不安な気持ち
ー俊sideー
僕は裕也と愛美さん達のやり取りを黙ってみていた、僕にはどちらも大切な人たちだったから
しかし、最後、裕也が威嚇射撃のつもりで魔法を放ったのに気づいたのはミスリスだった。僕は裕也に捕まる愛美さん達に情けをかけてもらおうとまで考えていたが、それは直ぐに覆される。裕也の威嚇射撃を打ち破った愛美さんは僕の方を見て一瞬笑顔を見せて森へと消えていった...
「俊、どういうことだ教えろ」
裕也は少し怒り気味に僕に問いかけてきた
「えっと、その…何回かいっしょに行動しよって言われていたんだ。でも、決してわるい人たちじゃないよ!」
僕の言葉に一瞬顔が緩むが直ぐに険しくなる
「でも、あんなに強いなんて聞いてないぞ」
そう、僕も知らなかった。愛美さん達があんなに強いなんて…
『ハハハ、我と俊だったら三人いても勝てるわ』
ええええぇ〜待ってくださいミスリスさん僕は五十島に負けてますよ?思いっきり負けてます!そんなことを無視してミスリスは答えた
『まあ、あのオナゴ2人の魔武器は特級だからな』
やっぱり愛美さんの武器は特級だったか、特級の武器の力は凄いな…
「特級!?」
少し間をおいて裕也がびっくりしていた
そう、普通の学生は持っていても中級、ごく少数に上級がいる、特級ともなればソウルナイトと言うみんなの憧れの騎士の中のパワードウエポンズの人達しか持っていないと言われてるほどだ。しかも、今年はそのパワードウエポンズから武器の差し入れをしてもらった事最低でもみんな上級の武器になった事、その全てを裕也に話した。
「なるほどな…でも疑問が二つある
まず一つは過去に差し入れ何て事はあったのか?」
確かに…僕もそれは聞いた事がない。しかも、何故わざわざこの学校に武器を差し入れたのだろうか。
「僕にもわからない…過去にそんな話があったなんて聞いた事ない」
その言葉を聞いた裕也は僕の方に手を向けた
「二つ目の質問だけど、その刀は何なんだ?」
瞬時に僕は戦闘態勢に入る
『我を抜け!!』
「ウィンドスピアロイド」
ミスリスの声を上げた瞬間裕也から魔法が放た。僕は抜いたミスリスを振り上げ裕也の攻撃を切り裂く
「裕也何するんだよ!」
裕也は無言だった...殺気が消えてる?
でも、僕は不安だったのでミスリスを鞘にしまうことが出来なかった。
「俊は知ってるか?今の魔法を刀などで受け止めたら上級魔武器でも壊れる、しかも、俺が普通の2倍の威力で放ったのに氣で纏ってもない属性も能力も発動していない刀で切ったとしても特級でもかけたりするはずなのに、していないんだぜ?」
...うん、そんな気がしてた。だってしゃべるんだもん!
普通しゃべんないもん!
ってかね、ドームぶっ壊したもんね!
「なんとなく、気づいていたよ」
・-・ 僕と裕也の目と目が合う
「だよね」
僕はミスリスを鞘にしまい、僕らは腹を抱えながら笑った
『フフフ、我のことは我でもわからん』
そう僕らはいくら考えてもミスリスの事は何一つとわからないだろう
「「『でも、今はこの戦闘合宿で何か起こることについて考え【るぞ【なくちゃ【なければな』」」