もしかして……異世界に来ちゃった!?
『世の中には異世界というものが必ず存在している。異世界へ行けるのは選ばれし者だけだ。』
最近。そんな噂をよく耳にする。
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夢の中で。こんなことを言われたことがある。
「君は選ばれし者だ……いつしかファイナル・シーカーに降り立つことだろう。」と。
ファイナル・シーカーとはなんだろう?
ずっと悩んでいた
12歳の誕生日の日。
起きてみたら。いつもと違う世界が見えた。
夢だと思った。
夢だと思っていた。
夢にしては出来すぎている小物。
リビングへ行くと、誰もいなかった。
外へ出てみると。不思議な世界が広がっていた。
まるでこの世界に自分しかいないような広い高原。
そこに1人の少年を見つけた。自分とよく似た人だった。
話を聞いてみると兄のようだ。
「起きたのか。
ん?俺は?って?お前の兄だぞ?忘れたのか?」
「忘れたのか?って言われても初めてこの夢見たし……」
「夢?何言ってんだ。寝ぼけてるのか?」
やっと気づいた。この世界は本物だ。
あの夢に出てきたファイナル・シーカーという所なのだろうか?
「ここは……ファイナル・シーカー?」
「……」
黙って頷いていた。
あの噂は本当だったのだ。
選ばれし者になるなんて思っていなかった。
「ここはファイナル・シーカーで、私は……」
「あぁ……そうかお前今日この世界に来たのか。そりゃわかんねぇよな。」
「俺は香月望。お前は香月円香、ここは選ばれたものだけが来ることが出来る世界。ファイナル・シーカーだ。元の世界に戻ることは出来ない。家はお前がさっき寝ていたところ。職業は魔法少女だ。」
「元の世界に戻ることが出来ない?職業?」
「この世界に来て、元の世界に戻った人は居ない。つまり戻れないということだ。人口は500人ほど。この世界に来ると不老不死になる。この世界の人は年齢関わらず職業を与えられるんだ。」
「なるほど……」
「年齢のくせに飲み込み早いな……」
こうして異世界に来てしまったのだ……
魔法少女にはいろんな属性があるらしい。
属性は学校で認定してもらうんだと。
夜になった。夕飯の時。これからの生活について望と話し合った。
「明日学校に行こう。入学手続きをするんだ。あの学校は制服じゃなく私服らしいが、服もそんなにないから買いに行かなきゃだな。」
「中学校なのに制服じゃないんだ……」
「ちなみに言っとくが、この世界は中学を卒業したら成人できる。だが、中学の勉強がハードだ。職業で学科が変わるからそこら辺は言えんが。」
「望は魔法少年じゃないの?」
「俺は剣士だ。」
「剣士か……服とかって職業で変わるの?」
「あんま変わらん気がするが、専用の服はある。好きなブランドとか見つけるといいぞ。」
「じゃあ明日入学手続きとかしたあとお店に行こ。」
「じゃあ今日はもう風呂はいって寝ろ。」
「了解。」
これからよろしくお願い致します。