表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/124

第95話 今、ギリシャのあたりです



奥様「ほんと暇で退屈ね」


会長「やることが特にないですもんね」


奥様「あなたは日がな、そうやってまるで何かを忘れるかのように酒浸りで楽しそうですけど?」


会長「飲まないとなぜか手が震えるんですよ」


奥様「ソレ、中毒です」



 会長と奥様は1ヶ月で早くも世界一周に【飽きていた】


奥様「なにかこうハプニングとかアクシデントのようなものでもあればいいんですけどね」


会長「しょうがないですね。ちょっと頼んでみますよ」


 会長はそう言うと何処かに電話をかけた。


会長「うん、ごめんね。今忙しいのに頼んで。そういう事だからよろしくお願いしますね」


 そして会長の声が【神】に届いたのか、船内がザワめいたのでした。


客「誰か海に飛び込もうとしてるみたいだぞ(棒読み)」


船員「わー大変だ。誰か〜(棒読み)」


奥様「あら、どうしたのかしら。事件?」


会長「そのようですね。行ってみますか?」


 会長と奥様が現場につくと人だかりが出来ていた。


女性客「こないでぇ!」


奥様「こないでって誰に命令してるのかしらね、この小娘」


会長「まぁまぁ」


 奥様は女性客にツカツカ近づくと、はりたおした。かと思えば既の所で会長のピカピカ頭に赤い手形ができていたのでした。


会長「イタタ、目玉が飛び出るかと思いました。駄目ですよ?こういうのは裁判沙汰になりますから。それに作者の性別がどうのこうの言われる原因にもなるからね?」


奥様「あーた、なぜ海に飛び込もうとしたの?頭でも冷やすおつもり?」


女性客「、、、ほっといてください」


 会長は奥様の顔にオーガが宿るのを久しぶりに見た。


奥様「どうせ失恋かなんかでしょ、くっだらない」


女性客「!?くだらなくないです、、、」


奥様「あーたね?過ぎたことをいつまでもクヨクヨするんじゃないの!どうせたいしたことない相手なんだし。忘れなさい!」


女性「え?いや」


奥様「あのね、あーたスマホお持ちかしら?」


女性「はい」


奥様「あなたがその人を好きでいた時は最高のお相手だったんでしょうけども、今のあなたが必要としてるのはそのスマホの充電器のほうなのよ?」


女性「は?」


 その場にいた全員が「は?」で一つになった瞬間だった。


奥様「充電器がないとそのスマホは使えなくなるでしょ?でも元彼はいなくてもスマホは使えるのよ。だから今のあなたにとって、充電器のほうが元彼よりも必要なんじゃなくて?つまり、あーたの元彼は充電器以下の存在ってことなのよ。おわかり?」


女性客「充電器以下、、、」


奥様「そう、だからくだらないでしょ?お忘れなさい(笑)」


女性客「はい(笑)そうですね、お騒がせしてすみませんでした」


奥様「はい、余興はこれで終わりよ。皆さんも退屈してたところだし丁度良かったんじゃないかしら?私の気分が良くなった所でそろそろ、お開きにしましょうね♪」


 女性客も無事落ち着き船員や乗客が和やかな雰囲気に包まれ、それぞれが戻る中、会長の頭はまだジンジンしているのでした。赤い手形がサンライズのようでめでたしめでたし♪なのでした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