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悪人達の日常  作者: 安雄
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復讐の始まり

シリアスって程シリアスじゃないかも?ただし、やってることは外道かもしれないけど…



俺は最も信頼していた子分に裏切られ…友に裏切られて、怪しげな儀式で魂の浄化?をする為、魂が二分されてしまった。なにかの力が働いたのかは不明だが、本来記憶を失くすはずが俺は記憶を保持した上ステータスもほぼ変わることはなく儀式がおわった後に上手いことを言って抜け出してきた。

そして案内役だという男を殺した。…元々、この世界の人間など死んでも構わなかったし、元の世界でも他人になど興味が湧くことが出来なかった…。だから、俺は俺を裏切ったあいつらに復讐してやることにした…。


「まぁ、取り敢えず…この死体の処理をどうするか…。あの女の家で読んだ本に死霊術が書いてあったな。」


ふむ…あれ以外にも大量に読んだからな…なかなか思い出せん…。確か…?


『忠実なる世界の下僕を今また甦らせたまえ…いや?狂乱の戦士へと転生させたまえ~だったか?』


…動かんな?ちっ!記憶もアテにならんとはあの老害と女、儀式に失敗したんじゃねえのか?


「あ゛ー!苛つく!!動け糞が!」


ゲシッ!ドカッ!


