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第78話 404 not found(後編)



奥様「あなた、こちらへお座りになって」


会長「うん」


奥様「ノミ、あなたもこちらに」


ノミ「はい、奥様」


奥様「あなたの方からも主人に言ってあげてちょうだい。これ以上、いいかげんいつまでもくだらないことに拘ってないでお体のことも考えてと」


ノミ「会長、奥様もそのようにおっしゃられておられます。そろそろ、お戻りになられてはいかがでしょう?」


会長「私は別にスネてるわけではないですよ」


奥様「嘘おっしゃい。あなたがそうやって不貞腐れておられてる理由も私には重々わかっておりますことよ。でもこれまで私がどれだけあなたを庇ってきたかもよくご存知だとは思いますけどね?ただ今回ばかりはさすがに【国家】が相手ではどうにもなりませんことよ」


会長「そうなの?」


ノミ「はい。奥様のおっしゃられるとおり、ここは会長やご家族の身の安全が第一かと思われます」


会長「わかった」


奥様「私は、あなたが望むものを全て与えてきました。学校も病院も今の会社も、組織も。でも命まではさすがに許すわけにはまいりません。私にも家族を守るという義務がございますから」


会長「そうだね」


奥様「今ならまだ間に合うでしょう。後の交渉はノミのほうに任せます。あなたは会長らしく一線からおとなしく引かれること、そして隠れてコソコソなされていた研究の全てを放棄されること。それがお相手方の要求だそうですね?」


ノミ「はい、そのように」


会長「面倒事を頼んですまないね」


奥様「というわけで、後はよろしくおねがいしますね。あなたは治療に専念し家に戻ってくること。私からは以上でございます」



 それは今から数ヶ月前のことでした。



会長「しにあんくん、これは世界がひっくり返ることになるかもしれませんよ♪おおっぴらにはできないというのが悔まれるところではありますが」


しにあん「そうですね、教授。いや、ここでは会長でしたよね。でもおかげでタイムリープ技術をここまで完成させることができました」


会長「こちらこそお礼を言わなければ。君に私の長年の夢を叶えてもらえたのですから。初めて君の多重パラレル空間理論を読ませてもらったときはまさかタイムリープが目的だったとは思いませんでした。これで君の願いもようやく果たせるかと思います」


しにあん「それは、、、実際やってみないことにはどこまで出来るのかわからないですけど。でもその想いが今の自分をここまで支えてきたというのは確かだとおもいます」


会長「うん♪。ま、色々テストしてみたけど今の所は特に問題もなさそうだし。でもほら、君が過去に残してきた様々な痕跡がいまだにオカルト業界では物議を醸してるみたいだけどね(笑)」


しにあん「真実を隠すための細工も必要かと」


会長「まぁね、それにしてもこの自動車はさすがにやりすぎなんじゃないかと思いましたよ?ほら、この壁画に残ってるこれとか、誰かの悪戯にしか思えませんよ(笑)」


しにあん「なら成功ってことですよ(笑)では、そろそろ行ってまいります」


会長「うん、うまくいくと良いね♪それで、私も過去に遡って知りたいことがあるのでその時はすまないけど協力してくださいね」


しにあん「人類の祖先(ルーツ)がどこから来たのか?」


会長「君も興味深いでしょ♪」


 そして、タイムパラドックスにより変化した現在。


会長「はて、いつのまに?この子供はいったい、、、。どこかで見たことがあるような顔だけど、あなた誰なの?」


しろたん(ニコ)


会長「とにかく、こうしてる場合じゃない。なんとかしないと。というか私はいったい何をしてたんでしょうか」


 そして。


ノミ「奥様からの指示により参りました。会長はどうやら研究中の事故でしばらく気を失われていたようです」


会長「うん、よく覚えてないけどそうみたいね。さっきまで誰かと何かを喜んでいたみたいなんだけどそれがなにも思い出せないんですよ」


ノミ「このお子様は、、、会長に心当たりはございませんか?」


会長「あ、君にも見えるの?良かった、幻覚とかオバケじゃなくて(笑)まぁそれはそれで良くはないんだろうけど。それがそのあたりの記憶がないんですよね」


ノミ「ではどうなされます?」


会長「まずは研究室に残されたものから、この子の身元を割り出さないと。私の研究に何か関わっているかもしれない。あっ、お嬢ちゃん勝手にそこらへんのを触っちゃダメだよ。危ないからね。んー、それにしてもこのままココに置いておくわけにもいかないし何か良い方法はないかな?」


 そして現在へ。


ブライアン「そうか、わかった。今、こちらも確認したところだ。まるで最初から何もなかったかのように全て綺麗に消されている。約束どおりそちらからは手を引くことになるだろう。ただ、引き続きシロウ博士や【しろちゃん】の監視は行われるだろうが。お前はどうするつもりだ?」


ノミ「よきに計らうと。ちなみに答えづらければ答えなくても良いけど、例の動画の件はおたくらの仕業?(笑)」


ブライアン「、、、さぁな。いいか?この世界は多くの犠牲のもとに現在(いま)が成り立っている。それはお前も良くわかっているだろう?ノミ(flea)、いやコードネームfree。過去を変えたいという人間もいるだろうが、変えたからといってうまくいくとも限らない。それどころかより多くの犠牲が生まれる可能性も否定はできない。それを望まない者達もいるってことだ。予定は調和されるべくして遅かれ早かれいつかはそうなる、それが運命というものだ」


ノミ「運命ねぇ。自分らにとって都合の良い世界を作り、それを守るためには強引な手段も選ばない。それを秩序と呼ぶのなら僕は遠慮させてもらうことにするよ。それよりも新たに生まれたこの世界の未来を僕は見てみたいんだ。君もそうだろ?」


ブライアン「、、、あぁ俺もな(笑)」


 一方その頃、しろちゃん達は、しろたんの運動会に来ていた。



シロウ「オイ!しろたんのゾンビデダンス、とんでもねぇ破壊力だな!」


しろちゃん「だから言ったろ、ヤバいって(笑)」


四葉「うちの子が一番可愛い現象、ハプスブルク効果」


あんこ「あぁ間違いない天使だわ」


おちょママ「あら、しろたんちゃんのご家族。今日はお揃いで?」


お母様「はじめまして。うちのおちょぼんがいつもお世話になっております」


しろちゃん「あ、おちょぼんのママだ。こちらこそ、しろたんがいつもお世話になっております♪」


お母様「ほんと、お二人ともお可愛いですわね。おちょぼんのほうがダンスのキレがよろしいかとはおもいますけど」


シロウ「ええそうですね、しろたんのほうがポーズは決まってますけどね」


お母様「オホホホ♪」


シロウ「アハハハ♪」


バチバチバチ!


校長(会長)「なんかあちらのご家族席らへん、領域展開してませんか?」


先生「えぇ、お互い特級の呪いを背負ってそうですね」


 こうしてシロツメクサのしろちゃんは情報量が多過ぎて前後編にわけるしかなかった2周年記念作品を無事に投稿することができたのでした♪めでたしめでたし♪



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