第105話 AIのパラドックス
シロウ「よぅ、久しぶり♪」
リョーコ「どうしたの?急にこんな所へ私を呼び出したりなんかして。あんこさんにまたヤキモチをやかれても知らないわよ?(笑)」
シロウ「大丈夫、アイツも以前とくらべて大人になったし。心配なら一緒にくるか?って聞いたら、バカ言ってんじゃないのって(笑)これ、あんこから君へのお土産だよ」
リョーコ「そう、ありがとうって言っておいて♪あら嬉しい、ここの最中好きなの、あんこさん覚えてくれてたんだ♪さすが親友ね。で、今日はなんの用かしら?」
シロウ「はい、コレ【しろちゃんレポート】ネット経由では渡せないから」
リョーコ「なんだそういうこと?(笑)」
シロウ「会長がね、いろんな組織が動いてるみたいだからこれまで以上に気をつけなさいって。もはやネットは監視下に置かれてて原始的な輸送方法じゃないと機密は保たれないわけさ」
リョーコ「常にハッキングされてるってことね?そんなの前からじゃない(笑)でも真偽混在の情報操作なんかではもう凌ぎようがないってのもわかるわ」
シロウ「バ◯カンの機密文書の件もバレてるみたいだし。もっとも今更なんだけどね(笑)」
リョーコ「そこまで?(笑)何もしないでそのまま終末を迎えるかそれとも最後まで抗うか。なら人類の答えとしては一つしかないんじゃない?」
シロウ「もちろん。それにイレギュラーがすでに起きてる。しろちゃんは言うまでもなく、しろたんの存在が引き起こしたとてつもない転換期がね」
リョーコ「私達は既に2つの特異点を手にしてるわけね。もはやそれは神の意志と捉えてもおかしくはないんじゃなくて?」
シロウ「俺もそう思うけどね。だが、そうは思わない連中も当然いるだろう」
リョーコ「まるで【AIのパラドックス】と同じね、わかっていても止められないなら、わかっていなければなおさら止めようもないもの(笑)」
シロウ「なら、わからせてみればいいんだよ。それでその先どうなろうが俺達の知ったこっちゃない。俺達は【シロツメクサ】に賭けたんだから」
リョーコ「そうね、もう誰も覚えてないかもしれないけど?(笑)でも今の所、賭けただけの価値はあったと思うわ」
シロウ「俺達、生粋のギャンブラーだもんな(笑)世界や人類を天秤にかけるだなんて常軌を逸した発想はメンタルだけで片付けられるもんじゃない。それだけに異端視されるのも仕方ないことだよ」
リョーコ「あら、ソレは心外かも(笑)私達はそこまで愚かじゃないわよ?行き着くとこは破滅しかないギャンブルとは違って、勝つべくして賭けるのはまた違うわ」
シロウ「そうだな。俺達は必ず勝つ、そして歴史に名を残すことも無くだ(笑)」
リョーコ「確かに、でも汚名は残すものじゃないわ(笑)会長にもよろしく言っといて、長生きしてよね♪って」
何やら意味深な二人の会話でしたが。シロツメクサのしろちゃんが実は壮大なテーマの中の【編の一つ】であり、作者が生涯をかけてライフワークとして書き続けたい所がこの【シロツメクサのしろちゃん編】という一番書いてて楽しい部分ということで、めでたしめでたしなのでした♪