〜17〜同席
朝食の後片付けを終え、四人は談話室へ集まった。一つのテーブルを四つの椅子が囲むように配置されている。そこに各々が座り、談笑をしていたところ、ふと思う。
(これから、ここで何して過ごせばいいんだろ)
思えばこれからの事をあまり聞いていなかった。思い立ったが吉の精神で聞いてみる事にした。
「はい!いくつか質問していい?」
「どうぞ」
コンが答え、スイとシロもこちらを向く。
「しばらくってどれくらい?」
「うーん、一年くらい?」
「いちねん!?」
まさかの一年との答えが返ってきた。マオは目を見開き、口をあんぐりと開ける。
(一年もここで暮らせるかな…)
心配になってくるが、次の質問へ移行する。
「遊びに出掛けることくらいはしても大丈夫だよね?」
「大丈夫じゃないよ。一人で出掛けたら速攻捕まるだろうね」
「速攻!?」
そこまで自分が狙われているとは。一体何があったら一般人がそこまで狙われる事になるのだ。
(顔か!?そんなに顔って見られるんか!?)
「あ、でもちょっと遊びに行きたいな〜ってなったら言ってね。変装してもらって、プラス俺らが全力で守るから」
「…ありがとう」
「いーえ」
コンがナチュラルイケメン発言をかましてくるが、言っている事はかなりやばい。外に出たくはある。あるが、先程の発言で外に出るハードルが高くなってしまった。
(というか変装…そんな危険か…)
驚きの答え二連発を喰らったところで、次の質問をする。
「孤児院の人たちに何も説明してないんだけど、会って話してもいい?」
「いいけど、俺も同席することになるよ。だいじょぶ?」
マオは困惑した目でコンを見る。
(どうせき。家族の会話に、同席…)
これまでの会話で自分が今いかに危険な状況かは分かったつもりだが、そんなずぅっといっしょにいて守るよ!的な感じだとは思ってはいなかった。考えが足りなかった。
(まあいっか、変な会話するわけでもないし)
「全然大丈夫。逆に、よろしくお願いします」
「はーい」
ある程度質問が終わったところで、黙っていたシロが口を開く。
「あの、私も一緒に行っていい?」
「シロも?」
シロが伺うような目でマオを見る。
「うん。コンと二人で行かせるとか不安すぎるから」
「たしかに!!」
マオはぱっとコンを見、シロに視線を戻し頷く。
「言われてるなぁ、コン」
「俺そんな信用無いか…」
コンはしょんぼりした様子だが、女子組は知らんぷりだ。そしてシロも同行することが決定する。
「シロちゃんがいくならおれも行く〜」
「だめ、くんな」
シロが即座に否定する。が、スイが何かを耳に囁くとシロは途端におとなしくなった。顔を真っ赤にして。
「え!何!?何言ったの!?」
「ん〜ひ、み、つ」
スイが悪戯っぽく笑み、シロはスイを顔を真っ赤にしながら睨む。
そんなこんなで、四人で孤児院へ行くことが決定した。




