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第15話 しろちゃん大阪に立つ!!

 日本歴0003(ダブルオーゼロスリー)年。M澤氏が宇宙へ飛び立つその前日、しろちゃんは新幹線に乗って新大阪駅に降り立ったのでした。


【しろい悪魔、新大阪駅でタコ焼き1200円に驚愕する】


しろちゃん「ふ、嘘でしょ!?地元の某激安スーパーなら12パック(1パック6個入り税込み100円)買えちゃうんですけど!?」


シロウ「あそこはまた特別に安いだけだよ(笑)ここは都会の駅中の店だし、大阪は俺たちの住んでいるところに比べて物価が元々高いところだ。東京なんてもっと高いんだぞ?土地代が高いから全体的に何でも高くなるんだよ」


しろちゃん「えー!じゃあなぜ東京に住んでる人がいるの?」


シロウ「さぁ、どうなんだろうな。そのぶん仕事も稼ぎも田舎よりあるからなんじゃない?。お店もたくさんあって楽しいとか」


しろちゃん「あんな高いところでも仕事してる人いるの?」


シロウ「あれか?そうだな、俺たちの住んでるとこにはビルなんて無いもんな(笑)」


しろちゃん「うん、はじめて新幹線に乗ったけどさ、こんなに建物や人がたくさんいるところでゴジラになって暴れたら凄く楽しそうだよね♪」


シロウ「なんか物騒な妄想してるなぁ」


しろちゃん「てか、今日なんでここに来たの?博士が用事すんだら食い倒れさせてやるって言うからついてきたけど。それに昨日からなんにも食べさせてもらえなくてお腹ペコペコなんですが。まさかボクシングでもやらせるつもり?」


シロウ「まさか(笑)しろちゃんをある人に会わせるために来たんだよ」


しろちゃん「まさか?じゃあ、芸能事務所かなんかに売り込みに来たとか?」


シロウ「芸能界は親の贔屓目が通用するほどそんなに甘くはないぞ?あ、来た来た」


 シロウが手をふる先には、とても派手派手しい姿の女性の姿があった。


女性「やっほー♪シロウくん久しぶりね〜。この子がしろちゃんね?実際に見てみると確かに驚くほどの童顔だわ(笑)」


しろちゃん「まさかこの親父、芸能事務所に入れると思わせておいて大人の世界に娘を売り飛ばしにきたのか!?」


シロウ「そっちはなおさら素朴ボディのしろちゃんには無理な話だとおもうぞ?」


しろちゃん「胸の性能の違いが女子力の決定的な差ではないことを教えてやる!」


女性「まぁまぁ、掛け合いはそれくらいにして。いい加減、しろちゃんの警戒モードを解くためにもきちんと紹介してもらっていいかな?」


シロウ「えー、彼女はリョーコくんと言って、こう見えて俺の後輩の女医さんだ。あ、コレ別にうちの名産品じゃないけど、お土産のメロンね♪」


リョーコ「ありがとう、いただくわ♪あとは車を待たせてるから歩きながら話しましょ」


シロウ「しろちゃんの存在は国家レベルに相当する機密だから設備はもちろん技術的にも、しろちゃんのメディカルチェックを頼めるのは彼女ぐらいしかいないんだ」


しろちゃん「いわゆるリツコさんポジションてやつ?」


シロウ「その例えがよくわからんが、MRIに乗らないなら帰れとは言わんぞ?ここまで来て素直に帰られても困るがな」


リョーコ「わかりやすく言えば、しろちゃんの健康診断ってことね。私はごく普通の医者だから安心して♪じゃあ、ふたりとも車に乗って」


 そしてとある大学病院のモニター室にて。


リョーコ「全体的に健康状態にはなんの異常も問題も見当たらないわね。ただ、この彼女の頭の中にあるブラックボックスには何が入ってるのかしら?私が関わっていたときにはこんな仕掛けは無かったはずだけど?」


シロウ「あーそれ?頭空っぽのほうが夢つめこめるからなんじゃない?(笑)」


リョーコ「あと遺伝子配列に気になる部分があるけど、それ以上にテロメアが通常の長さじゃない。というよりほとんど変化が起きてない。彼女の年齢不相応な童顔や貧素な体型はこのせいかもね?まぁいいわ、これ以上下手にあれこれ聞き出せば、私にも危害が及ぶかもしれないしね。私は頼まれた仕事をするだけだから、でも今後なにか彼女に問題が出たら連絡してちょうだい。世界中のどこにいてもすぐに見てあげるから」


シロウ「相変わらず君は良い女だな」


リョーコ「そんな女をふっておいて今更よく言うよね(笑)」


シロウ「認めたくないものだな、自分自身の若さ故の過ちというものを」


 そして。



しろちゃん「おい!親父、バリウム検査だけは二度とやらないからな?どんなアトラクションよりハードだよ、死の危険すら感じたぞアレわ」


シロウ「それは、しろちゃんが嬢ちゃんだからさ。何事も経験だぞ?しろちゃんが逆さまになってゲップに耐えながら見せるあられもない姿は記念に録画させてもらったけど」


しろちゃん「見せてもらおうか、その録画データの内容とやらを」


リョーコ「しろちゃん安心してね。医者の立場から患者のプライバシー侵害にあたるような録画データは全て私が消しておいたから♪さて仕事も済んだし、しろちゃんの要望通り美味しいものをたくさん食べにいこうか♪彼の奢りで」


しろちゃん「お寿司が良いな、回らないやつ。博士は罰でワサビ丼」


シロウ「どこにワサビ丼なんてもの用意してくれる寿司屋があるんだ?」


リョーコ「戦いとはいつも二手三手先を考えて行うものよ?今から行く私の行きつけの店で既にワサビ丼は手配済みだよ♪私、絶対失敗しないんで」


 こうして、しろちゃんの健康診断は食欲旺盛が物語るようにいたって健康そのものなのでした♪一方、シロウはワサビ丼の後遺症で1週間体調不良となりましたとさ。めでたしめでたし♪





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