第5話 魔・法・覚・醒
結構短めです。
レレイアは黎兎の背中に手を当てつつ応える。
「魔力回路ってのはね、うーん・・・そうね、魔力が血液だとするとそれを体全体に行き渡らせる管みたいなものよ。
人間1人はどんなに魔力が低くても必ず1つは魔法を使えるんだけど、たまーに使えない人とかいるのね。
そういった人は生まれついて魔力を通す管が開いていないの、今レイトはそれと同じ状態にあるの。
それで今からその回路を開くの、わかった?」
「お、おう!いまいちよくわかんねぇけど、つまり血管が詰まってるからそれを取り除くみたいなもんだろ!?」
「う~ん、まぁそんなところね。じゃあ今から開くけどちょっと体に衝撃が来るから耐えてね。」
そう言うやいなや、レレイアの手が輝き黎兎の体を大きな衝撃が突き抜ける。
「グォッ!!!」
黎兎は前につんのめり倒れる。
「ハァッ・・・ハァッ・・・ハァッ・・・。体が痛てぇ、熱い。なんだこりゃぁ・・・。」
「・・・すごい。」
「ほえ~これは~。」
「これがレイト殿の・・・。」
「え?どういうこと・・・?」
「レイト様の溢れる魔力に皆驚愕しているのですよ」
「魔力が、出てるのか・・・?」
そういわれるとこの熱さに混じって今までにない力が体の奥底から湧き上がっているのを感じる。
「はい。この膨大な魔力は大魔導師に匹敵するレベルです。」
「いやーここまでのレベルになるとはね、異界人を少し見くびってたわ。
よしっ!次は魔法ね!さっ、魔法を発現させましょ!」
「魔法・・・、どうすれば使えるんだ?」
「魔法ってのはイメージよ。最初は体の奥から力を放出するイメージを想像するのよ。
それが力になって魔法になる。さぁ、やってみて。」
「わかった。やってみる。」
「オッケー。じゃあ皆、離れて最初だから力の制御ができなくて周りに被害を与えるかもしれないわ」
レレイアの主導によって皆が黎兎から距離を取る。
(力を放出するイメージ・・・体の奥から湧き上がるこの力を放出するイメージ・・・それが力に・・・)
黎兎の周囲にマナが収束し、周囲のマナが光りだす。瞬間黎兎の体が輝きを放つ。
黎兎の体からスパークが発生する。一際強く輝きを放ったその瞬間!
強大な電撃が発生する。電撃は黎兎の体を中心に辺り一帯を焼き焦がす。
黎兎が気づいた時、周囲の草は焼き焦げていた。
「こ、これが・・・俺の魔法・・・。」
水無瀬黎兎異世界にての魔法の覚醒の瞬間だった。
ギル祭のせいで中々書く時間取れませんでした。