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プロローグ

初投稿です。


ちょっと読みずらいところがあるかと思うので、あとで読みやすく直していきます。

プロットはできてますが、全然書き溜めてないのでゆっくり投稿させていただきます。


あまり長いお話しにはならないと思いますので、お付き合いいただけると幸いです。




 そこは草木が生い茂る森の中、俺はまた一人の人間を刺し、血を啜った。

 俺は犠牲となった者から離れて飛び立つ。振り向きはしない。

 そしてまた、新たな犠牲者を捜す旅にでる。

 これは俺の生き甲斐、前世から続く俺の快楽衝動。


 俺は一度生まれ変わっている。いや、記憶にないだけで一度ではないのかもしれないが、少なくとも俺にはひとつ前の前世の記憶がある。

 前世の俺はなぜ死んだのかは覚えていない。それどころか、自分がどんな名前だったか、死ぬ前の年齢すらも覚えていない。

 だが、俺には間違いなく前世の記憶がある。


 前世の俺はアサシンだった。

 時には依頼を受けて殺すこともあったが、自分の快楽を満たすために殺すほうが多かった。

 殺しこそが生きがい、殺す瞬間こそ生を感じられた。

 快楽のために沢山の人を殺してきた。恨みも買ってきた。俺の死因ももしかしたら恨みにより殺されたのかもしれない。

 ネット上では俺の話題で持ちきりで、ネットに上がった自分の話題を見るのが大好きだった。

 時には何百人の人間が俺を追い回したこともあったが、終ぞ俺を捕まえるものは現れなかった。

 自分で言うのもなんだが、前世の俺は一流のアサシンだった。

 『世界』最強のアサシンは誰かと問われれば、100人が100人俺の名を挙げたことだろう。

 俺に殺せない者はいない。俺を殺せる者はいない。












 MMORPG内での話だけどな!!!!!!!!!!!


 MMORPG『世界』それは俺がプレイし続けた最高のMMORPGだ。その名の通り、世界中のプレイヤーが参加した超大規模MMORPGである。


 このゲームには沢山の特徴がある。

 その一つに膨大な開発費と時間をつぎ込み開発されたAIがある。後に人工知能としてメイドロボットにも活用されたAIは、NPCをプレイヤーと区別が付かないほどのクオリティに昇華していた。

 あまりのクオリティーにより、一緒にパーティを組んだプレイヤーが実はNPCでした。なんてのは『世界』ではよくある笑い話だった。


 また、NPCがプレイヤーに対してクエストを発行することもある。このクエストは開発が作ったクエストではなく、NPCが生活に困ったときに助けを求めて発行するのだ。そう、NPCがゲーム中で生活しているのだ。

 このクエストはNPCとの交流を深めることができ、また出会えることが稀なことから、プレイヤーの間では一期一会のクエスト、一期クエと呼ばれていた。


 そして、『世界』で一番の売りといえば、実際の国ごとに陣営が分かれて戦争を行い、領土を競い合う大規模戦争だ。この戦争の結果はゲーム全体に影響を及ぼし、中にはゲーム内で完全に吸収された国があり。その国のお偉いさんが運営会社に抗議を入れるという事件があったほどだ。


 リアルタイムで行われるバトルは時差を一切考慮せずに行われる上、前述のクエストの影響も相成り徹夜でプレイするユーザが多発して、リアルの世界全体で社会問題にもなったほどだ。


 余談だが、国ごとに陣営が分かれているため、国内メンバーでの協力が肝心で、オフ会なども盛り上がっていたらしい。俺は参加したことないがな。

 べ、別に寂しくなんてないんだからな!


 その『世界』で、国を問わず最強のアサシン(ネトゲの職業)として君臨していたのが俺だ。ただし国内のユーザから評判が良かったかというと、かなり悪かったと言える。

 何せ敵国、自国問わず暗殺して回ってたからな。当然俺以外にも自国のプレイヤーを暗殺しているプレイヤーもいるが、俺は強すぎたため、自国プレイヤーから指名手配を受けていた。大変名誉なことである。


 MMORPGなので当然レベルが存在し、俺は当然カンストだ。『世界』でカンストする時間を勉強に充てれば、司法試験等の難解試験に五つは受かるといわれていたが、24時間365日戦い続けられるMMOエリートにとっては楽なものだ。

 レベルがカンストしているプレイヤーであれば誰もが最強というわけではない。世界中にプレイヤーがいるゲームのため、当然他にもカンストのプレイヤーはいる。


 なぜ俺がその中で最強と言われていたかというと、単純な話だ。プレイヤースキルが群を抜いていた。

 そもそもアサシンは、『世界』の中でもレベル上げが難しい職業として有名だった。隠密性、素早い動き、高い攻撃力を併せ持っていたが、何せ防御力がひどかった。後半になってくると攻撃を一発もらっただけで死ぬなんてこともざらで、大抵のプレイヤーは途中で投げ出して簡単な職業に転職していた。

 その中でカンストまで上げられているプレイヤーは全員が高スキルの持ち主だ。

 だが、俺はその中でもソロプレイのみでカンストまで上げた『世界』中で唯一のプレイヤーである。

 この難易度を簡単に表すと、目隠しと手錠をした状態でSAS○KEを全制覇するようなもとプレイヤーの間で言われていた。


 なぜ俺がそこまでのプレイヤースキルを持っていたのか、それは『世界』をやる前から暗殺者としての修業を行っていたため、俄かアサシン共とはスタートの時点で経験値が違ったからに他ならない。


 修業って何をしてたかって?そうだな、すれ違う人間の急所を意識したり、夜道での人知れず気配を消したり、それはもう生活が暗殺にまみれていた。


 ええそうです。暗殺者なんてただの妄想です。

 日が一日MMO内でPKをし続けて、親から金を無心するう○こ製造機。それが前世の俺だ!!

 まぁ、俺にリアルの記憶なんて全然ないんだけどね。俺のリアルなんてそんなもんだろ。MMOの時の記憶だけでもそれくらいの推測は付く。

 じゃなぜ強かったかって? 知るか!! 

 

 しかし!!

 確かに俺の前世での行いは悪かった。でもこれはいくらなんでも酷くない?


 何が酷いって?

 それは今生の俺のことだよ!

 蚊です。今生の私、蚊です。モスキートです。英語のスペルは……わかりません。



 畜生道にしたってせめて犬にしてくださいよ!!

 犬になって美少女に飼われたい。あわよくばバター。


 まぁ蚊として生まれ変わったものは仕方ない。

 開き直るのが早いところが私の長所だ。


 蚊として生まれたにも関わらず、前世の記憶があることや、人間並みの知能を持っていることに対して疑問もあるが……

 血を啜るって響きがかっこいいから以外と気に入っている。

 むしろ人間より蚊のほうが向いてるかも!


 血に飢えた暗殺者か、かっこいいな。

 リアルに血に飢えられるなんて思わなかった。

 これが前世だったらただの中二病だが、今の私は実際に血に飢えている。

 くぅ~たまらない。


 ここは森の中、私は常に血に飢えた暗殺者

 今日も元気に飛び回ります!




 そのときの私は気が付いていなかった、今生の自分が♀だということに……。



血を吸うのは♀の蚊だけなのでTSです。

産卵期にしか吸わないって部分は異世界という名のチートワードで消滅しました。

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