第1話 はじまりの黎明
はじめまして 宗像尋耶です。
初めて筆を執らせていただきました。
至らないところもあると思いますがこれからよろしくお願いします。
とりあえずほんの少しですが投稿させていただきました。
これは転生ではなく転移です。
「うぅ・・・ここは一体何処なんだ?」
ひんやりとした空気に目が覚める。
親父と俺の進路について喧嘩して、家を飛び出した後俺と幼馴染2人との木の幹の秘密基地へと走った俺。
嫌な事があると昔はよく駆け込んだが、とある事件をきっかけに近寄らなくなった場所。
先ほどまでは、そこに居たはずなのに。
「うーん、確か・・・そうだ!秘密基地の中に怪しい光があってそれに触れた途端意識を失って・・・」
意識を失った時の状況を思い出して、辺りを見渡した。
・・・天井からの月明かりに照らされ、視界はある。
ここはどうやら石造りの教会?のようだ。
「うわっ!何だコレ!?」
驚くのも仕方ない。
意識を失って見知らぬ場所で目覚めたと思ったら、目の前に8mはあるだろうか巨大な石像が立っているのだから。
「何の石像なんだコレ・・・?うーん、何かメカメカしいな。ロボットなのか?それにしてもロボットの石像ってなんかアンバランスだな。」
この周辺に見るものもなかったので、その巨大な石像に近づこうとした時。
背後の扉が思いっきり開けられた。
「そこに居るのは誰だ!!!」
女の声がした。
驚き、後ろに振り返ろうとした刹那。
俺の体は石畳の床にねじ伏せられていた。
「ちょっ!痛い!!痛い!!痛い!!」
何も理解できずただ喚くことしか出来なかった。
俺の位置から扉まで悠に20mはあった筈なのに、それが一瞬で詰められ動きを封じられている、その事実が理解できなかった。
「貴様、ここで何をして・・・ん?何だこの服見慣れないものだ・・・まさか!?」
体は解放された。
「イッッテー」
体中が悲鳴を上げていた。
「申し訳ない。あなたの事をある事件の犯人かと勘違いしていた。」
そう言って、俺を押さえつけた女が謝ってきた。
その女は鎧を纏っていた。
この時、俺はようやく理解した。ここは俺が住んでいた世界ではないどこか別の・・・異世界だと。
「・・・いや、その事は別にいいですよ。こんなところに一人で居るやつが怪しいのは当然ですから。それよりも俺はここの・・・この場所?の事について知りたいんですが?」
こうゆう時は、焦らずに情報を集めることが大事だ。
「やはりそうか・・・。」
「えっ?何か言いました?」
「いや、何でもない・・・あなたの質問に私が答えてもいいのだがそれよりももっと適任な人がいる。なによりもその人はあなたに会いたがってる。一緒に来てもらえないだろか?」
どうして知りもしない世界で俺に会いたがっている人間が居るかは分からない・・・
だけど、ここでジーっとしているだけじゃどうにもならない。怪しいけど付いて行くしかない。
「・・・わかりました。案内お願いします。」
「ああ!ありがとう・・・」
何も分からないこの世界だが、只一つ分かることがある。
そのありがとうにはとても言葉では言い表せない程の感情が篭っていた。
現在の構想で前半は旅中心ですが、後半はロボ中心にしていきたいと思います