大浴場と販売所
158日目
昨日はネレースに亜空間がどういう物かを直接脳に送り込んで貰ったせいで今朝は何か頭がグラグラする感じが残ってます。
それにしても、亜空間とは・・これじゃあどんなに頑張っても、何時まで経っても転移魔法で日本にゲートを繋げられない訳だ・・・。
というか理論は分かったとは言えすぐに繋げられるとは思わないけど何となく光が見えた感じがする。
ていうかネレースの居る部屋・・あれって亜空間ってとこにあるんじゃない?
後で転移魔法で繋げられるか試してみよう・・・。
そう思いながら、とりあえず領主館に行って迷宮の状況をグランバルさんに伝えておきます。
「じゃあ迷宮の入り口はジルクスパイダーの巣だらけって事か?」
「そうですね、入り口が糸で真っ白です。虫一匹でも中に入れない感じです。」
「じゃあ次はジルクスパイダーが大量発生するって事か?」
「それは分かりません、迷宮の中も魔物が増えてましたから、強引に他の魔物が迷宮から溢れて来るかもしれませんので・・・」
「そうか、まあ今後も様子を見といてくれ、ジルクスパイダーが群れで襲ってきたら城壁なんか意味をなさんからな」
「まあそうですよね・・・。ていうか虫やら蜘蛛の大量発生とか考えただけで鳥肌が立ちますよ・・。」
そう言ってグランバルさんに了承の旨を伝え、下水等の工事の進捗を聞くとどうやら大通り沿いの公衆浴場予定地1箇所と交易品販売所予定地の下水工事は終わっているとの事です。
グランバルさんには交易品販売所での購入を許可制にする為に商人に許可証の発行を依頼しておきます。
うん、他国の商人がうちで仕入れてたらプレモーネの商人がもうからないし品物が大量に流通して価格が下がるもんね・・。
他国の商人さんには仲買から買って貰う事にします。
うん、じゃあ今日はゾルス達の工事視察した後に公衆浴場と交易品販売所を作成してしまいましょう。
そう思い、月山部長の所で今日のうちに公衆浴場と交易品販売を建てる旨を伝え人員の確保をお願いしゾルスが作業をするバイルエ王国に続く道に向かいます。
ゾルスとカウア達が木を抜きゴブリン達が地均しをして道を作っていますがどうやら順調そうです。
軽くゾルス達に声をかけ食料を補給したらプレモーネ戻り公衆浴場建設に入ります。
用意されていた土地は大通り沿いの場所で旧正面門から少し行った所です。
うん仮の交易品販売所から100メートル位しか離れてないね・・。
そう思いながらアイテムBOXから石材を出し用意されていた区画に並べていき錬成術で繋げ床と壁を作り、その後丸太をアイテムBOXから大量に出してこちらも錬成術で内装と屋根を作ります。
大体500坪ぐらいの広さのある建物のうち1/3は二階建てにして1階を受付と事務所に脱衣所に2階は休憩室と簡単な厨房などのスペースに、残りの2/3は風呂場にします。
日本の銭湯みたいに女湯と男湯を高い壁にして上の方を吹き抜けにしようかと思ったのですが、よく考えると高レベルでステータスの高い人は簡単に覗きが出来るような気がします・・・。
痛い人とか男のロマンだ!!とか言って覗きしそうだし・・。
そう思い通気性は悪くなりますが完全に男湯と女湯を壁で隔てたあと浴槽を作りますが、まあ無駄に広くスペースを取ったので大浴場にバブルバス、ジェットバスにサウナを作成し、それに合わせた魔道具を作成し設置していきます。
そして洗い場にシャワーを設置しますが、完全魔道具で持ち運びが出来るサイズの為、持ち帰られるような気がするので有線式にして男風呂・女風呂共にそれぞれ30個程設置します。
最後に塩ビパイプを錬成術で下水につなぎ排水を確保し完成と思ったのですが、排気を考えて無かったので換気扇と湿気を吸い込み排水する魔道具を複数作成し壁際の天井や天井裏に設置し完成です。
とはいえ湿度が高いと天井の木が腐食する可能性が高いので様子をみて除湿をする魔道具の増設も要検討ですが、今の所はこのくらいにして、脱衣所にロッカーを作成し、休憩室にはロッキングチェアや普通の椅子そしてテーブルを作りっておきます。
うん、机や椅子を並べるのはスタッフさんにやってもらおう・・・。
