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悪人達の日常  作者: 安雄
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ヴォルタ村③

ずいぶん久しぶり(半年ぶり)に投稿。

色々と思うところがあってまた書き始めることに。


「さて…。これからどうするかな。現状迷宮内の戦力を増やすか俺自身魔術の研究やらをするしかないんだが…。」


昨日の夕食になっても、ナゴへアンデッドの活用やポロローズへの偵察に行きたいことなどを話しており、ナゴもナゴでそれに値するリスクについてをスカムへ説明していた。


「まぁ、なんだ?俺のコウモリどもの視界情報をお前らにも見せてやれればいいんだがな。」


「フレーダーのことスか?コウモリどもなんて突き放した言い方良くないッスよ?」


「ん?ああ…。違ぇよ。フレーダー以外にも名前を新たに2匹付けたんだよ。こっちのアホ毛が付いてるのがフォズ。

こっちの牙が欠けてる奴はリーだ。」


サップが見せてきた2匹の蝙蝠は、フレーダーと同様に体毛が白く目が青くなっていた。それぞれの特徴もサップが話した通りの姿となっていた。


「フレーダーばかりに働かせるのもどうかと思ってな。それとこいつがもしも死んだら悲しくなるしな。フォズとリーが死んでいいって言ってる訳では無いが。」


「なるほどねー。最近フレ君が気持ち小さいように感じてたけど、そういう理由だったのか。

それならいい案があるよー。まぁ用意してもらいたいものはあるけど…。それであれば視界の共有はできるはずだ。」


そうしてナゴが提示したのはスカム達が結んでいる契約に応じて、限定的ながらも別の媒体に情報共有が可能であるといったものだった。

用意するものは鏡のような反射するものか、もしくは広めの水溜まり。水溜まりの場合だと映像がブレる可能性もあるので水溜まりを用意した上で凍らせるのが良いとのこと。


「水溜まり…?ナゴ、得意分野じゃないのか?穴を掘るからお前の力で何とかならないのか?」


「…言われてみればそうだね?僕としたところがうっかりうっかり。じゃあゴブリン達に穴を掘らして…凍らせようかな。」


数十分後には手配したゴブリンによって作戦会議所兼食事スペースの近くに広めの穴が出来上がっていた。

その後にナゴの手によって穴いっぱいにまで水が張られる。


「これで大体の用意はできたね。後は…これを凍らせよう。

水よ…水よ…凝固し…固まれ

『フリーズオン』」


ナゴが魔術を詠唱するとものの数分で水たまりが凍っていく。ナゴ曰く氷魔術は簡単に見えてなかなか難しいようで、

射出したりする分には簡単なのだが、水を凍らせるなどの形として残しておくには、魔力を持っていかれるらしい。


「…ふぅ。よし、後はサップ君。この氷に触れて、フォズ君もしくはリー君との視覚共有してくれ…。」


「待ってな。まずはフォズとだ。2匹同時は頭が混乱してくんだ。だからヴォルタ村の偵察に向かわせたフォズの方だ。」


言われた通りにサップがフォズと視覚共有を行うと、森の木の頂上あたりの高度を飛んでいるであろうフォズの視界が氷の水溜まりに映る。


「なるほどな。画質は…アナログテレビくらいか…。なかなかいいかもな。」


「わぁぁぁぁ!すごいッス!ナゴさんさすがッス!」


「まごたんお手の物ねー。魔王様からも魔力操作についてはかなり褒められていたものねぇ。」


「ぐ…ぅぅ…。はぁ…ほんとにさぁ力が衰えたなぁ。昔はこれくらい片手間…なんなら同時に何個もやってたのに…。相当きついな…。ラベルちゃんの魔力ブーストして一日分はとんだな…。これまた感謝だ。」


一同が話している間にもフォズは移動し続け、以前スカム達が拠点としていた洞窟の近くに到達していた。

洞窟は案の定騎士団の手が及んでおり、念の為待機させていたゴブリンやコボルト達は死体の山に変わっていた。

自爆魔法を覚えたゴブリンも置いていたが、さして効力はなかったようで洞窟の近くの草が多少焦げているのみだった。

洞窟…といってもスカム達がいた時と違い木の骨組みがしっかりされており森の中の作業拠点に改良されていた。

常に3分隊程が待機しているようであった。


「うーん、僕がまたドレインしまくってもいいけど。映像を見た限りでも一般騎士でもそれなりの強さっぽいねぇ。

今思えばタムニエルくんもなかなか動きは良かったかもなぁ…。」


「こいつらは…第1師団のやつだな。まぁ全員顔を覚えてるわけでもないが…。でもたまに顔を見せる顎髭が生えたむさい野郎は、あそこの拠点を任されてるっぽいな。名前は知らねえが、顔は見た覚えがある。小隊長って言ったところか。」


サップが元王国騎士の所属だったことを思い出しながら情報を話していく。

しばらく拠点の様子を眺めていたが、近くの索敵や資材運搬が主なようだが、時折ヴォルタ村の方から伝令と思われる騎士が来ており、万が一スカム達が攻め込んだとしてもすぐに分かるようになっていた。


