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第129話 ワン・フォー・オール・フォー・ワン


 ブライアン「お〜、いたいた!しろちゃん奇遇だなぁ♪」


 と明らかに偶然を装い道端で声をかけてくる不審なブライアン。


しろちゃん「奇遇って、ずっと後を付けてただろ?気づいてたけど」


ブライアン「今ひとり?時間あるかい?」


しろちゃん「まぁ多少はね」


ブライアン「ウチのマンション、屋上あんだけどさ。焼いてかない?」


しろちゃん「この時期にかよ、まだ早くない?(笑)まぁなんか企んでるんだろうけど、要件と報酬次第ってとこだね」


ブライアン「なら報酬はスイッチ2でどうだ?要件は此処ではちょっと」


しろちゃん「えー、いくいくいく♪」


 そしてマンションにつき。


しろちゃん「てかこのエレベーター、マジで屋上に向かってるんだけど?」


するとブライアンが頷き、エレベーターのドアが開くと屋上にはヘリコプターが待機していたのでした。


ブライアン「さぁ乗ってくれ、出来れば急ぐので」


しろちゃん「あんが、案外乗り心地ええな」


 そしてヘリコプターは某所ビル屋上までライララとすここいにかっとび、しろちゃんはとあるビルの一室に招かれたのでした。


ブライアン「まぁ、そこに座ってくれ」


しろちゃん「で、要件は?」


ブライアン「あぁ、それがここにあるFBI日本支部のコンピュータがハッキングでウィルスに侵された。幸い本部までは何とか阻止したもののそこから先どうしていいのかがわからん。しろちゃんならなんとか出来ないかと」


 と目の前にあるパソコンを起動しようとするブライアン。しかしパソコンは見事にイかれてるようでした。


しろちゃん「どれ、なら回線直結で火花飛ばしてみるわ。ほら電源着いたよ」


ブライアン「おお。よし、復旧出来そうか?」


しろちゃん「いや問題はむしろここからみたいだよ。一応相手とも対話できるようにインカム、それとバーガー、ポテトとドリンクも用意しといて」


ブライアン「お安い御用だ、すぐに用意させるよ」


 そして。


ブライアン「お待たせ、ドリンクはアイスティーしかなかったけどいいかな?インカムも持ってきたよ」


しろちゃん「やりますね♪今、手が塞がってるからインカムは胸にかけて胸に。相手もなかなかやるみたいだよ、私ほどではないけどワラ」


ブライアン「ログイン画面が【不整ミャクミャクくん】で溢れてるじゃないか、無茶苦茶しやがる」


しろちゃん「だろ?これもうわかんねぇな、ほらこの辺が特にセクシーだろ?パスワード入れようとしたら逃げるんだぜ、エロいのなんの」


ブライアン「よくわからんが、なんか大変なことになってんな」


しろちゃん「オイ暴れんな、暴れんなよ!そっち行き過ぎだって」


 とマウスで強引に抑えにかかる、しろちゃん。


ブライアン「あ、いいじゃん動き止まったみたいだぞ」


しろちゃん「ま、多少はね。パスワードはyaju&u114514と。よし通った」


ブライアン「やりますね、てかなんでパスなんか知ってるの?」


しろちゃん「さぁなんとなく、でもはいれたろ」


ブライアン「まぁ、でも今度はなんか画面に変な仮面を付けたやつがでてきたぞ?」


ハッカー「さすがはFBI、見事な腕前だ。でもお試しはここ迄だ。我々がこれから指示する要求が通らなければデータを世界に公開することになる」


しろちゃん「ふーん。てかその前にこのバーガー食っていい?最低の朝にちょっと遅い最高の朝食くらいは」


ハッカー「いいけど」


しろちゃん「モグモグ。バーガーは好き?何処のバーガーが一番美味しいと思う?」


ハッカー「安けりゃ何処でも」


しろちゃん「確かにね(笑)じゃあコイツで流し込んでもいいかな?スプライトが良かったんだけど、ゲフってね」


ハッカー「ソレ、さっきから時間稼ぎのつもりなら無駄だよ?」


しろちゃん「ん?その心配ならいらないよ、だってそっちのパソコンもう落とせなくなってるでしょ?」


ハッカー「?」カタカタ、アセアセ


しろちゃん「大丈夫だって安心しなってばよ(笑)せっかくだからさ、お仲間もまとめて相手してやんよ♪」ポチッ。


 しろちゃんのディスプレイには仮面を付けた連中が大勢、何十分割にもなって現れたのでした。


ブライアン「おい、むしろ敵を増援させてどうする!?」


しろちゃん「えー私、ひょんなことから頼まれて此処におわすはありとあらゆる所に神出鬼没の名を聞いてそうまさかの存在、その名も【しろちゃん】全員まとめて相手してあげるから降参しますって人は、今からエスケープ押せるようにしたので随時退場すること、いいね?で早速なんだけど、みんなにちょっと聞いて欲しい話があるんだよ♪」


