第92話 甘えて
高校生の頃の話。舞は人気急上昇中の新人アイドル。
夜。
舞が裏口からこっそり遊びに来てくれた。
俺は裏口に舞を迎えに行く。
俺の部屋。
「舞、今日はライブがあったんじゃないか?」
「ええ、いいライブだったわよ」
「ライブ終わりなら疲れてるだろ? 舞、甘えていいぞ」
「いいえ、公介が私に甘えて」
「いいの? 疲れてないの?」
「疲れてるからこそ、公介に甘えてほしいのよ。公介を可愛がるのが私の癒しなのよ」
「そ、そうなのか……じゃあ、遠慮せずに、舞〜!」
俺はお疲れの舞に甘えさせてもらう。
「うふふ、よーしよし、いい子いい子〜」
「あう〜、舞〜」
「公介、そんなに甘えたかったの?」
「うん、テレビで舞を観るたびに、甘えたくて身体がうずうずした」
「ふふ、うずうずしたのって、この辺?」
「ははっ、くすぐったいよ」
「それとも、この辺?」
「あう、そ、そこは……」
「うふふ、公介……私の可愛い公介。大好きよ」
「う、うん、俺も、俺も舞が大好き!」
人気急上昇中の新人アイドルに、可愛がってもらった……。
「ふう、公介とイチャイチャして、元気が出たわ。ありがと、公介」
「は、はふう……どういたしまして」
「じゃあ、ゲームしましょう」
「ええっ、明日も仕事あるんだろ?」
「あるわよ」
「じゃあ、寝ようぜ」
「大丈夫だから、ちょっとだけゲームさせて〜」
「わかったよ。どれやる?」
「これ! このゲーム、すごいやりたかったのよ。おもしろかった?」
「ああ、めちゃくちゃおもしろかったぞ」
「よーし、やるわよ〜!」
人気急上昇中の新人アイドルと、ゲームを楽しんだ……。




