学園編 ~死に掛けた~
大幅修正
今日は召喚士科の生徒が生涯始めての召喚獣・・『魂の片割れ』を呼び出す日である。
私は淵という契約者かつ最愛の妻がいるので出れないのである。(もし出たら一週間は淵の言いなりである)今日も妻は内でお休み中である。寝てる妻も可愛いと思うのはノロケだろうか。
そんなことをつらつら初々しい召喚士たちを見ながら考えていたら、「おお、そこにいるのは落ちこぼれのドブネズミではないか」と、後ろから不快な声が聞こえてきた。
反応するのも億劫だが、反応しないと面倒なことになるので一応振り向く
思ったとおりS級召喚師クレベール=ホン=クレルとその取り巻きがいた。
取り巻きは今日は6人くらいのようだ
「何のようですか、S級召喚師見習いどの」
こそこそと取り巻きが陰口をわざとこちらに聞こえるように話しているのが聞こえた。
ケタケタ笑って何が楽しいのか分からないが、いつものことなので放置する。
クレベールの方はというと、ニタニタとこちらを見下していることを隠しもせずにいた。
「そこのドブネズミ、道を明けぬか」
そうだそうだと取り巻きもいう。
「あなたが偉いというわけでもないでしょう?・・・ここは学園。親の身分は関係ないですし、S級の称号を持っているからと言って、他人に命令するのは控えろと錬先生に注意されたはずでしょう?この前厳重注意の罰が与えられたばかりのはずですが?」
言っても無駄だとは思ったがそう言っておく。聞いている途中でクレベールが青筋を立て、取り巻きから剣呑な雰囲気がでてきたが、無視して最後まで言い切る。・・・あっ、プッツンした。
「「無礼者が!!!!」」
と取り巻きがそういうが早いか、取り巻きによって下級の召喚獣が何体か召喚され、こちらへ向かってくる。
クレベールのほうは青筋を立てたまま、詠唱をしている。ちょっとやりすぎたようだ。
まず狼型の下級召喚獣が突っ込んできたので、ひらりとかわして、一体めを壁にぶつけ、2体目をつかんで残りの狼型の召喚獣に体のひねりを利用してぶつける。しゅうしゅうといって消え始めたので、たぶん気絶したのだろう。殺してはいないはず。いくら下級で知能が低いとはいえ、無用の殺生は避けたいのだ。
次に鳥型の火、土、雷、風の召喚獣(召喚された場所から動いていない)から火球、石つぶて、雷玉、かまいたちが飛んできたので、その場から動かず、リフレクトで全部打ち返す。取り巻きの魔力はたぶん召喚でかなり消耗していると判断し、クレベールの方へ視線を移す。
下に現れている魔法陣からして火雷混合中級魔術『招火雷』と判断。リフレクトで跳ね返すと被害が大きくなるし、こんなところで『闇の重力弾』を使うわけにもいかないので、ああまた治癒棟行きかと思いながらあえて受けることにする。
『招火雷っ!』
ものを焦がす雷が落ちてきたので『身体強化』を発動して耐える。
自分の肉が焼けるにおいがし、全身に焼けど(中度)をおったところで、魔術が終わった。前のめりにたおれ、床に顔をぶつけてしまう。全身の神経がいかれたようで、上手く体を動かせなかったのが原因だ。
痛みとかに耐えていると
「ドブネズミの分際で逆らうからこうなるのだ」と言う声が聞こえると、頭を蹴り上げられ、体が宙に浮いたところで『土槍』によって生えたやりに全身を貫かれた。・・・まずい・・・と思い体を激痛を無視してひねって致命傷を避ける。それで満足したらしくつばを私に吐きかけて、満足そうに去っていった。
10分ほどそのままでいただろうか。意識が飛んでいたため気づけなかったが、かすれた視界に仲間たちが血相を変えてかけてくるのが見えたところで、私は意識を失った
大幅改稿。話し違う。力量少しあがりました