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悪人達の日常  作者: 安雄
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町への偵察③

一応、日常の話かな?

スカムとナゴが別のキャラみたくなってるけど、あとスランプです。

流石に上手くはいかないものだな…。


あれから、裏通りに行って地図を売ってくれる(バカ)を探してみたものの誰も売ろうとはしなかった。当初、割高でも売ろうとした人間はいたらしいが警備隊員に連れてかれて以来帰ってこなかったらしい。

顔を隠して出来るだけ足がつかないように務めたが万一のことがあった場合、今後偵察に支障をきたすかもしれんので、情報提供者を何人か(ころ)した。あとレベル上がった。


「ナゴと合流するか…。特に登録以外にすることはないだろうからギルドにいるだろ多分。」


実際のところ、先程からスカムは冒険者ギルドの方へと歩を進めていた。


「ん?あれは…。」


もうすぐギルドの前に差し掛かるところで、ナゴがギルドの前にいた。そして、スカムの視線とナゴの視線が重なるとナゴはスカムに目で合図を送った。


「面倒事かよ。仕方ねえな…。」


ナゴは申し訳そうな顔をしながらスカムのもとへ近づいていき、スカムも何とか表情を取り繕い仲の良い兄弟の演技(ちゃばん)をする。


「おー、フィン。どうだったかな?その種はさ?」


従兄(にい)さん、一応ある程度は揃えられたよ。他にも欲しいものはあったけど何だか商人のおじさんの事情があって売ってくれなかったものもあったよ。」


「そうか、それは大変だったな。」


内心、くだらないと思いつつスカムとナゴは他愛のない話を続ける。そうしているうちに年若い警備隊員を二人引き連れた初老の隊員がギルドから出てきた。


「まず、聞くが君らは誰だ?」


「ヴォルタ村のフィン・クォーツです。こちらは従兄のドム。」


「違う。本当の名だ。」


その言葉を受けて、かなり動揺するスカム。幾らクォーツ姓が多いからと適当に作った名で誤魔化せる筈などなかった。そんなもの調べてみれば分かってしまうのだ。スカムが言葉を言い淀んでいると、また初老の隊員は口を開いた。


「やはり…蔑んだ名前か。」


その言葉を聞き、耳を疑うスカム。どうやらバレていたわけではないが、何やら様子がおかしい。ナゴは横で困ったような顔をしているが、目は完全に笑っている。心の底では大爆笑しているだろう。


スカムもといフィンを手で制すると、ナゴは従兄弟?のかわりに話しだした。


「すいませんね。どうもフィンは昔から年配の男性が苦手で…。」


「俺はまだ43なんだが。」


「ちょっと従兄弟は開拓されましてね。そこは分かってください。

ともかく、本当の名前は明かせませんが、僕の名前がドム、従弟(おとうと)の名前がフィンで何となく察して頂けると嬉しいですね。」


「了解。全く、早くあの村は国の矛を受けるべきだと思うんだがな。まぁ、今日のところはお堅い事情聴取は抜きだ。どうもロー…じゃなかった、警備隊長やらはさっきお前さんは会ったと思うがギルド通りの警備責任者や副ギルド長の予定を考慮した結果、一週間以降になる。重要参考人とはいえ、そこまで待ってもらう訳にもいかんし何より今こうしている間にも事態は動いているかもしれん。

そんで俺が代わりに事情聴取をしておこうって腹なんだが…大丈夫か?」


ナゴとスカムは黙って頷く。それを確認した男は二人をギルドの中へと案内する。そしてそのまま奥の部屋へある程度の事情を窺うために通す。


「まず、お前ら二人が件のスライムに会ったとき、奴はどこにいた?森の中から出てきたのか?それとも道の真ん中にいたのか?」


「…いや、森の中からとは言えませんが街道側の草木でモゾモゾしてるのを発見して、向こうも僕らに気づいたのか襲いかかってきましたね。ただ、何か別のことをしていたのか僕らへの攻撃行動はそこまで徹底したものではありませんでした。」


スカムは横でナゴの言葉を聞き、どういう事情にするかを何となく察知する。恐らくナゴは道中、自分達が始末した騎士もろとも無属性スライムのせいにして事を済ますつもりなのだろう、と。


「無属性魔法以外は何か使ったのか?例えば…スライムに効果的な火や風の類いは?」


「僕自身使うことの出来るのは無と水ですし、何よりフィンが火の矢を放ったところ…。」


「ものともしなかったってか。なるほどな、今のところ有効な手は無属性魔法のみか…。あと物理的な攻撃はどうだった?」


「いや…分からないですね。」


「ふむ。死んだ冒険者から察するに物理を行うのは無理そうだな。動くものに反応するのかもしれないな。あいつらにボコられた君に反応しなかったことから考えるに。」


それからも色々とスライムに関することは、ナゴが率先して話し、時折スカムも怪しまれないように話した。スライムだけではなく、他の事柄も聞かれたものの特に検討がないとだけ答えた。


「あー事情聴取はこれで終いだ。ご苦労だったな。本来だったらじっくり話をしたいところだが、最近事件続きでな。何日か滞在するように言われたかもしれんがその話は忘れてくれ、ギルド側の事情だからな。お前たちには何の関係もない。一般市民を町に引き留め続ける訳にもならん。」


どこかしら言葉に刺を感じる。どうやらギルドと警備隊、仲良さそうに見えても何かしら確執はあるみたいだ。ギルドと町の組織で確執があるということは騎士団並びに教会関係者とのいざこざも多祥なりともあるだろう。


今後、町を襲うときにそれらの溝を知っておけば有利に事が運べるかもしれないと考えたものの、表面上は上手くいってる為、スカム達が調査したところで大した結果は恐らく出ない。


「ヴォルタ村まで送っていこう。せめてもの詫びとしてな。」


「いや、悪いですよ。歩いて帰りますので…。」


「若いもんがそう気にするな。最近、ここらも物騒になってきて一月の間に警備隊の人間が10人死んでる上、騎士も数人死んでる。」


確実に俺らがやった影響が出ていると痛感するスカム。やめる気は全くないがここまで警戒されているとしばらくはやめた方がいいかもしれない。


そうして有無を言わせずに男は馬車を用意させ、なし崩し的にスカムとナゴは乗り込む。男は馬車には乗らずに部下らしき若い隊員が3人同乗する。


一人は御者。もう二人は護衛といった感じだ。


「どうする?」


「とりあえずヴォルタ村まで行こうか。そこで幾らでも対策を考えよう。流石にどこかに出かける度に人を殺すためにはいかない。僕としては魔力供給の素材(にんげん)がもっと欲しいところだけどね。」


ナゴが言ってる人殺しを既にスカムは町で行っているのだが…。そこらの事情は説明せず、スカム達はひとまずヴォルタ村まで行くこととした。

こないだ言ってた身長の話だけど、ここに明記しておきたいと思います。

****

スカム…162㎝

サップ…(人型)184㎝

(狼)231㎝

オットー…145㎝

マリー…252㎝

ナゴ…178㎝

***


こうして並べてみるとマリーが化け物過ぎる…。

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