俺はそのまま何回も使えない肉塊を蹴りつけていた。このままでは埒が明かないし移動することにした。


「取り敢えず…北の方に向かうか…。」



~~~~~~~~~~~~~~

~大体30分後くらい~


「ぁ…セロ…」


「何だ?…嘘だろ!こいつは!?」


遅れて術が発動し、ある男に襲い掛かっていた……。だけど、呆気なく瞬殺されてしまうのだが…。





「おい。この教会の敷地広すぎだろ!?これだから宗教は…。」


予想以上に広く、しかも所々に、堀や石垣、柵…見張り台、…守備施設も豊富だ。多分、何処かの国々が攻めてきても防衛出来るだろう。


タッタッタ!…ダッダ!


ん?誰か、一本向こうの道で走ってるな…?足音からして二人か?なんだか追われている奴と追っている奴のようだが…。


「ハァハァ!あいつ執念深すぎだろ!?何処までついてくんだよ!?」


…!?あの声は明人!はん!早くもチャンスが廻ってくるなんてラッキーだな。どうやらあの変な天パ頭の奴に追われているようだな。…お?あの建物に入ったか。遅れて奴も入っていった。何やら不穏な空気だが…様子を見ることにしよう…。この脇にある物置小屋で窺っていることにするか…。


~~5分後~~


GYAAAAAAAA!!!

GAOOOOOOOO!!!


外が騒がしくなってきたから隙間から覗いたら…なんだかドラゴン?やら鬼っぽいのが鎮座していた。今、出ていったら俺がヤバイな…。もう少し様子を見よう…。


~~15分後~~


バキッ!ボキボキ!


「ぅ……!ぁぁ…。」


「明人!?」


どうやら…何か中であったようだな。いい気味だな(笑)だが死んで貰っても困るな…。頃合いをみてここからでるか…。


ガチャーン!



あ、あの野郎は騎士団長じゃねえか!?いつ入ったんだ…。って考えればすぐわかる…大方、隠し通路だろうな。見た限り、あの団長が外の敵と闘っている間に他の騎士が…あいつを運ぶって算段か。…甘いな。


「奴は、何か詠唱しはじめた…。抜け出すなら今だな。さて?あの裏切り者とその他モブでも殺しに行くか♪」


まだそう遠くにはいっていないだろう。なんせ怪我人がいるんだしな♪




いた…。騎士は三人か。明人を背負っているのが一人、周りを警戒しているのが一人、そして前で先行して敵を蹴散らしているのが一人か…。これなら簡単に殺れそうだな♪


「焔よ…その身を火種とし…拡散したまえ!

『ファイア・スプラッシュ』」


詠唱中は火の玉だったのだが、終わると瞬く間に何百もの欠片になり、周囲に飛び散った。大半は騎士達の進行方向へと…。


そこからは、もう悪夢のような光景だった。案の定、周囲に張り巡らされた木が炎上し…警戒していた騎士が一人、木の下敷きとなった。先行していた騎士と明人達が倒れた木によって分断されてしまった…。


「これで、呆気なく終わりだ。明人!」


彼は、先程殺害に使用した包丁を取り出し…気付かれないようにゆっくり近付こうとした…。だが……


「おい!てめぇやっと見つけたぜ!今度は林を大炎上させるとはな。だが、もうここで終いだ…。このヨース・キューソーが来たからには…おい!?今更逃げようったって無駄だ!」


糞が!こんなところでくたばってたまるか!?俺は、あいつらに復讐するまで死ぬわけには行かないんだ!

幸いにも林の大炎上のおかげで後ろから来た奴の間に木が倒れ込んで分断してくれた。

取り敢えず、今のうちにさっきの建物に逃げ込もう!あのエセ関西弁が居ないことを願おう…。


ガチャ!…カチッ!


「はあ…はあ!何処か抜け道があるはずだ!」


「おい!?扉しまってんじゃねえか!?しかも…これ外側に開くタイプだ!?…強引に蹴るしかねーな?おい♪自分から出てきたら楽に即死させてやるよ♪」


もう…打つ手、なしなのか…?抜け道が見つからないとなると…


「おい…こっちだ。抜け道は便所の中にある。ちょっと臭うが、早く行った方がいいぜ?」


とうとう幻聴まで、聞こえてきやがった…。だが試す価値はあるか…。よし!


ガチャ!


臭!?ちゃんと掃除してんのか?抜け道は…「便器の後ろだ。」…確かにあった。だが、なんか茶色なモノがこびりついている…尋常じゃないほど…


「入るしかねえか…(泣)」

俺は何度も吐き気をこらえながら、抜け道を通って脱出した。



~~7分後~~


ガッシャーン!…ガタッ!


「…如何に教会の施設の堅牢性が分かる一時だったぜ…(泣)それよりいねぇな?」


見たところ焦って歩き回った後もないし、…完璧抜け道だろ♪馬鹿すぎるな…。俺は教会に所属してるからこういった抜け道もある程度は把握してるんだよ♪…だから、俺の推測じゃ、一番近い奴を使ったに決まってる!そこは何処かというと…入り口脇のゴミ箱だ♪一定以上の魔力で開くって仕組みだ♪…お?最近使われた痕跡があるし…決定だ。仮に遠くのヤツでも~出る場所は一緒だから、あいつはもう終わったも同然だ。案外楽勝だったな♪あいつも、逃げ込んだ建物が抜け道が2個しかないのとはな~運が悪いな(笑)


「この抜け道を抜けた時、あいつの死刑が執行される!」





「なんとか撒いたか…。で?てめえはなにもんだ。」


俺は、幻聴かと思っていたが実の所は変な天パの奴が助言?してたようだった。


「俺は…サップ・ライアー、つーても、もう死んでるけどな♪」



死んでる…だと?確かに若干姿が透けているし、気配も良く研ぎ澄まさないと感じられない程だ。


「それで?俺にとり憑く予定でもたててるのか?」


「話せば長いんだが…聞いてくれるか?」


「簡潔にな。」



(中略)



「…というわけで俺の家はとり潰しになってしまったんだ。そして、俺は家族同然だった親友を殺され…ミントを殺そうとしたんだが…呆気なく別の奴に殺されちまった訳だ…。」


「長い。そして結論を言え。」


「ぶっちゃけると、お前の復讐手伝うぜ♪ということだ。」


「…いいだろう。俺は人間が嫌いだが、お前は…悪霊だから、そこそこ信用出来るだろう。」


…滑稽だな。元々、人間不信だったのに親友に裏切られ…そして行き着いたのが悪霊と手を組むなんてな。人間は信用出来ないけど、人間じゃないなら大丈夫。我ながら笑える結末だ…。


「そうと決まったら、俺の憑依する体を見つけないとな♪少しなら相手に干渉出来るが…やっぱり体がないと、かなり不便だからな。」


「それより早くここから出よう。俺はここの地理を知らないから道案内は頼んだぞ。」


こいつの体探しも重要だが…やっぱり早くここから脱出しないと面倒なことになりそうだ…。


「…そうだな。仕方ねえ。俺も見つかって除霊はされたくねえからな。確か…後、6時間もしたら…馬車が発車するから今のうちにこっそり乗り込んでおくか?」


「それがいいな。案内してくれ。」


そして、俺らは馬車に乗り込むと大きな廿楽の中へと潜り込んだ…。


~~~6時間後~~~


「もう!遅刻ギリギリですよ!ミント!それにニーバス!」


「「ごめんなさい(♪)ヒイロ(さん)!」」


はぁ…。よりによってこいつらか…少しヤバイな。このままバレずに行けるかどうか…疑問だな。

あんまり今回の話では外道っぷりは発揮されなかったけど…次あたりは頑張っていこうと思います。

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