きみ何処や
現代短歌なので、小難しいことは抜きにして。
感じたままを詠んでみました。
お気楽に味わってみてください。
春が来て恋心も動き出す
きみ何処やと鳥もさえずり
温かくなると、裏庭の木々もなんだかそわそわしてくるような気がします。花をつける支度、たくさんの青葉を茂らせようと、心構えしているような。
そんな枝の間を、小鳥が飛び交うようになりました。
冬場でもカラスやハトやモズはやってきますが、それとは違った美声自慢の小鳥がやって来るのが春先。仲間を探しているのか、しきりに呼んでいます。まだ上手くは鳴けないけれど。前出の3種と違って声が軽やかだし、華やかにも聞こえるので楽しそう。(※個人の意見です)
そのメロディを聞きながら花を眺めるのはとても贅沢な時間だし、春だなぁと実感できるひととき。
そして、つい、求肥でこしあんを包んで淡い若草色の粉をまとった、あのホッとする甘さの春の和菓子を思い出してしまうのでした。
しかし。
あの和菓子を「うぐいす餅」と命名したのは、天才的なセンスだと思うのですよ。
誰だよ。
調べてみたら、豊臣秀吉だという説が。なんでも弟の秀長を招いて茶会を開くのに、和菓子屋に珍しい和菓子を作るように命じたそうな。その時に献上された粒あんで餅を包みきな粉をまぶした和菓子を太閤殿下が大層気に入り、「うぐいす餅」と命名したとか。
信じるか信じないかは……なのですが、家康も献上されたきな粉餅を「安倍川餅」と命名したという話がありますから、満更でもない気がします。
現在と違って、スイーツが近所のコンビニで簡単に手に入る時代ではありませんからね。
いずれにしても、甘い求肥と上品な甘さのあんこ、ここに香ばしいきな粉をまとわせるなんて、もう間違いないという組み合わせ。
しかもあのうぐいすが羽根を休ませているようなたたずまい、上品な淡い緑色、見た目も魅惑的なうぐいす餅。
あれ?
春到来、恋の季節も到来――という一句のはずが。
オカシ、イ……。
ご来訪、ありがとうございます。
色気より食い気_| ̄|○
本日3月10日は砂糖の日でもあるようですから。甘いもののお話、したいですよね? ね?