第47話 しろちゃんの初任給
しろちゃん「ねぇ博士、明日どっか食べに行きたいとこない?モノでもいいけど」
シロウ「はぁ!?お前どっか調子おかしくなったんじゃないのか?リョーコくんは今、海外出張だし俺が見ても構わんのだが設備がここではなぁ」
しろちゃん「ハイハイ、どっこもおかしくなっておりませんよ〜だ。初任給入ったから日頃のお礼をしようとおもっただけだよ」
シロウ「へ〜、いつのまにか大人らしいことができるようになったんだなぁ。わかった、明日までにどっか探しておくよ♪」
そして次の日。
シロウ「準備できたか?そろそろ行くぞ」
しろちゃん「ハーイ、出来てますよ。てか少しはおめかししてこいって、そんな高いとこは連れてけないぞ?いつもの小汚いとこはヤダけどさ(笑)」
シロウ「それくらいわかっとるわい。そうだな、ん〜それくらいならちょうど良いだろう」
そして到着。
しろちゃん「へぇ、博士こんなところ知ってたんだ?」
シロウ「いや、ちょうど教えてもらってた所が調べたら近くにあったからな。ちょっと予定時間より早く着いたが、ちょうど良い。これ見てみろ」
しろちゃん「食べログ?」
シロウ「ソコの口コミんとこみてみろ」
しろちゃん「あぁ〜、コレ大丈夫なの?(笑)待たされたとか書いてるけど」
シロウ「原始人の客なんだろ。こういうところはな、現代人ならまず予約という当たり前のことをきちんとしておかないといけないんだ。そして、、、」
シロウはそういうと駐車場の周りをチェックしたり外観やメニューを確認しタブレットをしばらく動かしたりしていた。
シロウ「よし、これで準備OKだ。こうしておくと本部の人間がチェックをしにきたのかとおもって、たいがいの接客は良くなる。そのための身だしなみでもあるのだ。まぁ俺は味さえ良ければ他は気にしないほうだがな?せっかく、しろちゃんが初任給で奢ってくれるというのに店員さんと胸ぐらを掴み合うような真似はしたくないしな」
しろちゃん「ほんと博士って変わってるね(笑)でもそこまで喜んでくれてるなら嬉しいよ」
シロウ「じゃ行こうぜ♪」
しろちゃん「ほーい♪」
店内に入る二人。
シロウ「あの〜予約してた者ですが、はいそうです。ちょっと早いんですが構わないでしょうか?はい、よろしいですか」
しろちゃん「普通〜というか、口コミに書かれてたようなことは全然無いね。むしろ丁寧で良いじゃん♪」
シロウ「だろ〜?そりゃオープンしたてだったり、学生バイトの入れ代わりが多いシーズンや繁忙期なら多少どこでも色々とあるだろうけど実際に行ってみたらこんなもんだよ。あんなもんは全部が全部アテになるとは限らないからね」
しろちゃん「なるほど〜勉強になったわ。博士の謎の行動は別だけど(笑)」
シロウ「あれは念の為だ(笑)初めて行くところはそれくらい慎重にいかないとな」
しろちゃん「んで、何頼む?」
シロウ「ここは食べ放題もあるからそれにしよう。お前がいくら食べても大丈夫だしな(笑)」
しろちゃん「じゃあコレにしとく?鍋と焼肉の両方頼めるし」
シロウ「そうだな、じゃあ店員さんを呼ぶぞ」
注文後、料理が運ばれてきてシロウがテキパキ動きながら二人で食事を楽しんだ。
しろちゃん「美味しいじゃん!これで食べ放題とはとても思えない」
シロウ「そうだな、これで食べ放題はリーズナブルだ。良いとこを見つけたな、教えてくれた人にお礼言っとかないと」
しろちゃん「すいませ〜ん、追加でコレとコレとあとデザート3つお願いします」
シロウ「で、そろそろ本題にはいろうか?(笑)さてはお前、今度、四葉ちゃんと行く店探してたんだろ?」
しろちゃん「ん!?ゲッホゲホ。ちょっといきなり何言うんだよ!むせたじゃないか」
シロウ「図星だな(笑)さすが俺。そうだな、だったらここなんか良いんじゃないか♪」
しろちゃん「ええ、まぁそのとおりでございますけどね。博士って変なとこカンが働くよね?」
シロウ「俺はそのついでってことか(笑)まぁ良い、二人だけだからこの際いろいろと余計なことまで教えておいてやろう」
しろちゃん「ずっと独り者だった人から何を教わるのか不安でしかないけど一応お願いします。てかデザートちっちゃいね(笑)」