 ブライアン含め、一同ゴクリと喉を鳴らす。


しろちゃん「もう君たちの個人情報、とっくの昔にぶっこ抜いちゃったから(はぁと)もうコミュ抜けられないかもねぇ(笑)」


 ハッカーのおおよそ1割がそこで脱落したらしい。


しろちゃん「それでね、モンスターマッチングってアプリ知ってる?いわゆるモンスター系と言われる人間性のヤバいような人でも出会えちゃうかもってヤツ。怪しい社長とその愛人(役)が出てきて、しゃっちょ〜ん今ならポイントも貰えちゃう〜ん♪

モンスターもついでにゲットしちゃおう!とか胡散臭い宣伝してるアレ」


ハッカー「知ってるが(笑)それがどうしたのかな?」


しろちゃん「アレ実はさ、ウチが開発したんだよね。で、今ふと思いついたんだけども。もし、この既にぶっこ抜いた君たちの住所なんかをマッチングで出会ったモンスターとの待ち合わせ場所になんかしちゃったら面白いことになるんじゃないかなって(笑)ほら、今もう君たちの後ろに立ってるかもよ?ンアーッ!て」


ハッカー「んぁーっ!?」そこで残りのハッカーのほとんどがエスケープを押し脱落したそうである。


しろちゃん「アッハッハ!ビビった?(笑)て、ならないように良い子はこんな悪いことをするのはやめようね。このオヂサンには私の方から言っとくからさ、それでお互い手打ちにしようよ♪」


ブライアン「しろちゃん、流石にソレは」


 と言うと、しろちゃんはブライアンの耳元で。


しろちゃん「ブライアンもウチのアプリに登録してるよね?いいの、お家がモンスターハウスになっても?」


ブライアン「もちろん、全て無かったことにする」


しろちゃん「ね?だから、、、ん、どしたの?」


 ハッカーのリーダー格らしき人物が答える。


ハッカー「ねぇ本当に今、目の前に居るのってあの、しろちゃんなの?」


しろちゃん「そだよ、正真正銘のしろちゃんだよ。他に誰がいるって言うのさ♪」


ハッカー「噂では聞く君のことが好きだったんだよ、会えて光栄というか」


しろちゃん「過去形なのが引っかかるけど(笑)まぁでも君、見る目あるよ」


ハッカー「その、しろちゃんならもしかして知ってるかもしれないと思って聞くけど。我々の仲間が行方不明になってて、今回要求しようとしてたのも」


しろちゃん「あーなるほどそういうことね、だってさ?」


ブライアン「ウチは何も関係してないよ、神に誓って。いや、しろちゃんに嘘はつけないだろ」


しろちゃん「だそうです。てかおそらくなんだけれども、彼らは他に道なり居場所を見つけたのかもしれないよ。自分たちの力を本当に必要としていてその力をまた活かせるところに。だから君も新しい道が見つかるといいね♪いや間違いなくそうなるはずさ」


 こうして一連の騒動は落ち着きを取り戻し帰りのヘリの中で。


ブライアン「しろちゃん、ありがとう助かったよ。ただ、少し引っかかることがあるんだけどさ」


しろちゃん「なぁに?スイッチ2の約束は守ってよ♪」


ブライアン「あぁ、わかってるよ。そのハッカーと対決したときなんだけど、しろちゃんはなぜあんなに早く相手の色々なことを把握し特定出来たのかってな。いくら最高峰AIでも一人じゃ無理があるだろ?」


しろちゃん「さぁね(笑)でも彼らも自分たちのやりがいと居場所さえきちんと与えられればそこで新たな道を進む事ができるんじゃないかな♪なーんてね」


ブライアン「まぁな、確かにソレが一番だろうな(笑)」


 と、めでたしめでたしなのでした♪



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