔法隊に治療隊を100匹単位で編成しといてね。まあ魔法隊と治療隊は100匹揃わないだろうけど、あとは指揮系統の確立も忘れずに」
「かしこまりました。」
そんな話をした後、作り置きしていた剣や短剣に槍、そして甲冑や胴丸を大量に渡し、穀物を補充した後に魔物の死骸とスケルトンの魔石を2000個程をロゼフに預け古参のゴブリンに分け与えるように伝えてからゾルスの居る道路工事現場に向かおうと思いましたがロゼフが声をかけてきました。
「マサト様、少しよろしいですかな?」
「いいけどどうしたの?」
「マサト様は日本刀なるものを武器として使用をしておりましたが、スケルトンを倒す際などに使用をしていなかったようですが、カウア達の話ではバイルエ王国との戦いの際もあまり使用をしていなかったとか」
「そうだね、だって大剣で力任せに薙ぎ払った方が楽だし」
「マサト様、その考えはいけませんぞ!マサト様のスタイルは日本刀で的確に敵を切るような感じでしょう、それを大剣で薙ぎ払うのに慣れてしまってはいざという時に日本刀での戦闘に支障が出ます!」
「いやだって、戦争の際もスケルトンの際も数が多いし、薙ぎ払った方が手早く済むし」
「ではオークの大群だったら日本刀で戦うのですか?」
「いや、大剣で薙ぎ払う!」
「ではオーガの群れでしたら?」
「うん、大剣で薙ぎ払う」
「一角地竜なら?」
「大剣で薙ぎ払う」
「全部大剣で薙ぎ払うではないですか!いったい何時日本刀を使用するのですか?」
「一対一で細々動く相手と戦う時?」
「マサト様、そう言う時だけ日本刀を使われても普段使っていない為に必ず技術的にも戦術的にも敵に後れを取りますぞ!」
「そう?だって大剣で薙ぎ払った方が楽なんだもん」
「それがいけません!いざという時に困らぬように基本的に日本刀を使われて戦うべきです」
「うん、わかった、極力善処します」
うんこれは話が長くなるパターンだ・・・。
そう思いながらロゼフのお小言を聞きながら最近の戦闘を思い出すと確かに大剣で薙ぎ払う事が殆どだった気がします。
うん、しばらくロゼフの前では大剣使うのやめよ・・・。
その後しばらくお小言が続き、話が一段落したのを見計らいゾルスは道作りをしている現場に向かいます。
「ゾルス進捗はどう?順調?」
「はい、順調でございます、それと丸太が溜まっておりますのでアイテムBOXに収納をお願いします」
「わかった、それとこれ、ゴブリン1匹につき3個ずつあげて」
そう言ってスケルトンの魔石を3000個程ゾルスに渡します。
「マサト様、3000個では1匹につき3個渡せませんが・・・・」
「なんで?もしかして数が増えた?」
「はい、500匹程新たに加わりましたので現在1500匹程おります」
「じゃあ古参の1000匹にあげて、新入りは今後指導と教育をしてからだね」
そう言て少し手伝いがてら錬成術で地面を柔らかくして木を抜きやすくしてからプレモーネ戻ります。
うん、とりあえず砦と合わせるとゴブリン2900匹ぐらいか・・・それにしても一気に増えたな。
まあ、次に魔物が大量発生した際には役に立つからいいか。
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