シロウ「例えばソレもな?一見そう思う客もいるだろうけど、そうやって予め量を抑えておくことで、いたずらに残したりして無駄にならないようにすることにより提供するものを良くしてるという企業努力なわけよ。正直食べ放題でここまで良いものを出せるとはそういう努力の賜物でもあるわな」
しろちゃん「なるほどねぇ、そう言われてみれば確かにそうかも。足りなきゃまた頼めばいいだけからね♪」
シロウ「そういや、昨日しろちゃんがウマいウマいと食べてたウナギ。あれ実は安いウナギを美味しくしただけだからな?」
しろちゃん「高級店から取り寄せたってのは嘘だったのかよ(笑)ほんでどうやって?」
シロウ「まず魚臭さが出る表面のタレを洗い流して適量に切ったあと新しいタレをつけ直しながらグリルで焼き直す。そうするとそこらの安物でも格段に美味しくなる。いったん冷凍したものなんかは時間がたつとパサパサになりやすいが、そもそも養殖にそこまでの大差はない。鮮度も大事には違いないが天然物だからけしてウマいわけではなく、きちんと餌などを与えられている養殖のほうが何を食べてるかわからん天然物より臭みも少なく脂も乗って食べやすい。身のしまりなんかはしめ方が重要で、海流で鍛えられてるからではない。第一天然物のウナギって固くて小さいからな」
しろちゃん「博士って余計なことには詳しいよね?」
シロウ「産業スパイ時代は色々と教え込まれたからな。中にはロイドマンみたいなカッコいいのもいるだろうが、たいていのスパイはいたって【地味】で目立たない。じゃないと、いちいち目立ってたら仕事にならないからな。どこにでも普通に潜入し、ある日突然いなくなっても誰も気にとめないってのが重要なの。俺、計り無しでライス200グラムきっちり違わず盛れるぞ」
しろちゃん「あんた色々やってんだね。いったいほんとは何歳なんだよ(笑)」
シロウ「そんなことよりもだ。しろちゃんは今、世の中の恋愛事情のほうをきちんと理解しておかないといけないぞ?雑誌やなんやで書かれてるようなのはあくまで参考までにだ」
しろちゃん「そうなの?まぁ実際わかんないことだらけだけどね」
シロウ「あんなもん俺が聞いてても恥ずかしくなるような使い古されたような話ばかりだからな?いつの時代の情報源かは知らんが今の世の中で通じるとはとても思えん」
しろちゃん「さすがに怒られるでしょ、ソレは(笑)」
シロウ「あのな?世の中、そこまで素直に生きてたらとんでもない目に合うぞ?嘘を嘘と見抜けないとってのはそもそもネットに限った話じゃない」
しろちゃん「まぁそれは確かにそうだけど」
シロウ「君は浮気とかしないよね?って言われて【いいえ、します】なんてホントのこと言うヤツいるわけないだろ(笑)逆に正直に答えたからといってなんでも許されるわけでもないけどな。だから聞く意味自体がない話。そこを見抜けないと」
しろちゃん「既婚者ですがって正直に言われても付き合えるわけがないもんね」
シロウ「そゆこと。むしろ俺からしたらそーいうのは無責任にしか思えん。最初から責任を相手に委ねてるわけだからな」
しろちゃん「なるほどね、博士は独身生活が長いからまた言葉が染みるわ」
シロウ「余計なお世話だ。しかしその当たり前のことだけどそこまで教えられるのもまた親だからだよ。ネットや雑誌に載ってるか?」
しろちゃん「ないね、てか書けないと思う。書いたら炎上待ったなしだわ」
シロウ「そう、だからありふれたことしか書いてない。都合良くしか書けないし、求められてるのも都合の良さだ」
しろちゃん「現実はそこまで都合良くないもんね」
シロウ「ま、そういうこった。じゃあそろそろ時間だし帰るか」
しろちゃん「うん♪また一つ賢くなったかも。ありがとう♪」
シロウ「四葉ちゃんともうまくいくといいな?応援してるからな?(笑)」
しろちゃん「ほんとにそう思ってんのか?腹黒いんだから」
シロウ「俺は嘘はつかないよ、見抜けないとだろ?(笑)今日はごちそうさまでした〜♪」
ともあれ、しろちゃんとシロウは少し辛かったけど美味しい食事に大大大満足なのでした。やっぱり自分たちの目で確かめないとわかんないこともあるよねって感じで、めでたしめでたしなのでした♪




