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居酒屋で二人のひと時

作者: 夜空タテハ
掲載日:2026/04/04

「生きる意味が欲しいんだよね、私は」

「……どうした?」

 スミカは、ビールのジョッキを傾けながら私を見つめる。私は緑茶ハイの入ったグラスを見ながら、口を開く。

「なんかさ、なんの意味もなくダラダラ生きてるような気がして、なにも成せないまま人生が終わるのかな、って怖くなる時ない?」

「んー……別に人生でなにか残したいとは思わないかな」

「えっ、なんか……なにか残せないと人間としてダメだなって思わない?」

「なにそれ、思わないよ。だいたい、なにか残すってなにを残すの?」

「えっと、例えば子供とか……なにかの記録に残ることとか? なにか作品……?」

 自分で言ってて、なんだかふわふわしすぎてるなと思った。

「そんな曖昧なイメージじゃ、なにもできないと思うよ」

 スミカの指摘はもっともだ。私はがくりと肩を落とす。

「そうなんだよね……。ただ、なにかをしなくちゃみたいな願望だけがあって、自分がなにをしたいのかはわからないの」

「そんな願望、抱えてたら苦しくない? 捨てちゃえば?」

 スミカはそう言って、ポリポリとおつまみのきゅうりを齧る。

「簡単に捨てられたら苦労しないよー。でも、まあ、捨てる方がいいんだろうねぇ」

 私は頷いて、テーブルの上にあるポテトに手を伸ばした。

「生きてくことに意味なんてないと思ってるよ、私は」

「……そういう考え方の方が、人生って楽なのかなぁ」

「でも、色々と考えすぎなくらい考えてるカリナが、好きだよ私は。だから、カリナはそのままでいいんじゃないかな」

「……ありがと」

 私はそう答えて、グラスに残っていた緑茶ハイを飲み干した。


〈了〉

最近ちょっとキャラクターの名前を考えるのが苦しくなってきました。

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