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第113話 だいすき



あんこ「ただいま〜♪あれ、シロウひとりなの?みんなは?」


シロウ「宅配ピザの頼み方がわからないから店に直接買いに行くって出かけたよ。持ち帰りなら今、半額なんだってさ」


あんこ「宅配の意味はよ?(笑)それで一人でビール飲みながらナイター見てる寂しいオジサンやってたのね」


シロウ「好きでオジサンになったんじゃないんだけど」


あんこ「私もビール飲もうかな〜」


シロウ「冷蔵庫にキンキンに冷えたのあるよ」


 そして。


あんこ「あ〜疲れた」


シロウ「お互い年だもんなぁ」


あんこ(イラ)


シロウ「枝豆、良かったらどうぞ」


あんこ「阪神戦観てるんじゃないの?」


シロウ「雨天中止だって。甲子園は今、高校野球で使ってるしホームじゃないとオッサンテレビはやってないから。他局で日ハムやってたんで観てるの」


あんこ「ふーん。ファイターズガール可愛いもんね♪」


シロウ「今は、わちゃゴナダンスなんだってな」


あんこ「男の人って若い子が好きよね〜」


シロウ「そりゃ俺の年より年上のほうが難しいだろう?(笑)」


あんこ「そういう意味じゃなくて」


シロウ「あんこは俺より年下だろ」


あんこ「だからそういう意味じゃなくて」


シロウ「そういや、小さい頃から何故か俺たち男のグループにいたよな?(笑)」

 

あんこ「恋愛とか興味なかったしね。なんかいろんな遊びやってたからそっちのほうが面白かったし」


シロウ「ふーん。あの、覚えてるか?年中夏服だったオモチャ屋の息子」


あんこ「あー、シロウと張り合っていつもケンカしてた子?」


シロウ「アイツ、お前のことが好きだったんだよ(笑)だから事あるごとになんか俺をライバル視してたぽい」


あんこ「へぇ〜ソレ初耳だわ(笑)」


シロウ「だろうな(笑)それでどっちが勝つか賭けて俺が勝ったの、十番勝負して」


あんこ「しょうもないことやってんねぇ、男どもは(笑)てか、アンタも賭けてたわけ?私を?」


シロウ「アイツに取られるのだけは嫌だったから(笑)」


あんこ「私は景品じゃないっての」


シロウ「まぁ最初はそうだったんだけどさ。俺が、あんこのこと好きなんだって気づいたのもその時にな」


あんこ「、、、」



 その時、外の落雷の音とともに部屋の明かりが消えたのでした。


シロウ「えー、こんな時に停電かよ。ウチ、太陽光発電なのになぁ。ちょっとブレーカー見てくるわ」


あんこ「何かライトとか持っていった方がいいんじゃない?」

 

シロウ「タンスの一番上わかるか?」


 ガサゴソ。


あんこ「ロウソクなら、あと線香とか」


シロウ「じゃあロウソクで良いわ(笑)」


あんこ「ちょっと待ってね、ライターあるから火つけるわ」


 ロウソクの火がほのかに浮かばせあげる二人の顔。


シロウ「ちょっと見てくる」


あんこ「えー、一緒に行く」


シロウ「雷が怖いのか?(笑)」


あんこ「心配だからよ。ほら、ロウソクがとけるから早く早く!火傷するよ!」


 そして。ブレーカーが落ちていたのを戻すと家に明かりが戻ったのでした。


シロウ「やれやれ。そんなに電気とか使ってなかったはずだけど、また今度詳しく見てみることにするわ」


あんこ「その方が良いかもね。なんかあったときに一人だと大変よコレ」


シロウ「だよな。で、こんなときに言うのもなんだけどさ?」


あんこ「うん」


シロウ「俺たち一緒にならないか?」


あんこ「どういう意味?」


シロウ「色々あったけど、これからの事とかも考えてさ。

一人だとこういうときもあるわけだし、俺たち結婚しないか?って意味だよ」


あんこ「ほんと、こんなときにだね(笑)まぁ別に良いけど」


シロウ「そっか、良かった♪じゃあ、いつにしようか?」


あんこ「あーでも、どうせなら特別な日のほうが良いかなぁ。覚えやすいし(笑)」


シロウ「あのさぁ、そんなこと言ってるから。あ、よせやめろ。冗談だよ!」


あんこ「ったく、そのおかげで今こうして一緒にいられてるんでしょ?結婚するのやめよかなぁ〜」


シロウ「まぁ話は最後まで聞いてくれ。ソレなんだけどさ、誕生日とかクリスマスなんかも良いけども、普通の日を俺たちにとっての特別な日にするってのもどうだろうかと思うんだ」


あんこ「あんた、ロマンチストなことも言えるのね(笑)んー、じゃあ〜」


 その時、玄関のドアが開いた。


しろちゃん「博士、あんこさんハッピーバースデー!あ、間違えた」


四葉「ウェディングよ、しろちゃん!タイミングも最悪だし!(笑)」


シロウ「ん、ん?どした?」


あんこ「え、なぁにコレ?(笑)」


しろたん「しろちゃんが」


シロウ「あーコレ、なるほど。お前らの仕業ってことね(笑)まぁ良いけど、みんな祝福してくれるってことだろ?」


しろちゃん&四葉&しろたん「うん、もちろん!おめでとうございます♪」


シロウ「良かったな♪ありがとう」


あんこ「みんな、ありがとうね♪」


しろちゃん「ほら、四葉ちゃんも一緒に」


四葉「え、なんで?私もなの?(笑)」


しろちゃん「いいからいいから♪」


しろちゃん&しろたん&四葉

「せーの!産んでくれてありがとう〜♪きゃあー!(笑)」


シロウ&あんこ

「いいえ、どういたしまして(笑)」


 こうして博士と、あんこさんは8月11日に入籍したのでした♪めでたし、めでたし♪

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