第126話 実は節分の日は2月3日とは限らない
今日は節分の日。しろちゃんたちは今年も【太魔鬼寿司】を買いに行き、みんなで恵方を向いて食べているところです♪
シロウ「今年はな、西南西を向くんだぞ」
しろちゃん「西南西ってどっちだよ(笑)」
四葉「西中島南方西口みたいなもんじゃない?」
しろたん「円で言うと255度の位置だって」
あんこ「まだその方がわかりやすいかもね(笑)」
そして。
しろちゃん「ところで豆まきの鬼、今年は誰がやるの?例年なら博士だけど」
シロウ「そうだな。たまには、しろちゃんやってみるか?」
しろちゃん「え、いいの?いっぺんやってみたかったんだよ♪」
シロウ「そりゃ助かる、毎年アンドロイドの豆を特殊装甲スーツで防ぐのも大変だからな(笑)」
そして、他所のお家に迷惑がかからないよう地下の広場に向かう一行。
しろちゃん「さぁ、何処からでもかかってきたまえ」
あんこ「いくよ〜♪鬼は外」
ヒラリと華麗に交わす、しろちゃん。
四葉「避けちゃ駄目じゃないの?」
しろたん「まさか鬼をやりたいって、、、」
しろちゃん「はい、そのまさか(笑)今年は鬼も豆を投げま〜す♪」
シロウ「そう来ると思ったよ。みんな、渡しておいた特殊装甲スーツ着用だ」
しろちゃん「え、ズルい〜(笑)じゃあ良い機会だし本物の豆まきを見せてあげるよ♪領域展開【太魔鬼寿司】エエエ〜、エエ〜♪」
しろちゃんの投げる豆は2種類、通常の【大豆】そして【小豆】。その2種類が絶え間なく浴びせられることになる。博士の特殊装甲スーツにはモニタリング機能が付いており、過去の投擲データも含めた解析が即時に行われ交わす事が可能となっている。ただし小豆はその範疇にあらずして、初見の豆にて適応前に屠る。
四葉「本物の鬼ね。もうこれ以上は装甲がもたないわ」
しろちゃん「どう、降参する?(笑)はーっはっは!」ビシビシビシ!
しろたん「節分に降参なんてルールあるんだ!?」
あんこ「もう、しろちゃんの勝ちでいいから!節分で命まで取られたくないわ」
シロウ「やむを得ん、奥の手を使うか。四葉ちゃん、装甲外してさっき渡したレールガンをしゃがんで構えて」
そして。
しろちゃん「あれ?さっきから確実に当ててるはずなのに豆が違う所に飛んでいく」
シロウ「最高峰AIの唯一の弱点にして、その所以を逆に利用させてもらったのさ」
しろたん「今だよ」
四葉「超電磁豆砲発射!」
鬼のしろちゃん、オデコに豆の跡を残し気絶して倒れるのでした。そして
四葉「まだ気を失ってる、少し手加減してあげたら良かったかも」
ニクは心配そうに、しろちゃんに寄り添っている。
シロウ「大丈夫、しろちゃんはそんなやわじゃないから(笑)」
あんこ「ところで、しろちゃんは最高峰AIのわりになんで人間ぽいというか【クソガキ】なのか前から気になってたんだけど。その弱点とやらが何か関係してるの?」
シロウ「んー、まぁ一般的なAIの構造とはまた異なる事は確かだよ。わからないのを承知の上でわかりやすく言うと、しろちゃんはプログラムだけで動いているわけでもないんだ」
しろたん「もうすでにわかりづらいんだけど」
一同頷く。
シロウ「しろちゃんは単独の回路ではなく複数の回路が同時にそれぞれ別のAIプログラムで動くことにより、量子の世界を擬似的に生み出すことで二重スリット効果をもたらしていると言えばいいのかな。世界のありとあらゆるものには【波】が存在していてその波もけして普遍的でなければ、常に波として観測できるものではないから人類もまた時には理解不能な動きをすることもあるんだよ。逆にそれがあるから、しろちゃんが最高峰AIでもあり人間らしくある秘密でもあるんだけどね(笑)」
あんこ「ソレが〜また弱点でもあるの?」
シロウ「わりと単純なところがあるからね、特にお色気はまだまだ(笑)」
四葉「博士がしゃがんでって行ったのは」
シロウ「まぁその、ね?注意を一点に引くためには」
あんこ「しょうもな!」
しろたん「しょうもな!(笑)」
ニク「ニャーモナ」
そんな白け顔でそれぞれ解散する皆んなをよそに四葉ちゃんだけはわりとまんざらでもなさそうに、しろちゃんが気がつくまで膝枕をしてあげたのでした。しろちゃんはとっくに気づいていたけど気を失ったフリを続けていたのでした♪2025年、今年の節分は2月2日なので2月3日に豆撒いたり恵方巻なんか食べてるとなんの意味もないことをやってるアホ丸出しなので注意が必要なんだぜ?と、しろちゃん読んでて良かったですね♪めでたしめでたし♪