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第131話 キャットハウス


あんこ「あっつ〜、梅雨は何処へ行ったのやらねぇ」

 

 と玄関で打ち水をしている、あんこさん。道路が熱くなっているせいか、すぐに蒸発し蜃気楼のようになっている。


すると、通りの向こう側からオモチャのフォークリフトに乗ったニクの姿が。


あんこ「なんだと思ったらニクちゃんじゃないの。運転出来るようになったの?。ヘルメットまで被ってえらいねぇ♪」


 ニクは得意げにしながらそのまま開けっ放しのドアから家の中へとフォークリフトに乗ったまま入っていったのでした。


あんこ「はぁ、水分補給をしないとね。この暑さのせいでまぼろしまで見えてるみたいだし、、、。ん?」


そして。


あんこ「あ、いい所にいた!しろちゃん、ニクを見かけなかった?」


しろちゃん「うん、しろたんが昔遊んでたフォークリフトに乗ってたけど」


あんこ「あぁそれで?じゃねんだわ!なんでニクがフォークリフトを軽快に乗り回してるのよ!?」


しろちゃん「たぶん資材かなんかを調達しにでも行ってたんじゃないのかな?この暑さだと地面が熱くてとても歩けないだろうしね」


あんこ「そうよねぇ、炎天下にペットを散歩させてるのもありえないけど素足は正気じゃ無いわ。いやそこじゃなくて、とにかくニクは何処にいるのよ?」


 どうやら、しろちゃんにはアテがあるらしく、あんこさんを地下の広場に行くエレベーターへと案内したのでした。そして降りると


あんこ「なにこれ?」


広場にはこれまで見たこともない建物やらなんやらがアチコチに造られていました。

中央にはシンボルタワーらしき姿も。


あんこ「ネオアームストロング砲?」


しろちゃん「ほらいた、あそこで図面みながらショベルカーを動かしてるよ。前にね、しろたんとおちょぼんがゲームで作ってたオブジェクトをもとに建設してるみたいなんだ」


あんこ「あーなるほどぉ。それでフォークリフトに乗ってたりショベルカーを動かしたりしてるんだ。いやいやいや、ニクは猫でしょ?」


しろちゃん「おかしなこと言うね、どこからどう見ても猫にしか見えないじゃん(笑)」


あんこ「そうよ、そうなの猫なのよ。だからおかしいのよ!え、私なにか間違ったこと言ってるかしら?」


しろちゃん「うち、猫を飼ったの今回初めてだよね?だから猫がそういう生き物だったとは知らなかっただけかもしれないし。案外ヒトの見てない所ではコレが普通なのかもしれないしね。エジプトの壁画にもバステトが描かれているくらいだしそれくらいのこと不思議でもないよ」


あんこ「なんでいつもそんなに自信と説得力があるのかわからないけども、百歩譲ってそうだとしてもあんなに堂々と町中を出歩かれたんじゃ騒ぎにもなりかねないわ」


しろちゃん「言われてみれば確かにね(笑)ニクにもよく言っとくよ♪」


 そして。


 台所の照明を取り替えていた、あんこさん。


あんこ「これでヨシっと」とホッとしたのもつかの間、脚立から足を踏み外しかけたところを間一髪でニクの乗ったフォークリフトのパレットにより助けられたのでした。


あんこ「ありがとう♪危うく落ちる所だったわ」


ニク「いえ、どういたしまして♪ご無事でなによりです」


 ニクはそう言うとまたフォークリフトに乗って颯爽と何処かへと走らせるのでした。

あんこさんは笑顔で手を振りながら


あんこ「今、確実に日本語を喋ってたよね」と呟くも、ニクが言葉を話していたのかそれとも自分が猫の言葉を理解できるようになったのかわからなくなり、もうどうでも良くなったのでしたワラ

めでたしめでたし♪


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