第98話 動物コスプレシリーズ
夜。
また犬になってくれた舞と散歩していた俺。
舞の首輪についているリードを持って、家の中を歩き回る。
「わんわん!」
「はは、楽しいな、舞」
国民的アイドルは犬になりきって、尻尾を振りながら甘えてくる。
「く〜ん」
「俺の犬は本当に綺麗だな〜。ほら、なでなで〜」
「わうん、あはん」
「よし、ちょっと休憩するか」
俺はソファーに座る。
舞もソファーに上がり、俺に犬のようにくっついてくる。
テレビでは動物番組がやっていた。
「あら、ちょうどいいわね。次の動物コスプレシリーズの参考にしましょう」
急に人間に戻った舞。だが仕草は犬のままだ。
俺は舞を撫でながら、動物番組を観る。
「いろんな動物のコスプレをしてイチャイチャしたよな〜」
「あ、カンガルーだわ。私カンガルーになりたいのよね」
「なんで?」
「公介をお腹のポケットに入れて生活したら楽しそうじゃない」
「はは、俺は楽しいけど、舞は大変そうだな」
「公介は動物コスプレシリーズでは何がお気に入り?」
「え〜、決められないよ。どれも綺麗でセクシーだったからな〜」
「うふふ、まあ、新しい動物コスプレシリーズを楽しみにしておいてね」
「ああ、わかった」
番組が終わる。
「わんわん!」
舞がまた犬になりきっていた。
「どうした? 散歩の続きをしたいのか?」
舞が首を横に振る。
「違う? じゃあ、寝室に行って俺とイチャイチャするか?」
「わん!」
「そうかそうか、じゃあ行くぞ!」
「わおーん!」
また犬になってくれた国民的アイドルと、愛し合った……。