サップは次にヴォルタ村の偵察をフォズに命じる。

ヴォルタ村の方に飛んでいってもらうが、周りの木々もそれなりに伐採されているようで、ヴォルタ村に到着しても少し遠くからの観察となった。


ヴォルタ村は以前の淫靡な活気はなりを潜めて、村で1番大きい娼館は襲撃の損害をだいぶ修理と補強をして、王国騎士団の紋章旗を掲げていた。確証は得ないが第1師団の拠点とみていいだろう。周りの家々も修理及び補強されており、それぞれ騎士の待機所や食堂となっており、宿屋があった場所は建て増しされて宿舎となっているようだった。

広めに作られた訓練場や資材置き場なども見えていた。


「まぁ、見た感じ本隊は来てなさそうだな。まぁ時期が時期だからかもしれないが。」


「サップ?どういうことだ?」


「あー。帝国との国境に山があるんだが…。この時期そこから大量の魔物が発生するんだよ。だから本隊はその魔物の駆除に忙しいわけだ。それに加えて今こそ終戦こそしちゃいるが4年前までは帝国と戦争してたんだ。まぁ…兵力はお互いに国境においてるわな。」


「人間は戦争が好きだねー。僕らを500年前に執拗に攻撃しといて…。今度は人間同士でどんちゃかやってるのか…。どこの世界も変わらんね。」


「まぁ、本隊が来てないのなら村にいる責任者?を探りたいところだな。」


そうしてフォズの目を通してしばらく観察していた。

途中でマリーとオットーは動く映像が無くなったことにより飽きてしまい、それぞれの作業へと戻って行った。

時折フォズに命じて、多少位置は変えていたが、それでも数時間は映像を見ていた。視覚共有は魔力をそれほど消費しないとはいえ、元々そんなに魔術タイプではないサップは疲れ始めていたが、ナゴが捕虜から搾り取った魔石によって魔力を回復して映像を眺めていた。


「ん?待て待て待て。今ヤバいやつがいたぞ。」


「どうした?」


「あいつ第五師団長のマタロー・アラウィだ。なんでこんなところに…?」


「というか前にサップ君が話してた情報によると、第5って自然保護が主な仕事でしょ?まぁ、少なからず森林伐採してるみたいだしその関係できたのかな?それにしてもトップが来るとは思わないけど。」


「強いのか…?見た感じ気弱そうな中年だが。そこまでごつい訳でも無いし。」


映像に映るのは、今しがた騎士団の拠点(仮)から出てきた眼鏡をかけて、口ひげを生やした40代前半くらいの男だった。

皮の鎧をつけており騎士というよりかは冒険者と言われたほうがしっくりくるような見た目だ。


「あー、そうだな。あいつは…それなりの地位に登りつめただけあって、なかなか強いらしい。だが師団長として有名なのがあいつのスキルにある。」


サップが説明しようとすると、映像の中で一瞬周囲が暗くなる。そうしてヴォルタ村の訓練場に緑色の小ぶりな翼竜と

緑より大きい青い翼竜が着地していた。


「「…は?」」


スカムとナゴが目を丸くしていると、マタローは手を振って指示?を出しており、翼竜はそれぞれポロローズの方角と王都の方へと飛んで行った。

その他にも森の中から狼サップの2倍はあるであろう銀色の狼と身体に電気を纏った鳥が出てくる。そうしてその二匹はマタローと共に近くの小屋へと入っていった。


「え?なにあれ?テイマー?」


「ていまー?ああ…魔物を従えるって意味か?まぁ、そんな感じのスキルみたいだ。詳細は分からんが公表しているのは魔物を制御下においてるってことだ。ちなみにスカム。

あの翼竜はAランク、狼はA2、鳥に至ってはSランクだ。」


「あいつだっていつまでもいるわけじゃないだろ。あいつは第5、周りは第1師団。なら仲違いや認識のズレがあってもおかしくはない。そのうち帰るだろ。また数日後様子を見た方がいいな。」


「…いやぁ、最近人間ってこんなもんかって思ってたけど、やっぱり上には上がいるんだねぇ。こないだ戦ったのは腑抜けた騎士だったわけだねぇ…。」


しばらく映像を見ていたが、第1師団の騎士たちが作業をしていることしか分からず、フォズに命じてポロローズまでの街道の情報も探ることにする。

そうして街道沿いにフォズに偵察してもらうが、以前サップが始末されたように第1師団の数分隊が散らばって行動しており、3名ずつの班に別れて周囲を索敵及び警備をしているようだった。


「ふむ。こんなもんか。よしフォズはもう帰らせてもいいぞ。次はリーの方を見せてくれ。魔力は大丈夫そうか?」


「いや…きつい。また明日にしね?」


「僕も最初の準備で魔力を持ってかれたのがあるからねー。氷が溶けるのもあるがそれは明日またかけ直せばいいから、明日にした方がいいねー。魔力の備蓄も明日までに何とかしておくよ。」


さして急ぐことでもないので、万全を期す為にポロローズの調査は明日に回すことにした。

「さてとー。明日の準備をしないとなー。ということでラベルちゃん今日もよろしくねー♪

バンバン絞るよー♪」


「ひぃ……!」


といった感じに魔力を集めてます。

サップは本当に便利なキャラ。書いててほんとに思う。

あんまりオットーを活躍させられてないから、そろそろ活躍させたいのもある。

ナゴとラベルちゃんみたいにキャラごとに日常パート書くのもいいかもなー。

日常パートをやるにしても非人道的なことをやるのは

ナゴ=マリー>スカム

オットーとかサップは和気藹々?となるかも。

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