第99話 しろちゃん、あらすじを考える
しろちゃん「ねぇ、そこのつま先がラストチャンスに飢えてそうなアナタ?元気なさそうだけど大丈夫、気分でも悪いの?」
いきなり声をかけてきた、その相手にベンチで座っていた人が驚きながらも
名もなき作家「いや、そうじゃないんだけどね。実はかくかくしかじかで、作品の方は出来たんだけど賞に出すためのあらすじが書けないんだ」と答える。
しろちゃん「ふ〜ん。てかそもそも、あらすじなんているの?今から読むのに(笑)」
作家「一応ね(笑)たくさん応募してくるから読む方もある程度は内容が絞れたほうが良いだろうし」
しろちゃん「そうなんだ。じゃあ銀河英雄伝説のあらすじなんてどうやって書くんだろうね?(笑)てか、ちょっとその作品を見せてよ♪」
作家「どうぞ(笑)」
しろちゃん「へぇ〜、主人公の名前【しろちゃん】て言うんだ?自分と同じ名前だね♪」
作家「え、そうなの!?」
しろちゃん「うん、でもそこまで驚くほどの名前でもないとおもうんだけど?」
作家「いやキミの容姿が自分の作品の主人公に似てたから、なお驚いたんだよ」
しろちゃん「良いね♪じゃあ、なんか運命みたいなものを感じるから、私があらすじというものを考えてあげるよ♪」
【あらすじ】
大正時代から続く老舗の和菓子屋【あんころもち】の一人娘、名前は【しろちゃん】と言います。
しろちゃん「行ってきま〜す!はぁ、遅刻遅刻ぅ〜」
そこへ一台のトラックが異世界転生させようと今か今かと襲いかかるのでした。
しろちゃんは「させん、そうはさせんぞ!!」とトラックを昇龍拳で返り討ち。見事、トラックは異世界へと旅立ちましたとさ。
【以上】
しろちゃん「どう?」
作家「どうって全然、作品とあらすじの内容が違うような気がするんだけど?(笑)」
しろちゃん「いんじゃない♪だって、筋書き通りに行くとは限らないのが人生なんだもん。誰かが描いた物語じゃなくて、誰かが選んだ物語でもなくて、私達の人生は自分が物語を作るんだから♪ちなみに私の物語は今まで誰も読んだことがないくらい無茶苦茶の滅茶苦茶だよ?(笑)じゃあそろそろ、しろたんのお迎え行かなきゃいけないからあと頑張るんだよ〜♪」
突然、何処かから現れたかと思ったら強烈なインパクトを振りまきつつも、その余韻を残したまま自転車にまたがり颯爽とたちこぎで去っていく、しろちゃんのうしろ姿。
作家「あれは水星の魔女だったのか、それとも月の女神だったのか。ま、そういうのもあんじゃない、、、か。どっちにしろ頑張らなきゃ♪」
そうして、その作品がはたしてそれからどうなったのかはわかりませんが、きっとその人にとって物語の新たな1ページを踏み出すことになったのでしょう♪めでたしめでたしなのでした♪