その後、脱衣所に戻り鏡を設置し、魔道具でドライヤーを作り男風呂には5個、女風呂には10個配置し受付カウンターを作り完成です。
あとはロッカーに鍵を付けたいのですが鍵の構造が今一分からないのと数が多く時間がかかりそうなのでこの辺もスタッフに任せてプレモーネの職人さんに製作をしてもらう事にします。
その後も気になる所を微調整したり思いついた魔道具を設置したりと無駄にこだわって細々と作業をしていたら昼を過ぎて夕方になっていました。
うん、今日中に公衆浴場と交易品販売作るって言ったけど片方しか出来てない・・・・。
そう思いながら交易品販売予定地に向かい建築を開始します。
交易品販売予定地の広さも大体500坪位あるので、入り口前に100坪ぐらいのスペースを空けて残りの部分に石材錬成術で繋げ2階建てにしてその後に錬成術を使い木材で補強と内装をします。
一階の半分は販売スペースと清算所、そして残りの半分は倉庫、そして2階は事務所と倉庫にし、屋上には特殊フォルダーからコンテナを出すスペースにし、キッチンやトイレに流しなどを設置し大まかな作業が終わった頃には完全に夜になってました。
今日一日で作るって言ったの完全に失敗だった・・。
とりあえず明日、月山部長の所に行ってスタッフを紹介してもらった後に見てもらって修正箇所を指摘してもらい改修していきましょう・・。
159日目
とりあえず朝からゾルスの所にバイジングをしに行き工事の進捗を確認した後は月山部長の所に行き昨日依頼していた人員を紹介してもらいます。
とはいえ、交易品販売所の人はただ引っ越しをするだけなので問題は無いのですが、公衆浴場の人員は希望者が多く月山部長も頭を抱えています。
「29人ですか・・・」
「すまん武内君、予想より多く希望者が居てな・・」
「まあ合計で2箇所作りますから1箇所に14.5人と考えれば・・・、ちょっと多いですね・・。現地人を雇えないですね・・」
「そうなんだ、それに清掃とかもあるだろうから誰がどの役割をするかでトラブルも起きそうだしな・・」
「交易品販売所の方はどうなんですか?」
「そっちは今働いている16人がそのまま働く予定だが・・・」
「でしたら、公衆浴場を稼働させてみて、余分な人員は交易品販売所に回しましょう。働いたら合わないと言う人も出て来るでしょうから・・・」
「すまんな、そう言う方向にしてもらえると助かる」
「それで、公衆浴場の方のまとめ役、まあ支配人的な人の人選は大丈夫ですか?」
「ああ、それは言われた通り4人に話してある、2人は支配人、2人は副支配人という事で納得してもらっている。まあ年齢もそこそこだし常識もあるようだから大丈夫だと思うが・・」
「ありがとうございます。とりあえず公衆浴場の方は完成してますので一度全員に見てもらって微調整やら必要な物を揃えてもらう感じにしましょう。交易所は引っ越しするだけなのでこちらは自分が対応しますんで、月山部長には公衆浴場の方をお願いできますか?」
「ああ、任せてくれ、これから案内して中を見させてもらうよ」
そう言って月山部長に公衆浴場の方を任せ自分は交易品販売所の引っ越しをしに行きます。
まあ実際、交易品販売所が稼ぎ頭で公衆浴場の方はただ気分的に仕事の斡旋とスーパー銭湯的なものを作りたかっただけなので利益はあまり期待していないのが現状です。
うん、どちらかと言うと金持ちの自宅に風呂を設置する依頼で得られるお金の方が多い気がする・・。
そう思いながら販売所の人を半分程連れて建物を見てもらい微調整をしていきますが、どうやら2階の倉庫と屋上のコンテナスペースは不評です・・・。
とは言えスペースがないので皆さん諦め状態ですが、荷物の昇降用エレベーターを作って欲しいとか無理ですからね・・。
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拙い文章・誤字脱字が多く読みづらく申し訳ございません。
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