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第24話 しろちゃんのひな祭り


あんこ「しろちゃん、雛飾りできたよ♪」


しろちゃん「明かりをつけましょションボリにぃ〜↓」


あんこ「ど、どしたの?ガックリ肩落として。さっきまで雛あられをボリボリ食べながら、はしゃいでたのに?」


しろちゃん「あのね、博士がギター買ってくれないんだって」


シロウ「あー、またすぐ告げ口すればなんとかなると思ったら大間違いだぞー?」


あんこ「別にギターくらい買ってあげればいいじゃん?」


シロウ「いや、どうせYouTubeかなんかでギターソロをかっこよく弾いてる連中とか見て、自分もやりたくなったんだろ?」


しろちゃん「(ギクッ)なぜそれを?」


シロウ「あのな?X JAPANのhideさんはまた特別なんだよ。上手に弾いてる方たちも全くの素人ではなくプロかそれに近い人たちだろう。しろちゃんはおそらく始めたあと3日で挫折する、そしてギターがもっと良いものだったら出来るんじゃないかと勘違いするはず。そうこうするうちに結局は飽きて無駄遣いに終わる。遺伝子(おれ)が言ってるんだから間違いない(笑)」


しろちゃん「(ギクッ)検索履歴を見たな?」


シロウ「お前のヘッドホンからサイレントジェラシーが大音量でだだ漏れしてるのにわからないわけがないだろうよ?」


しろちゃん「でも、やってみなきゃわかんないじゃん?」


シロウ「確かに音楽をチョイスするセンスは俺の遺伝子を受け継いでるだけあって幅広く柔軟で素質はあると思うよ。が、残念ながら演奏の才能は皆無に等しい。しかも飽きっぽい」


しろちゃん&あんこ「じゃあ、お母さんのほうの遺伝子は?」


シロウ「(ギクッ)知らん。そうだ!俺は忙しかったんだ、じゃあな」


しろちゃん「ちょっとまて親父!そーいや、こないだ大変なことになって、そのまま聞くの忘れてたけどさ?」


シロウ「しろちゃん、その話は本来母の日の前の話で今日は雛まつりの話だから、まだ起きてもないような質問には答えようがない」


あんこ「そーゆー逃げ方ってあるんだ?」


シロウ「まぁその代わりと言っちゃあなんだが、地下の音楽ライブラリにある吾輩のコレクションの使用を許可してやるからそれで我慢しなさい」


しろちゃん「地下ってバイオハザードな生き物がいたとこじゃん?」


シロウ「ん?そんなものは存在していないぞ。別の世界線の話じゃないか?(笑)我が家の地下は昔からアルマゲドンに備えて本やCD、映像作品などツタヤもビックリのメディア保管庫だったはずだぞ?」


あんこ「へぇ、ソレ私も興味あるから連れていきなさいよ」


シロウ「まぁいいだろう。ただし貸し出しは禁止だから視聴室で利用したあと必ず元の位置に戻すこと。間違ってもポテチとか食べながらその手でベタベタ油まみれにしてはいかんぞ?。大事な資料だからな」


しろちゃん「(ギクッ)それじゃ楽しみ半減じゃん」


シロウ「それで半減するということは、しろちゃんの人生の楽しみの半分はポテチが占めてるということだな。まるで芋娘だ(笑)」


しろちゃん「なんか色々見透かされててムカつくけど、とっとと案内してよ!」


 そして。


シロウ「このカードキーを通して暗証番号をいれればホレ」


 地下のメディア保管庫が開くと、そこには本やCDなどがズラーっと詰まった棚が壮観に並んでいた。


シロウ「な、凄いだろ。例えばコレ、しろちゃんお気に入りのX JAPAN サイレントジェラシーとセイエニシングが入ったお得なCDシングル。ちょっと聴いてみたまえ」


しろちゃん「スゲー!!あれ?なんかこれ、いつも聴いてるやつよりヤバい」


シロウ「わかるか?このソロアレンジパターンが俺にとってのサイレントジェラシーなんだ。今のYouTubeキッズなんかは、このようにシングルやアルバムのCD音源と聴き比べたこともないだろうからアレンジに違いがあるのを知らないのも仕方ないが、世の中にはそっちでいっぺん聴いてみろというような隠れ音源が実はあるんだよ。このシングルみたいに今じゃなかなか手に入らなくなってるものもあるからなおさらだ。わざわざ収録にロサンゼルスまで行ってただけのことはある。セイエニシングはキーが高すぎてあのToshiさんが吐血したとかなんとか」


しろちゃん「博士、たまに見直すこと言うから侮れないわ」


あんこ「それにしてもコレだけ集めるとなると相当お金もかかってるんじゃないの?」


シロウ「この先はわからんが今ならまだヤフオクやメルカリで安く買えるものもあるからな。ただ中にはとんでもないプレミアがついてるものや、すでにモノ自体が手に入らなくなってるのもある。なんせ生産されてない上にメディアは劣化していくわけだし、ショップが絶滅に近い状態では中古だなんだとか言ってられるような状況でもないだろ?残念ながら我々にできるのは、こうして手に入れた貴重な作品を大事に保管することくらいだからな」


しろちゃん「わかった!博士、私も大事に扱うからココ貸してよ♪」


シロウ「約束だぞ?人は約束を守ることで信頼を積み重ねていく生き物だから、それいかんによってはギターのことも前向きに善処しても良いぞ?」


しろちゃん「まぢで?やったぁ!今日は楽しいひな祭りだね♪」


シロウ「良いオチだことで(笑)」


 こうして、しろちゃんは巣にこもるという以外に世の中のいろんなメディアに浸れる素敵な居場所を手に入れることができたのでした。めでたしめでたし♪


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