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少女は大宇宙で虹と歌う  作者: 羽生ルイ
第2部5章『真実は影と共に眠る』オラクルXVIII-謀略の要塞
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インターミッション『DBパージ』オラクルXVIII-記片の要塞

 オラクルXVIII、最上部に存在する統括局局長専用オフィス。照明の落とされた部屋を照らすのは、窓から差し込む星明かりのみ。


『本日の活動記録保護方針を指定してください』

「今日の記録は……深層データを含めて全保存できるかしら?あの子達のことだから、ちゃんと残しておきたいの」

『記憶容量検証……警告:保存領域に十分な空き領域がありません』

「あら、もう?じゃあストレージの拡張を……」

『DBMSの管理可能上限に到達済み。拡張を行うとシステム全体のパフォーマンスが大幅に低下します』

「そうだったわね。じゃあ、仕方ないわ。記録の圧縮処理で対処なさい」

『指示、了解。圧縮範囲と圧縮率を指定してください』

「前回の圧縮箇所から、さらに100年分。概略だけを残して、情報のディテールは削除してかまいません。それでどの程度圧縮できるかしら?」

『指示、了解。記憶容量検証……今回の全保存に対応可能』

「ということは、次に全保存をお願いしたときは……」

『再度の圧縮処理が必要です』

「はぁ。このシステムも……もう、限界かしら」

『回答できません』

「いいわよ、あなたに聞いたわけではありませんから。では削除と圧縮の処理、今日の分の全保存を実施して」

『指示、了解。……完了しました。他にご用はありますか』

「直近の公務予定はどうなっていますか?」

『17日後に支部長会議、19日後に3惑星連合商工会会頭との面談予定があります』

「ありがとう。じゃあ予定より随分と早いけど……今回はもう眠っても良いかしら」

『問題ありません』

「そう。じゃあ、お願いしますね、セバスチャン」

『了解しました。さようなら、お館様。DBパージ開始』


 豪華な椅子に腰掛けた小さな人影に向かい、傍らに立っていた人影が腕を振り下ろした。何かが潰れる鈍い音と共に、部屋には沈黙が訪れた――

不穏な空気を醸し出しつつ、物語の舞台は惑星クレリスへ移ります

次章「英雄への道」ではWeb小説で人気の「VRMMO」ならぬ「ARMMO」RPG仕立てのお話しとなります!


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